Solaris 11 へのクライアントのインストール

前提として、すべての Solaris エージェントには、SUNWlibC パッケージがインストールされている必要があります。

BigFix バージョン 9.5.13 以降では、次の手順を実行し、 .p5p クライアント・パッケージ・フォーマットを使用して Solaris 11 クライアントをインストールできます。

  1. 対応する BigFix クライアント・パッケージ・ファイルを Solaris コンピューターにダウンロードします。
  2. アクション・サイト・マストヘッドを Solaris BigFix クライアント・コンピューターにコピーします (マストヘッドには、構成、ライセンス、およびセキュリティーの情報が含まれています)。アクション・サイト・マストヘッド (actionsite.afxm) は、BigFix インストール・フォルダー (デフォルトの場所は、Windows の場合は C:\Program Files (x86)\BigFix Enterprise\BES Installers\Client の下、Linux の場合は /var/opt/BESInstallers/Client/ の下) にあります。マストヘッドの名前が actionsite.afxm でない場合は、actionsite.afxm に名前を変更し、それをコンピューターの次の場所に置いてください。/etc/opt/BESClient/actionsite.afxm. 各 BigFix サーバーのマストヘッド・ファイルは、http://servername:port/masthead/masthead.afxm からダウンロードできます。(例:http://bes.BigFix.com:52311/masthead/masthead.afxm)。
    注: ディレクトリー /etc/opt/BESClient/ がまだ存在しない場合は、作成されます。
  3. 以前の SVR4 パッケージからのアップグレードはサポート対象外のため、.p5p クライアント・パッケージをインストールする前に、次のコマンドを実行して、以前のエージェントがインストールされていないことを確認してください。
    pkginfo BESagent
    
    必要に応じ、次のコマンドで以前の BigFix エージェントを削除してから新しいものをインストールします。
    pkgrm BESagent
    
  4. コンピューターがグローバル・ゾーンではない、または子のないグローバル・ゾーンの場合は、次のコマンドを実行して、新しいエージェント (.p5p クライアント・パッケージ) を直接インストールできます。
    pkg install -g <path to package file>/BESAgent-<...>.p5p BESagent
    
  5. コンピューターが子のあるグローバル・ゾーンの場合は、例えば次のコマンドを実行して、永続的なリポジトリーを作成し発行者を設定する必要があります。
    pkgrepo create /var/opt/BESClient_solaris_repo 
    pkgrecv -s <path to package file>/BESAgent-<...>.p5p -d /var/opt/BESClient_solaris_repo BESagent 
    pkg set-publisher --search-first -p /var/opt/BESClient_solaris_repo
    
    次に、以下のコマンドでインストールできます。
    pkg install BESagent

    --search-first オプションは、他の使用不可能な公開者が問題の原因となることを避けるために必要です。

    作成したリポジトリーは、子も使用できます。そのため、非グローバル・ゾーンでそれを作成する必要はありません。
    注: -r オプションを使用すると子にインストールできます。-r オプションやその他のコマンド・オプションについて詳しくは「 https://docs.oracle.com/cd/E36784_01/html/E36870/pkg-1.html 」を参照してください。

クライアントのアンインストール

.p5p クライアント・パッケージ・フォーマットを使用してインストールしたクライアントをアンインストールするには、次のコマンドを実行します。
pkg uninstall BESagent
このコマンドは、グローバル・ゾーンでもローカル・ゾーンでもアンインストール用に使用できます。
注: -r オプションでは子でのアンインストールはできません。-r オプションやその他のコマンド・オプションについて詳しくは「 https://docs.oracle.com/cd/E36784_01/html/E36870/pkg-1.html 」を参照してください。

クライアントのアップグレード

以前の SVR4 パッケージを使用してインストールしたクライアントから新しいクライアントに、.p5p クライアント・パッケージを使用して手動でアップグレードすることは、サポートされていません。

「更新済み Solaris クライアント - BigFix バージョン 9.5.X が現在使用可能です」という Fixlet を使用することで、 Solaris 11 クライアントをアップグレードできます。

アップグレードのトラブルシューティング

IPS パッケージを使用して Oracle Solaris 11 ローカル・ゾーンの BigFix クライアントをアップグレードする場合、ローカル・ゾーンの /tmp/BESClientUpgradeFixlet.log ファイルでこのアクションが失敗し、次のエラー・メッセージが表示されることがあります。

Cannot enable or disable a system publisher

このエラーは、Oracle Solaris ゾーン環境での BigFix 公開者の破損が原因である可能性があります。

グローバル・ゾーンで実行された pkg publisher コマンドは、BigFix 公開者を表示しませんが、ローカル・ゾーンで実行された場合は、ステータス disabled,syspub を表示します。

この問題の解決策として、次のオプションのいずれかを実行してみてください。

  • 未実施の場合、「更新済み Solaris クライアント - BigFix バージョン 9.5.14 が現在使用可能です」Fixlet をグローバル・ゾーンに送信します。アクションが完了するまで待機してください。

    アクションが完了した場合のみ、同じ Fixlet をローカル・ゾーンに送信します。

  • グローバル・ゾーンで、次のコマンドを実行します。
    pkg set-publisher --enable BigFix

    ローカル・ゾーンの公開者を調べ、「無効」ステータスが表示されていないことを確認します。

    ローカル・ゾーンのアップグレードを再試行します。

  • ローカル・ゾーンでクライアントをアンインストールし、再インストールします。

アンインストールのトラブルシューティング

pkg uninstall BESagent コマンドの実行後、次のエラー・メッセージが表示される場合があります。

DESC: A service failed - a method is failing in a retryable manner but too often.
AUTO-RESPONSE: The service has been placed into the maintenance state.
IMPACT: svc:/BESClient:default is unavailable.

エラー・メッセージにかかわらず、クライアントは正常にアンインストールされています。これは無視してください。

既知の制限

制限 1

画像パッケージ・システム (IPS) は、シンボリックにリンクされた製品ディレクトリーはサポートしていません。シンボリック・リンクを使用する場合、パッケージのインストールは失敗し、次のエラー・メッセージが表示されます。
pkg: Requested operation failed for package pkg://software.bigfix.com/BESagent@.........
Cannot install '.....'; parent directory ...... is a link to ........
To continue, move the directory to its original location and try again.

制限 2

IPS パッケージをアンインストールすると、インストール後に追加されたファイルは以下の場所に移されます。 $IMAGE_META/lost+found

ここで、IMAGE_META のデフォルト値は次のとおりです。 /var/pkg

副作用として、ファイルを $IMAGE_META/lost+found から /var/opt/BESClient に手動で復元してから新規インストールを実行しない限り、引き続きエージェントをインストールすると、新規エージェントとなります (ID が変わり、キャッシュは失われます)。