クラスター化リスナー環境へのアップグレード
IBM® Campaign 用の既存の単一リスナー構成をクラスター化リスナー構成にアップグレードする場合は、以下の指示に従ってください。リスナー・クラスターは 2 つ以上のリスナーのセットで、ロード・バランシングおよび高可用性を提供するユニットとして動作します。IBM Campaign リスナー・クラスターはアクティブ - アクティブで、これは各ノードがロード・バランシング方法を使用して動作するという意味です。各 Campaign リスナーは、フロントエンド・クライアント間のインターフェース (Campaign Web アプリケーションなど) と、バックエンド分析サーバー・プロセスを提供します。
手順
- サポートされるクラスター化リスナー構成 にリストされている前提条件を満たしていることを確認してください。例えば、共有ファイルの場所が構成済みであり、クラスター内のノードごとに異なるマシンが用意されていることが必要です。
- キャンペーン のアップグレードの計画の手順に従ってください。
- Campaign のアップグレードに記載されている資料をよく理解しておいてください。
- クラスター化リスナー構成にアップグレードするには、以下の指示に従います。
ステップ 説明 A. インストーラーを開始します。 IBM Marketing Software インストーラーを保存したフォルダーに移動して、インストーラーを実行します。これにより、その場所にあるすべての製品インストーラーが起動します (Marketing Platform, Campaign)。 B. 必要に応じて Marketing Platform をアップグレードします。 まだ行っていなければ、Platform をアップグレードする画面で必要事項を入力して、「インストール完了」ウィンドウで「完了」 をクリックします。 C. IBM Campaign をクラスター化リスナー構成にアップグレードし、オプションで 1 つ目のリスナーを含めます。 IBM Campaign インストーラーが開きます。このインストーラーでは、クラスター化構成のために IBM Campaign を構成する必要があり、オプションでクラスター内の 1 つ目のリスナーもアップグレードします。クラスター内の 1 つのリスナーは既に Campaign サーバー上にインストールされている場合があります。 ただし、それ以降のリスナーはそれぞれのスタンドアロン・サーバー上にインストールする必要があります。Campaign をクラスター化リスナー構成にアップグレードするには、以下の画面に入力します。 - 概要
- ソフトウェアのご使用条件
- インストール・ディレクトリー
- Campaign コンポーネント: 希望するオプションを選択し、リスナーをインストールするためのオプションである Campaign サーバーも必ず選択します。
- 単一リスナーまたは複数リスナークラスター化リスナー構成 (2 つ以上のノード) を選択します。
- 以下の画面に入力し、1 つ目のリスナーをアップグレードします。
- 「共有ネットワークのファイル・ロケーション」。クラスター化リスナー構成では、特定のファイルおよびフォルダーが共有されていて、それらはクラスター内のすべてのリスナーからアクセス可能になっている必要があります。この画面で、共有ファイルのロケーションへのパスを指定します。マップされた Microsoft Windows サーバーのパス (Z:\Campaign_Shared など) またはマウントされた UNIX パス (/mnt/Campaign_Shared など) を使用します。このロケーションは、campaignSharedHome と呼ばれています。
- 「リスナー・ファイルを共有ネットワーク・ロケーションに移動する」。「自動」(推奨) または「手動」を選択します。「自動」を選択した場合、インストーラーはパーティション・データを campaignSharedHome ロケーションにコピーします。「手動」を選択した場合、ユーザーが手動で パーティション [n] データを campaignSharedHome にコピーする必要があります。
- 「リスナー・ノード・プロパティー」。クラスターにインストールするリスナー・ノードごとに、ノードの固有名やノードのネットワークのホストとポートなどのプロパティーを指定する必要があります。
- 「マスター・リスナーの優先順位」。優先順位は、リスナー・クラスター内のどのノードがマスター・リスナーで、どのノードをフェイルオーバーの場合に使用するかを決定します。
- 「ロード・バランシングの重みづけ」。重みづけは、他のノードと処理を共有するためにノードがサポートするリスナー・トラフィックの量を決定します。0 以外の値を指定します。0 を指定すると、ノードはリスナー接続を処理しなくなります。
D. アップグレード・プロセスを続行します。 アップグレード・プロセスのこの時点から先は、単一ノードのアップグレードと基本的に同じです。「プリインストール・サマリー」画面が完了したら、「インストール」をクリックして Campaign とクラスター内の 1 つ目のリスナー・ノードのアップグレードを完了させます。
Campaign インストーラーは、指定されたオプションで実行されます。
「リスナー・ファイルを共有ネットワーク・ロケーションに移動 」で「自動」を選択した場合、特定のファイルが元のインストール・ディレクトリーから campaignSharedHome ディレクトリー構造に移動します。Campaign 関連オブジェクト (.ses ファイルおよび .dat ファイルなど) は、ローカルのインストール場所ではなく、共有パーティションの場所に配置されるようになります。詳しくは、クラスター化リスナーの共有ネットワーク・ロケーション: campaignSharedHomeを参照してください。
E. acUpgrade ツールを実行します。 acUpgradeTool の実行 の説明に従って acUpgrade ツールを実行し、追加のアップグレード作業を完了させてから続行します。 F. EAR ファイルをデプロイしてパッケージします。 クラスター内の最初のインストーラー・ノードの場合 (メインの Campaign サーバーにインストールします)、EAR ファイルをデプロイしてパッケージする画面がインストーラーに表示されます。 これは、単一ノードのインストールの場合と同じです。
