制限値を使用してユーザーメールファイルのサイズを管理する

ユーザーは、送信済みメッセージを含めて多数のメールを各自のメールファイルで受信および保存します。メールファイルが大きいと、サーバーのディスク容量を圧迫し、メールクライアントのパフォーマンスが低下することがあります。通常、ユーザーに記憶域を無限に提供することはできないため、各メールファイルにサイズ制限、つまりデータベースの制限値を設定します。ルーターは、ユーザーのメールファイルにメールを配信するときに、メールファイルの現在のサイズが指定された制限値を超えていないかどうかを調べます。

メールデータベースの制限値は、Domino® Administrator で詳細ユーザー登録を使用してユーザーを登録するときに [メール] ペインで設定します。または、Domino® Administrator の [ファイル] タブ - [ツール] ペインからデータベースサイズの制限値を設定します。

メールファイルのサイズが制限値を超えている場合に、適用レベルが異なるいくつかの方法で対応するようにルーターを設定できます。最も制限が緩やかな対応では、メールファイルが制限値を超えているとルーターがユーザーに自動的に通知を送信します。ユーザーが通知に応答しない場合、MAIL.BOX に配信待ちメッセージを保持するか、ユーザーがメールファイルのサイズを減らすまで配信不能として送信者にメッセージを返します。

制限値を設定する他に、警告しきい値を設定し、メールファイルが大きくなりすぎていることを事前に通知する基準として使用できます。たとえば、30 MB の制限値が設定されたメールファイルに 25 MB の警告しきい値を設定できます。サーバー設定文書で、警告しきい値を超えたユーザーにルーターが通知を送信するように設定できます。このオプションを有効にすると、メールファイルが警告しきい値を超えたユーザーにルーターが超過警告レポートを配信します。このような警告を送信すると、ユーザーは制限値を超える前にメールファイルのサイズを減らすことができます。

NOTES.INI 設定 MailTimeout は、サーバー設定文書の [制限を超えたときの実施] フィールドの [メールを保持し再試行] 設定とともに使用された場合、ユーザーのメールファイルがメールファイルサイズの制限値を超えるときにユーザーメールを保持する日数を指定します。デフォルトは、MailTimeout=1 です。ユーザーのメールファイルがメールファイルサイズの制限値を超えた場合、そのユーザーのメールは 1 日間保持されます。ユーザーが 1 日の間にメールファイルのサイズを減らさなかった場合、メールは配信不能として送信者に返されます。メールファイルサイズが 1 日の間に減らされた場合、保持されていたメールは配信されます。ユーザーのメールが送信者に返されるまでの猶予期間を無理のないものにする場合、1 より大きい値を使用できます。たとえば、ユーザーが休暇中である場合、メールファイルがメールファイルサイズの制限値を超えることが通知されても、ユーザーはメールファイルのサイズを減らすことができません。メールは 1 日間保持された後、配信不能として送信者に返されます。この場合、1 より大きい値を設定し、送信者に返されるまでに数日間保持されるように設定できます。

制限値を適用する際にルーターが使用する方法に加えて、Notes® クライアントも、指定された警告しきい値や制限値を超えたユーザーがメールを送信しようとするたびに警告を表示します。