使用可能な更新サイトを指定する

Domino® サーバーベースでフィーチャーとプラグインを更新する場合は、ユーザーがフィーチャーを取得できる更新サイトを制御することができます。Domino® Administrator クライアントのサーバー設定文書のフィールドを使用すると、インストールと更新対象のフィーチャーをユーザーが取得できる場所 (および取得が可能かどうか) を制御することができます。管理者が許可した場合、ユーザーはフィーチャーのインストールと更新を開始することができます。更新プロセスでは更新サイトまたは更新リストが検索され、フィーチャーの更新と複合アプリケーションの更新の有無が調べられます。更新サイトは、Eclipse 更新サイトまたは NSF ベースの更新サイトのいずれかです。

サーバー設定文書と Domino® デスクトップポリシー設定文書のプロビジョニング設定を使用してフィーチャーの更新を制御し、ユーザーが有効な Eclipse 更新マネージャ (EUM) を使用して新規または更新されたフィーチャーを取得できる場所を制限することができます。次の操作が可能です。

  • フィーチャーの更新を完全に無効化します。
  • フィーチャーのインストールと更新を有効化し、ユーザーがどの更新サイトでも指定できるようにします。
  • bookmarks.xml ファイルに格納された指定のサイトから、または plugin_customization.ini ファイルまたは Domino® のサーバー設定文書で指定されたデフォルトのサイトリストから、フィーチャーをインストールまたは更新します。
    注: [ファイル] > [アプリケーション] > [インストール] を使用する場合は、選択内容がクライアントシステム上の bookmarks.xml ファイルに格納され、フィーチャーのインストールと更新時に必要に応じて使用されます。bookmarks.xml ファイルは複合アプリケーションには使用されず、フィーチャーのインストールと更新のみに使用されます。また、クライアントシステム上の plugin_customization.ini ファイルで更新サイトの設定を検索し、Notes® のインストールの前または後に設定を手動で編集することもできます。サーバー設定文書の設定は、これら両方のファイルで指定された更新サイト設定情報よりも優先されます。

    -- フィーチャーの feature.xml ファイルで指定されたデフォルトサイトから既存のフィーチャーを更新することもできます。ただしこの場合、feature.xml がクライアントシステム上に物理的に常駐している必要があります。

    注: feature.xml ファイルはフィーチャーの初回インストールには使用されず、フィーチャーの更新にのみ使用されます。
    • デフォルトリストまたはホワイトリストが指定されていない場合は、Eclipse 更新マネージャまたは複合アプリケーションの XML (CA XML) 更新サイト設定からフィーチャーがインストールされます。FEATURE.XML 更新サイトからフィーチャーを更新することもできますが、この場合は、サーバー設定文書の [[機能の詳細] で指定されている更新サイトを使用] オプションが有効になっている必要があります。
    • デフォルトリストまたはホワイトリストが指定されている場合は、フィーチャーのインストール/更新を特定のリストに制限することができます。サーバー設定文書で [これらのサイトからのみクライアント更新を許可] オプションが有効になっている場合は、デフォルトリストがホワイトリストになります。

    ホワイトリストは、権限のないサイトや信頼されていないサイトからの更新の取得を禁止する場合に便利な機能です。たとえば、bookmarks.xmlfeature.xml、CA XML は、ホワイトリストに含まれていない、無許可のサイトを参照する可能性があります。Notes® ユーザーがこのようなサイトから更新を試みた場合、そのサイトがホワイトリストになければ更新は失敗します。

フィーチャーの更新には、NRPC または HTTP プロトコルが使用されます。HTTP (Web 形式) または NRPC (Domino® 形式) のいずれかのプロトコルを使用して、使用可能な更新サイト (複数可) を指定できます。

注: Lotus Expeditor ではフィーチャーとコンポーネントの自動更新が可能ですが、Notes® ではできません。Notes® では、すべてのフィーチャーと複合アプリケーションの更新をユーザーが開始する必要があります。Expeditor のマニュアルを参照する際には、この動作の違いに注意してください。
注: 複合アプリケーション定義 (CA XML) が更新されている場合は、その CA XML が新しいフィーチャーバージョンを要求した際にフィーチャーの更新がトリガされる可能性があります。

サーバー設定文書のオプション

サーバー設定文書には、[クライアントのアップグレード] タブが定義されています。このタブにある [プロビジョニング] タブを使用して、更新サイトの追加、削除、編集、無効化、有効化や、更新サイトを使用できるかどうかを制御することができます。

[プロビジョニングの設定を有効にする]

[プロビジョニングの設定を有効にする] オプションは、全体的な有効化/無効化フィールドです。デフォルトでは無効になっています。

  • [プロビジョニングの設定を有効にする] オプションを無効にした場合は、サーバーのクライアントシステム上にある既存の更新サイト設定の方が、サーバー設定文書 (およびその初期デフォルト値または現在の管理者が指定した値) よりも優先されます。この場合、このサーバー設定文書の設定を操作することはできますが、設定内容をクライアントシステムに反映させるには、クライアントに対してそれらの設定を有効化することを明確に選択する必要があります。

