フローチャート・プロセスの概要

プロセス・ボックスは、IBM® Campaign フローチャートの構成要素です。フローチャートを編集用に開くと、ワークスペースの左側のパレットに、選択可能なすべてのプロセスがあります。

フローチャートを作成するには、パレットにあるプロセス・ボックスをワークスペースにドラッグします。次に、メール配信の対象顧客の選択などの特定の操作を実行するように各プロセス・ボックスを構成します。ボックスからボックスにコネクター線をドラッグすることにより、論理フローの中でワークスペース内のプロセスを接続し、イベントの順序を決定します。

例えば、選択プロセスを構成して高い値の見込み顧客を識別し、別の選択プロセスを構成して中位の値の見込み顧客を識別してから、マージ・プロセスを使用して 2 つのリストを結合できます。最後にコール・リスト・プロセスを使用できます。このプロセスは、オファーを割り当てるとともに、電話でコンタクトする顧客のリストを生成します。

テスト実行または実稼働実行を行うと、各プロセスで顧客データに対してアクションが実行され、結果がそのプロセスから次のプロセスへと流れていきます。プロセスが実行されるとどうなるかは、プロセスのタイプとその構成の仕方によって決まります。

さまざまなフローチャート・シナリオを試す際に、プロセス・ボックスを移動したり削除したりすることができます。フローチャートが正常に進行していることを確認するために、フローチャートを作成しながら各プロセスをテスト実行することができます。作業する際は、フローチャートを高い頻度で保存してください。

プロセスには多くのタイプがあり、それぞれは別個の機能を実行します。いくつかのプロセスは、キャンペーンを実装するときに使用するためのものです。例えば、コール・リスト・プロセスを使用して、オファーを割り当て、コール・リストを生成します。その他のプロセスは、キャンペーンを展開した後に使用します。例えば、オファーに誰が応答したかを調べた後、トラッキング・プロセスを使用してコンタクト履歴を更新します。

通常、各プロセスは、1 つ以上のセルを入力として使用し、そのデータを変換し、1 つ以上のセルを出力として生成します。(セルとは、顧客や見込み客、レスポンダーなどのマーケティング・メッセージの受信者を識別するための ID のリストのことです。) フローチャートをどのようにしてセットアップすればよいか、分かりやすい 1 つの例を以下に示します。

  1. 25 歳から 34 歳までの高価値顧客をデータベースまたはフラット・ファイルからすべて選択するように、選択プロセスを構成します。この選択プロセスを「ゴールド」と呼びます。選択プロセスの出力はセル (ID のリスト) であり、後続のプロセスへの入力として使用されます。
  2. 25 歳から 34 歳までの中価値顧客をすべて選択するように、別の選択プロセスを構成します。このプロセスを「シルバー」と呼びます。
  3. 両方の選択プロセス (「ゴールド」顧客と「シルバー」顧客) をマージ・プロセスに接続して、単一のリストに結合します。マージ・プロセスを使用して、ID のリストからオプトアウトを除外することもできます。
  4. マージ・プロセスをメール・リスト・プロセスに接続します。マージ・プロセスの出力は、25 歳から 34 歳までの高価値顧客と中価値顧客のうち、マーケティング・コミュニケーションからオプトアウトしていないすべての顧客の ID のリストとなります。
  5. メール・リスト・プロセスを構成するときに、事前定義されたオファーを割り当て、コンタクトのリストを生成します。例えば、シルバーの顧客には 10% の値引きを割り当て、ゴールドの顧客には 20% の値引きを割り当てます。
  6. 各プロセスを構成するたびにそれをテスト実行して、予想通りの結果になることを確認します。頻繁にフローチャートを保存するようにします。