Windows サーバーのパフォーマンスの改善

一般に、Microsoft Windows サーバーではデフォルト設定を使用してください。ただし、いくつかの手段を取ることで、結果的にパフォーマンスが向上する場合もあります。

  • 断片化したディスクを修復します。オペレーティングシステムのディスクをはじめとする各ディスクでデフラグユーティリティを頻繁に実行し、パフォーマンスの低下を防ぎます。使用頻度の高いディスクでは、このデフラグを毎週実行します。Windows に同梱されているデフラグユーティリティや、複数のシステムで指定された間隔で自動実行できるデフラグユーティリティを使用できます。
  • 可能であれば、ページファイルには 2 つ以上の独立したディスクアレイを使用します。ページファイルをディスクアレイに分散して配置すると、ページファイルのパフォーマンスが向上します。単一のディスクまたは速度の遅いディスクにページファイルを配置したときに発生するボトルネックを回避できます。また、RAID 0 を使用するようにページファイル用のディスクアレイをフォーマットすることもできます。
  • サーバーに接続されたストレージサブシステムの場合、できる限り多くのディスクスピンドルで RAID アレイを構成する必要があります。たとえば、通常は 2 つのディスクスピンドルで構成される大規模アレイでは、十分なディスクストレージのパフォーマンスが得られません。環境によって異なりますが、6 から 8 のディスクスピンドルで構成される大規模アレイで最適なパフォーマンスが得られます。詳しくは、関連情報を参照してください。
  • アプリケーションまたはバックグラウンドサービスのパフォーマンスを最適化します。
    • Windows -- コントロールパネルで [システム] - [詳細] - [パフォーマンスオプション] を選択し、[バックグラウンドサービス] にチェックマークを付けます。
    • ファイルシステムに NTFS (NT File System) を使用します。NTFS ファイルシステムは、パフォーマンスの面で FAT や FAT 32 よりも明らかに利点があります。最適なパフォーマンスを得るには、ディスクのフォーマット時にクラスタサイズを最低 4 KB に設定します。ディスクの平均的なファイルサイズよりも少し大きいファイルサイズをクラスタサイズとして使用してください。NTFS がサポートするサイズは、512、1024、2048、4096、8192、16KB、32KB、64KB です。たとえば、NTFS ボリュームのフォーマット時に 16 KB のクラスタサイズを割り当てるには、コマンドプロンプトで format <drive>:/fs:ntfs/A:16K と入力します。
  • RAID セット。データディスクの RAID セットを設定する際は、サーバーの通常のワークロードの中で Perfmon で測定した 1 秒あたりの平均の論理ディスク転送数とほぼ等しい値にストライプサイズを設定します。キャッシュ書き込みポリシーを [ライトバック] に設定します。キャッシュ読み込みポリシーを [先読み] に設定します。
  • 各 PCI バス間の I/O 帯域幅を平均化します。サーバーに複数のバスがある場合は、ネットワークアダプタと RAID コントローラをバス間で分散します。ネットワークアダプタがあるバスには RAID コントローラを設置しないでください。
  • LargeSystemCache を使用します。Windows には、このディスク I/O キャッシュがあります。ファイル共有には、デフォルト設定が有利です。デフォルト設定では、より多くのメモリが使用されます。サーバーのメモリがボトルネックになっている場合は、ネットワークアプリケーション向けにキャッシュを設定するか、極端な場合はメモリを最小に設定します。メモリがボトルネックになっていない場合は、デフォルト設定のままで使用します。

    Windows で設定を変更するには、コントロールパネルで [ネットワークとダイヤルアップ接続] アイコンをクリックし、[ローカルエリア接続] をクリックします。ネットワーク接続のプロパティを右クリックし、[Microsoft ネットワーク用ファイルとプリンタ共有] をクリックします。

    次のいずれかを選択します。

    • ファイル共有のデータスループットを最大にする
    • ネットワークアプリケーションのデータスループットを最大にする
    • メモリの使用量を最小にする