コンテナー環境で Domino をセットアップする

新しいボリュームを使用してコンテナー内で Domino サーバーを開始すると、最初のコンテナー実行で、すべてのテンプレートとデフォルトの NOTES.INI ファイルを含む新しいデータディレクトリがデプロイされます。結果のデータディレクトリは、サーバーのインストール後のデータディレクトリと非常によく似ています。

新しい Domino バージョンに更新すると、コンテナーイメージにより、コンテナーに自動的に割り当てられた既存のボリューム内のデータディレクトリも更新されます。

コンテナーイメージでは、次の構成オプションがサポートされます。

ポート 1352 を listen するリモートサーバーセットアップ

サーバーがまだ構成されておらず、構成が指定されていない場合、コンテナー内の Domino サーバーは、デフォルトでは、-listen 1352 オプションを使用してリモートセットアップモードに設定されます。

セットアップで NRPC ポート 1352 を使用すると、ポート指定なしのセットアップ後にサーバーが再作成されず、ホストマシンで追加のポートを公開する必要がありません。以下のステップを実行します。
  • Domino Adminstrator クライアントのオプションコンポーネントとして組み込まれている「リモートサーバーセットアップ」プログラムに接続します。
  • デフォルトポート 8585 の代わりにポート 1352 を指定して、リモートセットアップを実行するためにサーバーに接続します。

例:

docker run -d --name domino -v notesdata:/local/notesdata --hostname domino.acme.com --cap-add=SYS_PTRACE --stop-timeout=120 -p 80:80 -p 1352:1352 domino-container:latest

詳しくは、「Domino サーバーセットアッププログラムをリモートで使用する」を参照してください。

ワンタッチ Domino セットアップのサポート

コンテナーイメージには、ワンタッチセットアップを完全にサポートする標準の Domino 12.0.2 サーバーが含まれます。基本構成を使用した簡単なセットアップは、環境変数または JSON ファイルの設定に基づきます。

環境変数を使用したワンタッチ Domino セットアップ

環境変数のセットアップは、特にコンテナー環境のセットアップを簡素化するように設計されています。環境変数は、docker run ステートメントにインラインで追加でき、また --env-file オプションを使用して環境ファイルによって渡すこともできます。

ワンタッチ環境変数の構成について詳しくは、「システム環境変数による入力パラメーターの準備」を参照してください。

例:

docker run -it -d \
-e SetupAutoConfigure=1 \
-e SERVERSETUP_SERVER_TYPE=first \
-e SERVERSETUP_ADMIN_FIRSTNAME=John \
-e SERVERSETUP_ADMIN_LASTNAME=Doe \
-e SERVERSETUP_ADMIN_PASSWORD=domino4ever \
-e SERVERSETUP_ADMIN_IDFILEPATH=admin.id \
-e SERVERSETUP_ORG_CERTIFIERPASSWORD=domino4ever \
-e SERVERSETUP_SERVER_DOMAINNAME=DominoDemo \
-e SERVERSETUP_ORG_ORGNAME=Domino-Demo \
-e SERVERSETUP_SERVER_NAME=domino-demo-v12 \
-e SERVERSETUP_NETWORK_HOSTNAME=domino.acme.com \
-h domino.acme.com \
-p 80:80 \
-p 1352:1352 \
-v notesdata:/local/notesdata \
--cap-add=SYS_PTRACE \
--cap-add=NET_BIND_SERVICE \
--stop-timeout=60 \
--name domino \
domino-container:latest

JSON ファイルを使用したワンタッチ Domino セットアップ

Domino 12 では、拡張された JSON ファイルベースのセットアップもサポートされ、ID ボールトの作成、テンプレートからのデータベースの作成、アドインによる文書の更新などの追加の設定オプションが用意されています。

JSON ファイルは、環境変数 SetupAutoConfigureParams で指定されます。このファイルは通常、次の例に示すように、コンテナーにマウントされたファイルを指します。

docker run -it \
-e SetupAutoConfigure=1 \
-e SetupAutoConfigureParams=/etc/domino_auto_config.json \
-h domino.acme.com \
-p 80:80 \
-p 1352:1352 \
-v dominodata_demo:/local/notesdata \
-v /local/domino_auto_config.json:/etc/domino_auto_config.json \
--cap-add=SYS_PTRACE \
--cap-add=NET_BIND_SERVICE \
--stop-timeout=60 \
--name domino \
domino-container:latest

詳しくは、「入力パラメーターをJSON ファイルで準備する」を参照してください。