SA 付き Microsoft 仮想コア

9.2.7 から使用可能。「SA 付き Microsoft 仮想コア」メトリックは、ソフトウェア・アシュアランス付き Microsoft 製品のライセンス・コストを求めるために使用します。これは、対象となる製品で使用できる仮想コアの数に基づきます。対象となる製品が複数の仮想マシンにインストールされている場合、それらすべてのマシンの仮想コアがメトリック使用量に寄与します。

仮想コアの数は、ホスト上で使用可能な物理コアの数を超える場合があります。ライセンス交付可能コアの最小数は 4 です。これは、仮想マシンに 1 つのコアまたは 2 つのコアが割り当てられている場合に 4 つのコアがレポートされるということを意味しています。コアの数が 2 の倍数ではない場合は切り上げられます。

サポートされるソフトウェア

メトリックのレポート処理は、Microsoft SQL Server 2012、2014、2016 (Standard および Enterprise) でサポートされています。

要件

検出された Microsoft ソフトウェアの仮想コアの数をレポートするには、ライセンス交付を受けているソフトウェアにソフトウェア・アシュアランスが付属している必要があります。

制限

メトリックのレポート処理には、以下の制限事項があります。
  • サポートされる製品は、デフォルトで「SA 付き Microsoft 物理コア」メトリックに割り当てられます。仮想コアに基づくメトリックの使用量を計算するには、対象となる製品を当該メトリックに再割り当てする必要があります。詳しくは、下記を参照してください。コンポーネントの製品への割り当て
  • BigFix Inventory は、現在のタイム・ゾーンと比較して 4 時間を超える差異があるタイム・ゾーンに存在するサーバー・ファームへの仮想マシンのマイグレーションを認識しません。BigFix Inventory は、こうした仮想マシンにインストールされている製品の 2 つのインスタンスをレポートするのではなく、1 つのインスタンスをレポートします。
  • ソフトウェアが検出されたコンピューターを削除すると、ユーザー・インターフェース上で、サーバー・キャパシティーに関連するレポート列に「<no data>」と表示されます。メトリックのピーク値に寄与したコンピューターに関する情報は、そのコンピューターが削除されているかどうかにかかわらず、監査スナップショットで確認することができます。

以下の例を使用して、必要なライセンス数の計算方法について説明します。これらは、サンプル・データに基づいています。

例 1: 1 つの仮想マシン上にソフトウェアがデプロイされている場合
2 つの仮想コアが割り当てられている仮想マシンに Microsoft SQL Server 2014 Enterprise がインストールされています。ライセンス条項に従い、ライセンス交付可能コアの最小数は 4 です。Microsoft SQL Server のメトリック使用量は 4 になります。
1. 1 つの仮想マシン上のソフトウェアのメトリック使用量
仮想マシン 1
仮想コアの数 2
必要なコア・ライセンスの数 4
例 2: 2 つの仮想マシン上にソフトウェアがデプロイされている場合
同じ物理ホスト上で稼働する 2 つの仮想マシンに Microsoft SQL Server 2014 Enterprise がインストールされています。このホストには 10 個のコアが存在しています。最初の仮想マシンには 8 個のコアが割り当てられています。2 番目の仮想マシンには、16 個のコアが割り当てられています。メトリック使用量は、Microsoft SQL Server で使用できる仮想コアの合計数であり、この場合は 24 になります。
2. 2 つの仮想マシン上のソフトウェアのメトリック使用量

複合表の要約

仮想マシン 1 仮想マシン 2
仮想コアの数 8 16
ホスト上の物理コアの数 10
必要なコア・ライセンスの数 24
例 3: 追加のコアが割り当てられている仮想マシン上にソフトウェアがデプロイされている場合

10 個のコアが割り当てられている仮想マシンに Microsoft SQL Server 2014 Enterprise がインストールされています。この仮想マシンに 2 つの追加コアが割り当てられます。Microsoft SQL Server のメトリック使用量は、追加のコアが割り当てられる日までは 10 です。その次の日以降は、メトリック使用量は 12 になります。

例 4: ソフトウェア・インスタンスで異なるライセンス・メトリックが使用されている場合
Microsoft SQL Server 2014 Enterprise の 2 つのインスタンスが検出されました。最初のインスタンスでは、「SA 付き Microsoft 仮想コア」メトリックが使用されています。2 番目のインスタンスでは、「SA 付き Microsoft 物理コア」メトリックが使用されています。最初のインスタンスが仮想コアに基づくメトリックの計算に寄与するようにするため、このインスタンスを適切なメトリックに再割り当てします。詳しくは、下記を参照してください。コンポーネントの製品への割り当て
例 5: 同じ仮想マシンにインストールされている 2 つのソフトウェア・インスタンスで同じメトリックが使用されている場合
1 つの仮想マシンで Microsoft SQL Server 2012 Enterprise と Microsoft SQL Server 2014 Enterprise が検出されました。両方のインスタンスで、「SA 付き Microsoft 仮想コア」メトリックが使用されています。メトリック使用量は、インストールされているインスタンスの数に関係なく、この仮想マシンに対して 1 回だけカウントされます。

メトリック使用量の読み取り

「すべてのメトリック」レポートの第 1 レベルには、製品とそのメトリック数量 (指定の期間内にその製品が使用したメトリック単位の最大数) が表示されます。レポートの第 1 レベル
製品名をクリックすると、レポートの第 2 レベルに、今はもうインストールされていない過去のインスタンスを含む、メトリック数量に寄与した製品コンポーネントのすべてのインスタンスが表示されます。「論理プロセッサー」列の値は、対象となるコンポーネントがインストールされているコンピューター上でレポートされた仮想コアの数を示しています。ライセンス交付可能コアの最小数は 4 であるため、1 つのコアまたは 2 つのコアを持つ仮想マシンは、4 つのコアを持つものとしてカウントされます。この要件は、「論理プロセッサー」列には反映されません。これは、実際のプロセッサー・コア数が「論理プロセッサー」列に表示されるためです。レポートの第 2 レベル
この要件は、監査スナップショットの一部である microsoft_virtual_core_with_sa.csv ファイルの「コア・メトリック」列に反映されます。
3. microsoft_virtual_core_with_sa.csv ファイルのフラグメント
発行者 製品名 メトリック数量 論理プロセッサー コア・メトリック
Microsoft Microsoft SQL Server Enterprise Edition 16 2 4
Microsoft Microsoft SQL Server Enterprise Edition 16 1 4
Microsoft Microsoft SQL Server Enterprise Edition 16 8 8