フローチャートの設計
IBM® Campaign のフローチャートでは、キャンペーン・ロジックを定義します。各キャンペーンは、1 つ以上のフローチャートから構成されます。フローチャートは、お客様の顧客データベースやフラット・ファイルに保管されているデータに対して、一連のアクションを実行します。
注: フローチャートを処理するには、管理者から割り当てられた適切な権限が必要です。
- フローチャートの作成
フローチャートをマーケティング・キャンペーンに追加するには、以下の指示に従います。フローチャートは、キャンペーン・ロジックを定めるものです。 - フローチャートの編集
フローチャートに変更を加えるため、そのフローチャートを編集用に開きます。例えば、プロセスの追加または削除、既存プロセスの再構成、フローチャートの名前や説明の変更などを行うことができます。 - 例: コンタクトとレスポンスのフローチャート
ここでは、複数のチャネルを使用して自然消滅的に失われる可能性のある顧客にオファーを提供するマーケティング・キャンペーン用に設計された 2 つのフローチャートの例を示します。 - フローチャート・ワークスペースの概要
フローチャート・ワークスペースを使用して、マーケティング・キャンペーン用のフローチャートを設計します。 - フローチャートの設計についての考慮事項
フローチャートを作成する際は、次のような考慮事項に注意してください。 - フローチャート・プロセスの概要
プロセス・ボックスは、IBM Campaign フローチャートの構成要素です。フローチャートを編集用に開くと、ワークスペースの左側のパレットに、選択可能なすべてのプロセスがあります。 - Campaign プロセスのリスト
キャンペーンの目的を実現するように、フローチャート内のプロセスを構成して接続します。各プロセスは、顧客の選択、マージ、セグメント化など、特定の操作を実行します。 - フローチャートへのプロセスの追加
パレットにあるプロセス・ボックスをワークスペースにドラッグすることにより、フローチャートにプロセスを追加できます。 - フローチャート内のプロセスの接続
データ・フローの方向とプロセスの実行順序を指定するには、フローチャート内の各プロセスを接続します。ワークスペース内でプロセスを移動する場合、プロセス間の既存の接続はそのまま残ります。フローチャート内でプロセスを移動しても、データ・フローには影響がありません。データ・フローが影響を受けるのは、接続を追加または削除する場合だけです。 - 接続線の外観の変更
以下は、フローチャートのプロセス・ボックス間の接続線の外観を制御するオプションです。 - 2 つのプロセス間の接続の削除
2 つのプロセス間の接続が不要になった場合、または両者の間のデータ・フローの方向を変更する必要が生じた場合には、接続を削除できます。 - プロセス・ボックスの位置合わせ
プロセス・ボックスを位置合わせして、フローチャートの外観を改良できます。 - フローチャート・レイアウトの調整
フローチャートを編集する際に、「レイアウト」メニューを使用して、単一のコマンドですべてのプロセス・ボックスの位置を変更し、フローチャートの外観を改良できます。これは視覚上の変更で、データ・フローには影響しません。プロセス間の接続線の方向が、データ・フローを決定します。 - フローチャートに注釈を付ける
プロセス・ボックスに注釈を付けることで、フローチャートの他のユーザーと情報を交換し、各プロセスの意図と機能性を明確にすることができます。注釈は、黄色い付せんとして表示されます。 - プロセスのステータスの判別
フローチャート内の各プロセス・ボックスには、そのプロセスのステータスを示すアイコンが表示されます。 - フローチャート内でのプロセスのコピー
既に構成済みのプロセスをコピーすると、キャンペーン・フローチャートを作成する際の時間を短縮することができます。コピーしたプロセスは、ワークスペース内の別の場所に貼り付けることができます。 - フローチャート間でのプロセスのコピー
テンプレート・ライブラリーを使用して、構成済みのプロセスを 1 つのフローチャートから別のフローチャートにコピーします。テンプレートには、1 つ以上の設定済みプロセスと接続が含まれています。構成済みのプロセス・ボックスをコピーすると、複雑なフローチャートを設計する際の時間を短縮することができます。 - フローチャート内でのプロセスの移動
フローチャート内のすべてのプロセスは、そのプロセスをワークスペース内の異なる場所にドラッグすることにより移動できます。プロセスを移動してもワークフローは影響を受けません。 影響を受けるのは、フローチャートの視覚的な外観だけです。 - フローチャートからのプロセスの削除
フローチャートを設計して作成する際に、必要なくなったと判断したプロセスは削除できます。注釈のあるプロセスを削除した場合、注釈も削除されます。 - プロセス用のデータ・ソース
フローチャート内の多くのプロセスを構成するときは、プロセスが作用するデータのソースを指定する必要があります。プロセス用のデータ・ソースは、1 つ以上の着信セル、セグメント、ファイル、またはテーブルの場合があります。例えば、選択プロセスのデータ・ソースは、組織が名前、住所、年齢、所得などの顧客情報を保管するデータベース表とすることができます。 - プロセス出力での重複 ID の除外
