メールのパフォーマンス調整についてのヒント

メールのパフォーマンスを向上させるには、サーバー設定文書の設定または NOTES.INI 設定を変更します。

メッセージ配信を制御する

[ルーター/SMTP] > [制限と制御] > [配信制御] タブの [配信制御] で、サーバー設定文書の配信制御を設定します。

最大配信スレッド数

この設定では、ローカルでメールを配信するためにルーターが作成できる、スレッドの最大数を指定します。この値を大きくすると、ローカルに配信する場合のメッセージの処理能力を向上させることができます。値は、3 から 25 の範囲が適しています。これは、NSFBufferPoolSize に基づく式によって決まります。この値は、サーバーの設定に基づいて増減できます。一定の期間、Mail.Waiting をモニターします。一定の期間内にバックログがある場合、値を大きくしてください。Mail.Delivery.Threads.Total をモニターします。値が Mail.Delivery.Threads.Max を下回っている場合は、値を合計に設定します。

転送制御を設定する

[ルーター/SMTP] > [制限と制御] > [配信制御] タブの [配信制御] で、サーバー設定文書の転送制限を設定します。

同時に転送できる最大転送スレッド数

この設定では、配信先ごとに同時に転送できるスレッドの最大数を指定します。デフォルト値は、[最大転送スレッド数] の入力値を 2 で割った値です。

最大転送スレッド数

この設定では、メールルーターがメール転送を実行するために作成できる最大スレッド数を指定します。この変数を指定しないと、デフォルトが 1 サーバーポートあたり 1 スレッドになります。この数値を大きくすると、メール転送の処理スレッド数が増えます。ただし、スレッドを増やすと、サーバーの処理時間も増える可能性があります。

メールボックスの数を設定する

サーバーのユーザー数が少ない場合は、通常、デフォルト (1) で十分です。ユーザー数が増えた場合は、2 以上の値を設定することにより、複数の MAIL.BOX データベースを作成することができます。最適数を確認するには、サーバーコンソールで SHOW STAT MAIL と入力します。MAIL.WaitingRecipients のサイズが大きいか増加中の状態で、サーバーリソースに負荷がそれほどかかっていない場合は、メールボックスを追加するとパフォーマンスが向上することがあります。

[ルーター/SMTP] > [制限と制御] > [基本] タブで、サーバー設定文書のメール・ボックス数を設定します。[ルーター/SMTP 基本] の [メールボックス数] に値を入力します。

IMAP セッションのタイムアウトを設定する

サーバーが IMAP ユーザーをサポートしており、そのサーバーのリソースに制限がある場合、サーバーリソースを解放してパフォーマンスを向上するには IMAP セッションのタイムアウトの値を 30 分以上に設定します。

MinNewMailPoll

この設定では、クライアントからサーバーに、ユーザー宛の新規メールを受信したかどうかを問い合わせる頻度を指定します。この設定は、[ユーザープリファレンス] ダイアログボックスでユーザーが選択した内容よりも優先されます。サーバーに多くのメールユーザーがいて、頻繁にポーリングが実行されるためにサーバーのパフォーマンスが影響を受けるのを回避するには、メールポーリング間隔を長くします。

NoMsgCache

この設定では、IMAP タスクによって各ユーザーがメッセージをキャッシュできなくなります。これによりメモリ消費量が減るため、キャパシティ (ユーザー数) を増やせます。ただし、場合によってはユーザー操作の応答時間が遅くなる場合もあります。

POP3_Config_Update_Interval

この設定では、POP3 サービスを実行する Domino® サーバーが設定情報を更新する頻度を分単位で指定します。デフォルトは 2 分です。