アウトバウンド MIME 変換オプションを指定する

サーバーが MIME 形式でメッセージを送受信する場合、Domino® がアウトバウンド Notes® リッチテキストメッセージを MIME に変換して SMTP 経由で送信するためのオプションを設定できます。

Domino によるアウトバウンド Notes リッチテキストメッセージの MIME 形式への変換方法を設定する

このタスクについて

アウトバウンド変換オプションは、サーバーからエクスポートされたメッセージに適用されます。これには、SMTP を介して Domino サーバーまたは他のメールホストにアウトバウンド送信される Notes リッチテキストメッセージと、クライアントに送信するために IMAP または POP3 サービスによって取得されるメッセージが含まれます。

このセクションの設定は、サーバーのメールファイルに配信されるメッセージや、Notes 配信を介して転送されるメッセージには適用されません。また、クライアントから MIME 形式で送信されるメッセージ (POP3 または IMAP クライアントによって送信されるメッセージ、またはロケーション文書でインターネットアドレスに送信されるメッセージに対して MIME 形式の使用を指定している Notes クライアントからのメッセージ) にも適用されません。

注: クライアントの現在のロケーション文書で指定されたインターネットメール形式 ([メール] タブ - [インターネットアドレス向けのメールの形式] フィールド) が Notes rich-text リッチテキストに設定されている場合、[ユーザープリファレンス] ダイアログボックス ([メール] > [インターネット] > [インターネットメール形式]) のインターネットメール形式が HTML を送信するように設定されていても、クライアントはすべてのメッセージを Notes リッチテキストで送信します。

アウトバウンド MIME 変換オプションを指定するには

手順

  1. 設定するサーバーのサーバー設定文書が既に存在することを確認します。
  2. Domino Administrator で、[設定] タブをクリックし、[メッセージング] セクションを展開します。
  3. [設定] をクリックします。
  4. 管理するメールサーバーのサーバー設定文書を選択し、[サーバー設定の編集] をクリックします。
  5. [MIME] > [変換オプション] > [アウトバウンド] タブをクリックします。
  6. 以下のフィールドに入力し、[保存して閉じる] をクリックします。
    表 1. アウトバウンド MIME 変換オプション
    フィールド 説明
    添付ファイルのエンコード方法 Notes クライアントが 8 ビットデータを含む添付ファイル (例えば、プログラム、画像、サウンド、ビデオ、アプリケーションファイル) を付けてリッチテキストメッセージを送信すると、Domino では添付ファイルデータが SMTP 転送用に ASCII テキストとしてエンコードされます。送信されるファイルの種類に最も適し、メッセージ受信者の大部分がサポートしているエンコード方法を選択します。