    サーバー設定文書の設定は、ユーザーのクライアントシステム上の plugin_customization.ini ファイルまたは bookmarks.xml ファイルに存在する設定や、対象となる (または別の) サーバー設定文書から以前にクライアントに送信された設定よりも優先されるため、注意が必要です。

  • このオプションを有効にすると、このサーバー設定文書の設定がクライアントに送信され、したがってクライアント上で指定された現在の更新サイト設定よりも優先されます。クライアントは、ホームメールサーバーに接続したときに新しいプロビジョニング設定を取得します。

    このオプションを有効にして、この文書のプロビジョニング設定をすべて無効にした場合、複合アプリケーション (CA XML) または更新マネージャのユーザーインターフェースからインストールすることはできますが、フィーチャーの更新を実行することはできません。後で全体的なプロビジョニングオプションを無効にすると、複合アプリケーション (CA XML) または更新マネージャのユーザーインターフェースからインストールすることができます。また、feature.xml からフィーチャーの更新を実行することもできます。これは初期のデフォルト設定です。

[検索対象に含めるサイト]

インストールまたは更新処理に含めるサイトをチェックすることができます。デフォルトのサイトリストで指定されたサイトはすべて選択可能です。

[新規]、[編集]、[削除]

デフォルトのサイトリストに新しいサイトを追加したり、サイトリストで既存のサイトのサーバー名または URL を編集したり、デフォルトのサイトリストからサイトを削除したりすることができます。

更新サイトのオプション

[これらのサイトからのみクライアント更新を許可] オプションと [[機能の詳細] で指定されている更新サイトを使用] オプションは、一方のみを使用可能にするか、両方を使用可能にするかによって機能が異なります。

  • [これらのサイトからのみクライアント更新を許可] フィールドを有効にした場合は、更新サイトリストが強制的にホワイトリストとなります。更新は、更新サイトリストからのみ行われます。
    注: Eclipse 更新マネージャ (EUM) を使用していて、ホワイトリスト設定が有効な場合は、[アクセスする更新サイト] ページの一部のオプション ([新規リモートサイト]、[新規ローカルサイト]、[新規アーカイブサイト] など) が使用できなくなります。
  • [これらのサイトからのみクライアント更新を許可] フィールドを無効にした場合は、更新サイトリストにあるサイトだけでなく、どの更新サイトからもユーザーがフィーチャーを更新できるようになります。更新サイトリストはデフォルトリストとして扱われ、他の場所からフィーチャーが更新される場合があります。
  • [[機能の詳細] で指定されている更新サイトを使用] フィールドを有効にした場合は、フィーチャーの feature.xml ファイルで指定されたデフォルトの更新サイト値から更新が行われます。
    注: どのフィーチャーの .JAR ファイル (feature.xml) にも、更新サイト URL が埋め込まれています。この値は一般に、フィーチャーが最初にインストールされた場所を表し、デフォルトの更新サイトとして機能します。
  • [[機能の詳細] で指定されている更新サイトを使用] フィールドを無効にした場合は、feature.xml を更新に使用することができません。

これら 2 つのオプションは、以下に示すように組み合わせて機能させることもできます。

  • [これらのサイトからのみクライアント更新を許可] フィールドを有効にし、[[機能の詳細] で指定されている更新サイトを使用] フィールドを無効にした場合は、更新サイトリストが強制的にホワイトリストとなります。更新は、リストされた更新サイトからのみ行われます。
  • [[機能の詳細] で指定されている更新サイトを使用] フィールドを有効にし、[これらのサイトからのみクライアント更新を許可] フィールドを無効にした場合は、feature.xml を更新に使用して、Eclipse 更新マネージャと CA XML をインストールに使用するか、デフォルトの更新サイトリストをインストールまたは更新に使用できるようになります。
  • [これらのサイトからのみクライアント更新を許可] フィールドと [[機能の詳細] で指定されている更新サイトを使用] フィールドの両方を有効にした場合は、ホワイトリストに現存する更新サイトしか使用できなくなります。更新マネージャは、最初に feature.xml ファイルで指定された更新サイトを試行します。これが失敗し、更新サイトリストがある場合は、次に更新サイトリストを試行します。
    注: [これらのサイトからのみクライアント更新を許可] の設定は、[[機能の詳細] で指定されている更新サイトを使用] の設定よりも優先されます。[これらのサイトからのみクライアント更新を許可] を有効にした場合は、feature.xml ファイルにある更新サイトが、更新用に使用されるデフォルトの更新サイトリストに常駐している必要があります。
  • [[機能の詳細] で指定されている更新サイトを使用] オプションを無効にし、すべてのデフォルトサイトを無効にした場合は、更新が一切行われなくなります。
  • [これらのサイトからのみクライアント更新を許可][[機能の詳細] で指定されている更新サイトを使用] の両方のオプションを無効にし、デフォルトのサイトを有効にした場合は、デフォルトの更新サイトリストから更新できるようになります。