Campaign を Web アプリケーション・サーバーにデプロイして実行する処理を続けて、リスナーを Campaign サーバーで実行します。
G. クラスターに 2 つ目のノードをインストールします。 重要: それぞれのリスナー・ノードは、別々のマシンにインストールする必要があります。まだ行っていなければ、IBM Marketing Software マスター・インストーラーと Campaign インストール用ファイルを、次の Campaign インストーラー・ノードを実行するサーバーにコピーし、マスター・インストーラーを起動します。
マスター・インストーラーで、Marketing Platform データベースに接続するために必要な情報を入力します。 その際、インストール済みの 1 つ目のリスナーと同じようにします。同じクラスター内の各リスナーは、同じマスター・インストーラー構成を使用する必要があります。
Campaign インストーラーが表示されたら、以下に説明するように画面に入力します。
- 概要
- ソフトウェアのご使用条件
- インストール・ディレクトリー
- Campaign コンポーネント:「Campaign サーバー」のみを選択します。 このシステム上にのみ、リスナーをインストールするためです。
- 単一リスナーまたは複数リスナークラスター化リスナー構成 (2 つ以上のノード) を選択します。
- 以下の画面に入力し、2 つ目のリスナーをインストールします。
- 「共有ネットワークのファイル・ロケーション」。クラスター化リスナー構成では、特定のファイルおよびフォルダーが共有されていて、それらはクラスター内のすべてのリスナーからアクセス可能になっている必要があります。この画面で、共有ファイルのロケーションへのパスを指定します。マップされた Microsoft Windows サーバーのパス (Z:\Campaign_Shared または \\hostname.example.com\Campaign_Shared など) またはマウントされた UNIX パス ( /mnt/Campaign_Shared など) を使用します。注: ここで入力する値は、クラスター内のすべてのリスナーで同じである必要があります。
- 「リスナー・ノード・プロパティー」。クラスターにインストールするリスナー・ノードごとに、ノードの固有名やノードのネットワークのホストとポートなどのプロパティーを指定する必要があります。
- 「マスター・リスナーの優先順位」。優先順位は、リスナー・クラスター内のどのノードがマスター・リスナーで、どのノードをフェイルオーバーの場合に使用するかを決定します。
- 「ロード・バランシングの重みづけ」。重みづけは、他のノードと処理を共有するためにノードがサポートするリスナー・トラフィックの量を決定します。0 以外の値を指定します。0 を指定すると、ノードはリスナー接続を処理しなくなります。
- 「共有ネットワークのファイル・ロケーション」。クラスター化リスナー構成では、特定のファイルおよびフォルダーが共有されていて、それらはクラスター内のすべてのリスナーからアクセス可能になっている必要があります。この画面で、共有ファイルのロケーションへのパスを指定します。マップされた Microsoft Windows サーバーのパス (Z:\Campaign_Shared または \\hostname.example.com\Campaign_Shared など) またはマウントされた UNIX パス ( /mnt/Campaign_Shared など) を使用します。
インストール・プロセスのこの時点から先は、単一ノードのインストールと基本的に同じです。「プリインストール・サマリー」画面が完成したら、「インストール」をクリックして Campaign とクラスター内の 1 つ目のリスナー・ノードのインストールを完了させます。
Campaign インストーラーは、指定されたオプションで実行されます。
H. 2 つ目のノードで Campaign リスナーを開始します。 インストールが完了したら、Campaign リスナーを開始します。Campaign サーバーの始動を参照してください。
I. クラスターに後続の各ノードをインストールします。 2 つ目のリスナー・ノードのインストール時に行った手順を、インストールする追加ノードごとに繰り返します。各ノードは、別々のシステムにインストールすることにご注意ください。インストールが完了したら、各ノードでリスナーを開始します。 J. この手順は、「手動」アップデートを行った場合にのみ必要です。 「自動」アップデートを行った場合は、この手順は飛ばしてください。 「リスナー・ファイルを共有ネットワーク・ロケーションに移動」で「手動」を選択した場合、上述の説明に従って campaignSharedHome フォルダー構造をセットアップし、必要なファイルをローカルのインストール・ディレクトリーから campaignSharedHome にコピーします。
K. 構成設定を調整し、Web アプリケーション・サーバーおよびリスナーを再始動します。 Campaign にログインし、以下の構成プロパティーを設定します。 - Campaign|campaignClustering:enableClustering を TRUE に設定します。
- Campaign|campaignClustering:campaignSharedHome を、アップグレード時に指定した共有ネットワークのファイル・ロケーション (campaignSharedHome) に設定します。
構成プロパティーについては、「IBM Campaign 管理者ガイド」に説明されています。
Web アプリケーション・サーバーとリスナーを必ず再始動してください。
タスクの結果
- サポートされるクラスター化リスナー構成
このトピックは、クラスター化リスナー構成に関するものです。 - リスナー・クラスタリングの図
この図は、3 ノード・リスナー・クラスター構成を説明するものです。 - クラスター化リスナーの共有ネットワーク・ロケーション: campaignSharedHome
IBM Campaign のクラスター化リスナー構成は、クラスター内のすべてのリスナーが特定のファイルおよびフォルダーを共有し、それらにアクセスできることを必要とします。したがって、共有ファイル・システムを設定しなければなりません。