仮想化環境および仮想マシン

オペレーティング・システムを複数の仮想マシンで実行できます。

BigFix では、オペレーティング・システムを複数のイメージで実行して、ハードウェアとソフトウェアのリソースを共有するメリットを得ることができます。特に、HCL z Systems では、z/VM 環境の中で Linux イメージが IBM z Systems サーバーの信頼性、可用性、保守性と内部の高速通信のメリットを得ることができます。z/VM は、Linux ワークロードを単一の物理サーバーに統合して、数百から数千の Linux イメージを実行できるようにする理想的なプラットフォームです。

BigFix の設計では、BESClient エージェントは、ループで作動し、ディレクトリー <BESClient_installation_path>/__BESData の内容に基づいて、実行するアクティビティーを検査します。これらのアクティビティーと、z/VM 環境で一般的に見られる多数の並行仮想マシンにより、CPU 使用率が 100% になる可能性があります。この問題を防止して、プロセスへの CPU 割り当てを制御するには、CPU 使用率 に記載されている構成設定を使用します。

いくつかの有用なパラメーターとしては、作業の量とアイドル時間の長さのバランスを取ることで CPU 使用量を制御する _BESClient_Resource_WorkIdle_BESClient_Resource_SleepIdle が挙げられます。これらのデフォルト値は、それぞれ 10 ミリ秒と 480 ミリ秒です。デフォルト値が使用される場合、各仮想マシンの作業は約 2% になります。さらに低いパーセンテージを得る必要がある場合は、これらの値を変更できます。この場合のマイナス面は、新規アクティビティーを処理する必要があるときに、BigFix クライアントが低速になることです。新しい値を設定することで、仮想マシンの数を考慮に入れて、全 CPU の使用率が 100% になることを回避できます。

その他のパラメーターでは、エージェントを 1 日の一定時間にわたって静止状態にして、残りの時間はアクティブになるように設定することができます。静止期間中、CPU 使用量はほぼ 0% になります。この動作を制御するパラメーターは、_BESClient_Resource_QuietEnable_BESClient_Resource_QuietStartTime、および _BESClient_Resource_QuietSeconds です。例えば、以下の値を設定します。
_BESClient_Resource_QuietEnable=1
_BESClient_Resource_QuietSeconds=43200
_BESClient_Resource_QuietStartTime=07:00
エージェントは、毎日 07:00 AM に静止モードになり、43,200 秒間 (12 時間) にわたってこの状態のままになり、07:00 PM にウェイクアップします。静止モード中、エージェントが使用する CPU 時間はほぼ 0% で、アクティビティーを処理しません。

クライアントがスリープ・モードになっている時間の長さを制御するためのその他の有用なパラメーターは、_BESClient_Resource_PowerSaveEnable および _BESClient_Resource_PowerSaveTimeoutX (0 から 5 の範囲の X)です。特に、バッテリーの低電力の問題がある場合や、CPU 使用率を下げる必要がある場合などに役立ちます。

上記のパラメーターやその他多数のパラメーターの詳細な説明については、上記のリンクの構成設定を参照してください。