抽出、コール・リスト、メール・リスト、スナップショットの各プロセスを使用すると、プロセス出力での重複 ID の処理方法を指定することができます。デフォルトでは、出力で重複 ID を許可します。 - ユーザー・データからのフィールド値のプレビュー
フローチャート内のプロセスを構成するときには、「プロファイル」機能を使用してフィールド値をプレビューできます。この機能を使用すると、ユーザー・データのフィールドに入っている実際の値を表示することができます。マップされたデータ・ソースの任意のフィールドをプロファイルできます。ユーザー定義フィールドをプロファイルすることもできます。 - 式ヘルパーを使用した照会の作成
選択プロセス、セグメント・プロセス、または抽出プロセスで ID を選択するための照会を作成するときには、照会の作成に役立つ式ヘルパーを使用できます。式ヘルパーはプロセス構成ダイアログから使用可能です。式ヘルパーには、よく使用する演算子を挿入するためのボタン一式と、マクロ、演算子、および関数のリストが含まれています。 - 未加工 SQL 照会の作成
フローチャートで選択プロセス、セグメント・プロセス、または抽出プロセスを構成するときには、照会を使用して、データベースやフラット・ファイルのコンタクトを識別できます。選択プロセス、セグメント・プロセス、および抽出プロセスには、照会の作成に役立つ照会ビルダーがあります。また、経験の豊富な SQL ユーザーは、独自の SQL 照会を記述したり、他のアプリケーションから SQL 照会をコピー・アンド・ペーストしたりすることができます。未加工 SQL を記述することは、高度な操作です。正しい構文と照会結果に対して責任はユーザーにあります。 - 選択プロセス
「選択プロセス」を使用して、コンタクトする予定の顧客、口座、世帯などの ID をマーケティング・データから選択します。 - マージ・プロセス
マージ・プロセスを使用して、どの入力セルを含めて結合するか、およびどの入力セルを除外 (抑制) するかを指定します。 - セグメント・プロセス
セグメント・プロセスを使用して、データを個別のグループまたはセグメントに分割します。セグメント・プロセスをコンタクト・プロセス (コール・リストやメール・リストなど) に接続し、処理やオファーをセグメントに割り当てます。 - サンプル・プロセス
サンプル・プロセスを使用して、コンタクトをグループに分割します。サンプリングの従来の使用法は、マーケティング・キャンペーンの有効性の測定に使用できるターゲット・グループと制御グループを確立することです。 - オーディエンス・プロセス
オーディエンス・レベルは、口座、顧客、世帯、製品、ビジネス部門など、使用するターゲット・エンティティーを定義します。オーディエンス・プロセスをフローチャートで使用して、オーディエンス・レベル間を切り替えたり、オーディエンス・レベルによって ID をフィルターで除外したりします。 - 抽出プロセス
抽出プロセスを使用して、あるテーブルからフィールドを選択し、以降の処理で使用するために別のテーブルにそれらのフィールドを書き出します。抽出プロセスは大量データを後続操作のために扱いやすいサイズに削減することを目的としており、これによってパフォーマンスが大幅に向上します。 - スナップショット・プロセス
スナップショット・プロセスを使用して、テーブルまたはファイルにエクスポートするデータを取得します。 - スケジュール・プロセス
スケジュール・プロセスを使用して、プロセス、一連のプロセス、またはフローチャート全体を開始します。スケジュール・プロセスは、そのフローチャートが実行されている場合のみ動作します。 - キューブ・プロセス
管理者は、キューブ・プロセスを使用して、ユーザーが複数のソースのデータをドリリングできるようにします。データのキューブは、戦略的セグメントに基づくディメンションから構成されます。 - CreateSeg プロセス
CreateSeg プロセスを使用して、顧客データベース表からオーディエンス ID のリストを作成します。Campaign の「セッション」領域で CreateSeg プロセスを定義することにより、セグメントがすべてのキャンペーンでグローバルに使用できるようになります。 - メール・リスト・プロセス
メール・リスト・プロセスを使用して、オファーをコンタクトに割り当て、ダイレクト・メール・キャンペーンのためのコンタクト・リストを生成し、コンタクト履歴を記録します。メール・リスト・プロセスはコンタクト・プロセス と呼ばれることもあります。 - コール・リスト・プロセス
コール・リスト・プロセスを使用して、オファーをコンタクトに割り当て、テレマーケティング・キャンペーンのためのコンタクト・リストを生成し、コンタクト履歴を記録します。コール・リスト・プロセスはコンタクト・プロセスと呼ばれることもあります。 - トラッキング・プロセス
トラッキング・プロセスを使用して、コンタクト・ステータス、またはコンタクト履歴内の既存のレコードの追加のトラッキング・フィールドを更新します。トラッキング・プロセスは、既存のコンタクト履歴レコードの更新、新しいレコードの作成、またはその両方を組み合わせたものを行うことができます。 - レスポンス・プロセス
レスポンス・プロセスは、メール・リストやコール・リストなどのコンタクト・プロセスでコンタクトされた顧客のレスポンスをトラッキングします。 - 「履歴」タブ (Campaign)
親トピック: IBM Campaign ユーザー・ガイド