メールファイル内の ID ファイルが、ボールト iNotes ユーザーや Verse ユーザーに使用されなくなる

このリリースでは、iNotes や Verse のユーザーがボールトに ID ファイルを持つ場合、常にボールトに格納された ID をセキュアなメール操作に使用します。

設定されている認証のタイプ (パスワード、SAML、TOTP) に関係なく、iNotes や Verse のユーザーがボールトに ID を持つ場合には、その ID が常にセキュアなメール操作に使用されます。これまでは、iNotes や Verse のユーザーメールファイル内の ID ファイルが使用されていました。この ID ファイルは、他のアプリケーションがアクセスできるようにメールファイルに現在も残っています。

ユーザー・セキュリティー設定の変更

この変更により、Domino 12.0.1 サーバーを使用する場合、以下の iNotes および Verse エンド・ユーザーのセキュリティ設定は不要になり、提供されなくなりました。
  • [Notes ID と次のボールトを同期する。ボールト名:] (iNotes)、または [ボールトと同期] (Verse)
  • [Notes ID のインポート]
次のセキュリティー設定は、サーバーの設定によって異なります。
  • [Notes ID のパスワードの変更] このボタンは、サーバーで SAML または TOTP が有効になっている場合は表示されません。
  • [インターネットパスワードの変更] このボタンは、サーバーで SAML が有効になっている場合は表示されません。

ID ボールト設定への変更

この変更に関連して、ID ボールトの設定にも次の変更がありました。

セキュリティー設定文書の [ID ボールト] タブの [自動 ID ダウンロード] セクションで [いいえ] を指定すると、次のように[Allow trusted server ID downloads] という新しいフィールドが表示されます。[Allow trusted server ID downloads] フィールドが [はい] に設定されています

このフィールドのデフォルト値は [いいえ] です。[はい] に設定すると、iNotes ユーザー ID や Verse ユーザー ID を制限なしで ID ボールトからダウンロードできます。一方で、Notes クライアント・ユーザー ID に対する制限は継続できます。Verse ユーザーやボールト iNotes ユーザーが存在する場合、ユーザーの ID を常にサーバーからダウンロードしてキャッシュできるようにするために、この設定を有効にすることが重要です。

[Allow trusted server ID downloads][はい] を選択した場合は、信頼するサーバーを指定して、そこから iNotes や Verse の ID をダウンロードする必要もあります。信頼できるサーバーを指定するには、次の手順を実行します。
  1. ボールト・データベースを開きます。
  2. 設定文書を開きます。
  3. [Non iDP authentication login] フィールドで、iNotes のダウンロードで信頼する ID ボールト・サーバーの名前を指定します。
    注: このフィールドは、これまでは TOTP 認証ログイン という文書のセクションにありました。TOTP 以外のフィールドにも適用されることを示すため、セクション名が変更されています。