上限基準点

ライセンス・メトリックの使用状況は、物理環境内の仮想マシンのロケーションや構成によって変動する場合があります。上限基準点は、レポート作成期間中の製品によるライセンス・メトリックの使用状況のピークです。これは、その期間中に製品のライセンス交付を受けるために必要なメトリック単位の数を表します。

以下の例は、4 週間の期間中の DB2 Enterprise Server Edition による PVU のサンプル使用状況に基づいています。

例 1: 1 つの仮想マシンを含む単一サーバーの上限基準点の例

この例では、単一の仮想マシンに DB2 がインストールされています。このマシンの構成は時間の経過とともに変化するため、DB2 が使用できるプロセッサー・コアの数も週ごとに変化します。DB2 は、以下の数の PVU を消費します。
  • 第 1 週に 800 PVU
  • 第 2 週に 400 PVU
  • 第 3 週に 1,200 PVU
  • 第 4 週に 800 PVU
この 4 週間の期間における DB2 の上限基準点は、3 週目に 1,200 PVU で発生しています。
1 つの仮想マシンを含む単一サーバーの上限基準点の例。

例 2: 4 つの仮想マシンがあり、CPU オーバーコミットメントがない、単一サーバーの上限基準点

この例では、4 つの仮想マシンがあり、その構成が時間の経過とともに変化する、1 つのサーバーを示しています。これらのマシンはプロセッサー・コアを共有せず、キャッピングは必要ないものとします。PVU のサーバー・レベルの使用状況は、各仮想マシンで DB2 によって使用される PVU の合計です。

単一の仮想マシンのピーク値は、1,200 PVU で、第 3 週目に発生します。ただし、すべての仮想マシンに DB2 がインストールされているため、すべての仮想マシンの値を追加して、上限基準点を計算する必要があります。この 4 週間の期間における DB2 の上限基準点は、2 週目に 1,500 PVU で発生しています。

4 つの仮想マシンを含む単一サーバーの上限基準点の例。

例 3: インフラストラクチャー全体の上限基準点

この例では、多数の仮想マシンを持つ 3 つのサーバーがあります。インフラストラクチャー・レベルの PVU 使用状況は各サーバー上で DB2 によって使用される PVU の合計であり、各サーバーの使用状況はそのサーバーに存在する各仮想マシン上で DB2 によって使用される PVU の合計です。

この 4 週間の期間における DB2 の上限基準点は、1 週目に 4,800 PVU で発生しています。

インフラストラクチャー全体の上限基準点。