    次のいずれかを選択します。

    • [Base64] - (デフォルト) メッセージを MIME に準拠したメールプログラムを使用する受信者に送信する場合、非テキストデータ添付ファイルをエンコードするための適切な方法です。Domino は、どのようなファイル形式が送信されたかを示す MIME タグを追加します。MIME エンコードでファイルを送信すると、受信者はバイナリデータ (テキスト以外) をそのまま受け取れます。Base64 エンコードは、添付ファイルのバイナリデータを US-ASCII キャラクタセットのサブセットに変換し、UUencode よりもわずかながら効率的で、転送されるファイルは元のファイルよりも約 37%大きくなります。
    • [Quoted Printable] - この方法は、テキストベースのファイルを MIME 対応メールプログラムを使用する受信者に送信する場合に最も適しています。Quoted-Printable (QP) エンコードは、添付ファイル内の各特殊文字を等号 (=) とそれに続く 8 ビット文字コードを表す 2 桁の 16 進数で置き換えます。印刷可能 ASCII 文字はエンコードされません。QP では、テキストベースのファイルを効率的にエンコードでき、元のファイルよりわずかに大きいだけのエンコードファイルが作成されます。ただし、テキスト以外のファイルの場合、QP エンコードでは、エンコードファイルのサイズは元のサイズの 2 から 3 倍の大きさになります。
    • [UUencode] - メッセージの添付ファイルを基本的に UNIX™ または古い PC メールプログラムを使用する受信者に送信するサーバーでは UNIX-to-UNIX エンコードを使用します。UUencode ではエンコードされたファイルのサイズは、42%ほど大きくなります。
    • [BinHex] - 基本的にバイナリデータを Macintosh メールプログラムを使用する受信者に送信する場合に使用します。
    注: このフィールドでは、Macintosh バージョンの Notes クライアントから送信されるメッセージのエンコードは制御されません。Macintosh クライアントの添付ファイルエンコードを設定するには、[MIME] > [詳細] > [アウトバウンドメール詳細オプション] タブの [Macintosh 添付ファイルの変換] フィールドを使用します。
    メッセージコンテント Notes リッチテキストメッセージを SMTP で送信する前に変換する場合の、Domino での MIME メッセージの構成方法を指定します。新しく作成したグループのオプションとして、
    • [Notes からプレーンテキストへ] - (デフォルト) Domino で Notes リッチテキスト文書のテキストをプレーンテキストに変換します。メッセージに添付ファイルまたは画像が含まれている場合、Domino で text/plain パートの次にイメージと添付ファイルが続く、multipart/mixed MIME メッセージが作成されます。このオプションは、複数のテキスト部分を含む MIME メッセージ (たとえば、text/plain パートと text/html パートを含む multipart/alternative 構造を持つメッセージ) を処理できないメールシステムに、大部分のアウトバウンド SMTP メールを送信する組織で使用します。
    • [Notes から HTML へ] - Domino で Notes リッチテキスト文書のテキストを HTML に変換します。メッセージに添付ファイルが含まれている場合、Domino では multipart/mixed MIME メッセージを作成し、multipart/mixed パートに添付ファイルを含めます。メッセージに画像が含まれている場合、Domino では multipart/related パートを作成してメッセージ本文に画像を含めます。IMAP クライアントで MIME メッセージを表示しているときや、Notes が Exchange サーバーと対話しているときに問題が発生した場合は、この設定か [Notes からプレーンテキストと HTML へ] を使用します。
    • [Notes からプレーンテキストと HTML へ] - Domino でメッセージを Notes 形式から MIME に変換するときに、リッチテキストの内容をできる限り保持するには、内部サーバーでこのオプションを選択します。Domino では、text/plain パートと text/html パートの両方を含む multipart/alternative 本文パートを作成し、Notes リッチテキスト文書をプレーンテキストと HTML の両方に変換します。メッセージに添付ファイルが含まれている場合、Domino では multipart/mixed MIME メッセージを作成し、multipart/mixed パートに添付ファイルを含めます。メッセージに画像が含まれている場合、Domino では multipart/related 部分が作成され、テキスト部分とともに画像がその部分に組み込まれます。IMAP クライアントで MIME メッセージを表示しているときに問題が発生した場合は、この設定または [Notes から HTML へ] を使用します。
    • [MIME 方式と Notes 形式をカプセル化したものを Multi-part alternative で作成] - Domino で Notes リッチテキストメッセージを変換し、元のメッセージの入った Notes データベースを含む追加の添付ファイルを作成します。このオプションを設定すると、メッセージのサイズは元のサイズの約 2 倍になります。このオプションは、アウトバウンド SMTP メールの大部分を Notes 4.x クライアントを使用する受信者に送信する組織でのみ使用します。
    タブをスペースに変換 新しく作成したグループのオプションとして、
    • [はい] - アウトバウンドメッセージを MIME 形式に変換するときにルーターがタブをスペースに変更できるようにします。このオプションは、アウトバウンド SMTP メールの大部分をタブを認識しないメールクライアントを使用する受信者に送信する組織でのみ使用します。
    • [いいえ] - (デフォルト) アウトバウンドメッセージを MIME 形式に変換するときにルーターはタブをスペースに変更しません。
    アウトバウンドの 1 行の文字数 (デフォルト = 75) アウトバウンドメッセージの本文の行の最大の長さ。メッセージに、URL などスペースのない長い行が含まれている場合に便利です。

    表または転送メールヘッダーがある場合、行の長さのデフォルトは 2 倍になり、改行は 150 まで行われません。

    インターネットアドレスが文書で定義されていないとき、Notes アドレスを検索 インターネット受信者に送信されるメッセージのすべてのアドレスは、インターネット形式 (RFC 821/822 形式) でなければなりません。Notes ユーザーは、Notes アドレスとインターネットアドレスの両方にメッセージを送信できます。インターネットに送信されるメッセージに指定されている Notes 受信者のアドレスを Domino が変換する方法を指定するには、次のいずれかを選択します。
    • [有効] - アウトバウンドインターネットメッセージで、いずれかの受信者のアドレスが Notes形式の場合、Domino はユーザー文書でユーザーのインターネットアドレスを検索し、見つかるとそのアドレスをメッセージに追加してから送信します。
    • [無効] - (デフォルト) Domino はスペースを下線に変換し、Domino ドメインにパーセント記号を付けてエンコードしてインターネットアドレスを作成します。例: John_Smith%Notes@renovations.com
    Notes アドレスからインターネットアドレスへの変換時に完全な参照を行う 新しく作成したグループのオプションとして、
    • [無効] - (デフォルト) ルーターは、アドレスが最初に見つかったディレクトリで検索を終了します。
    • [有効] - 全ディレクトリを検索して受信者名が重複していないかどうかを確認します。受信者名が重複していると、適切なメールファイルに配信されない可能性あります。受信者名の検索方法は、時間がかかり、サーバーに大きな負荷を与えます。

タスクの結果

変更内容が有効になるのは、次にルーターの設定を更新した後です。新しい設定を直ちに有効にするには、配信設定を再ロードします。