制限値を超えたユーザーのメールの配信を抑制する

制限値制御で、送信先メールファイルが制限値を超えている場合に、ルーターによってメールが保持されるか拒否されるかを選択できます。ルーターは、メールファイルが既にいっぱいのユーザーに新しいメールを配信するときは、サーバー設定文書を調べて適切なアクションを判別します。デフォルトでは、メールファイルが制限値を超えた後でもルーターはメールの配信を続行します。このデフォルトの動作を変更するには、メールを拒否または保持するようにルーターを設定する必要があります。

ルーターは、ユーザーのメールファイルにメールを配信するときにメールファイルのサイズを調べます。メッセージの配信後でもファイルのサイズが指定されたしきい値内になる場合、何のアクションも実行しません。

ルーターは、指定した制限値設定に対する例外を認識します。たとえば、制限値を超えているユーザーは、現在の設定に関係なくルーターから制限値超過通知を受信し続けます。ただし、ルーターがメールを保持して再送信するように設定されている場合、すべてのメッセージは保持され、メールファイルの所有者がメールファイルのサイズを小さくするか、管理者がメッセージの配信を許可するアクションを実行するまで、さらに通知を受信することはありません。

制限値違反を適用する方法としてメールの保持と再送信を選択した場合、MAIL.BOX に保存されるメッセージ数を制限するには、Domino® ではファイルサイズではなく使用状況に基づいてデータベースのサイズを計算することをお勧めします。特にトランザクションログ機能が有効になっているサーバーの場合、この方法が適しています。これは、ユーザーは管理者の支援を受けずにメールファイルのサイズを減らすことができないためです。

再送信用の保持メール数とサイズを制限する

メールファイルが指定した制限値を超えたユーザー宛てのメールを一時的に保持するようにルーターを設定すると、配信待ちメッセージ数が増加して MAIL.BOX のサイズが増加し、ルーターのパフォーマンスが低下します。サービスの質を確保するために、配信待ちメッセージ数を制限できます。

また、ルーターが保持するメッセージの最大サイズも指定できます。メッセージが設定サイズより大きい場合、保持されずに配信不能として送信者に返されます。

制限は送信済みメッセージには適用されない

ルーターでのメールファイルの制限値の適用は、制限値を超えたユーザーの新しいメールの配信を抑制することのみです。ルーターは、メールファイルがいっぱいのユーザーから発信されるメールは受け付けます。ただし、これらのユーザーはサーバーのメールファイルにどのメッセージも保存できません。

設定された警告しきい値または制限値を超えたユーザーが Notes® クライアントからメッセージを送信した場合、警告は表示されますが、メッセージは正常に送信されます。