サーバー可用性限界値を設定する

サーバー可用性限界値は、サーバー可用性インデックスの許容下限値を規定します。Domino® は、毎分ほぼ 1 回、サーバー可用性インデックスを計算し、その値と設定済みのサーバー可用性限界値を比較します。

このタスクについて

可用性インデックスが可用性限界値以下の場合には、サーバーはビジーとされます。サーバーがビジーとされると、データベースを開く要求は、使用可能な別のサーバーがあれば、そこにリダイレクトされます。可用性インデックスが可用性限界値を再び上回ると、ビジー状態は解消されます。

Domino® Administrator から

手順

  1. [設定] タブをクリックします。
  2. タスクペインで [サーバー] を展開し、[設定] をクリックします。
  3. 以下のいずれかを実行します。
    • 目的のサーバーに対してサーバー設定文書が既に存在する場合は、その文書を選択して、[サーバー設定の編集] をクリックします。
    • 目的のサーバーに対してサーバー設定文書がまだ存在しない場合は、[サーバー設定の追加] をクリックして、[基本] タブの [グループ/サーバー名] フィールドにサーバー名を追加します。
  4. [NOTES.INI 設定] タブをクリックします。
  5. [パラメータの設定/編集] をクリックします。
  6. [アイテム] フィールドで SERVER_AVAILABILITY_THRESHOLD を選択、または入力します。
  7. [値] フィールドに、サーバー可用性限界値として設定する数値を入力します。

    この値が大きければ大きいほど、ビジー状態にならずにサーバーが処理できるワークロードが小さくなります。数値として 100 を入力すると、実際の可用性とは関係なく、サーバーは自動的にビジー状態になります。0 を入力すると、そのサーバーに対するワークロードの均衡が無効になります。デフォルト値は 0 です。

  8. [追加] をクリックし、[OK] をクリックします。
  9. [保存して閉じる] をクリックします。

クラスタ内のサーバーの再起動時に可用性限界値を使用する

クラスタのサーバーを再起動するときには、複製がすべて完了するまでそのサーバーをビジー状態にしておくことをお勧めします。この処理によって、ユーザーは、最新情報を持つデータベースにそのサーバー上でアクセスできるようになります。サーバーをビジー状態にするには、その可用性限界値を 100 に設定します。複製の完了後、ユーザーがそのサーバーを使用できるようにします。

サーバー可用性限界値を使用して、特定のサーバーへのフェイルオーバーを制御する

状況によっては、フェイルオーバーを特定のサーバーに限定することが必要になります。例えば、クラスタを設定した WAN で、クラスタサーバーの 1 台が他のサーバーよりも遠隔地にある場合、その遠隔地のサーバーへのフェイルオーバーを制限することができます。サーバーへのフェイルオーバーを制限するには、その可用性限界値を非常に高い値に設定します。

このタスクについて

たとえば、ボストン、ニューヨーク、香港にそれぞれ 1 台ずつ、合計 3 台のサーバーを使用しているとします。香港のサーバーがニューヨークのサーバーよりも可用性が高い場合、ボストンのサーバーは、香港のサーバーにフェイルオーバーします。しかし、香港のサーバーの可用性限界値を 100 に設定すると、要求されたデータベースのレプリカを持つクラスタサーバーがない場合を除き、他のクラスタサーバーは香港のサーバーにはフェイルオーバーしなくなります。

このようにフェイルオーバーを制御するときには、他のクラスタサーバー (この例ではボストンとニューヨークにあるサーバー) にクラスタで発生する大半のフェイルオーバーを処理できるリソースが十分にあることを確認してください。