配信制御を設定する

Domino® では、メッセージ配信をカスタマイズできます。カスタマイズできる内容は、メッセージ配信に使用できるスレッド数、メッセージを暗号化する必要があるかどうか、サーバーが配信前エージェントの実行を待機する時間の長さ、ルーターがクライアントメールルールの転送アクションをサポートするかどうかなどです。

このタスクについて

Notes® ユーザーは、メールファイルルールを作成し、新しいメールを自動的に処理できます。クライアントメールルールは、新しく配信されるメールが特定の条件を満たす場合に実行されるアクションを指定します。たとえば、クライアントメールルールには、処理を停止アクションを指定できます。処理を停止アクションは、処理を停止アクションが入ったルールの後にあるすべてのルールの処理を停止します。処理を停止アクションは単独で、つまりメールルールの唯一のルールとして使用できます。また、ルールの別のアクションとともに使用することもできます。処理を停止アクションは、一連のルールの 1 つに指定することもできます。このアクションは、メッセージに複数のルールを適用するが、最初のアクションの実行後にクライアントメールルールの実行を停止する場合、特に便利です。

クライアントメールルールの詳細については、HCL Notes ヘルプを参照してください。

メール制限値の制御については、関連トピックを参照してください。

手順

  1. 設定するサーバーのサーバー設定文書が既に存在することを確認します。
  2. Domino Administrator で、[設定] タブをクリックし、[メッセージング] セクションを展開します。
  3. [設定] をクリックします。
  4. 管理するメールサーバーのサーバー設定文書を選択し、[サーバー設定の編集] をクリックします。
  5. [ルーター/SMTP] > [制限と制御] > [配信制御] タブをクリックします。
  6. [配信制御] セクションの以下のフィールドに入力し、[保存して閉じる] をクリックします。
    表 1. [配信制御] オプション

    フィールド

    説明

    最大配信スレッド数

    メールを MAIL.BOX からローカルメールファイルに配信するために Domino が作成できるサーバースレッドの最大数。配信スレッドの最大数のデフォルト値は、サーバーのメモリに基づいてルーターによって自動的に設定されます。通常は、ルーターに最大数を選択させるのが最善の方法です。手動で最大数を設定する場合は、サーバーの負荷を考慮して、1 から 25 の値を入力します。

    すべての送信されたメールの暗号化

    新しく作成したグループのオプションとして、

    • [有効] - ローカルメールファイルにメッセージを配信するときに、Domino では送信者がメッセージを暗号化したか、受信者のメールファイルがメッセージを暗号化するかに関係なく、すべてのメッセージが暗号化されます。
    • [無効] (デフォルト) - Domino では受信者のメールファイルが受信メッセージを暗号化するように設定されている場合にのみ、メッセージが暗号化されます。
    注: 暗号化が有効になっていて、サーバーにメールファイルがあるユーザーに送信されるメッセージに対して外部ユーザーが受信確認を要求する場合、Domino で生成される受信確認メッセージの本文は空白になります。

    配信前エージェント

    ユーザーは各自のメールファイルの LotusScript® または Java™ エージェントを作成し、そのエージェントが新しいメールの着信前に実行されるように設定できます。ルーターは、新しいメールの配信時にこのような配信前エージェントを検出すると、受信者の受信ボックスにメッセージが表示される前に、そのメールに対してエージェントを実行します。このフィールドを使用して、サーバーが配信前エージェントの使用を許可するかどうかを指定します。新しく作成したグループのオプションとして、

    • [有効] - (デフォルト) ルーターは、サーバーのユーザーメールファイルに配信する前にメールを処理するエージェントを実行できます。
    • [無効] - ルーターは配信前エージェントを実行できません。

    配信前エージェントのタイムアウト

    メールフィルタなどの配信前エージェントの実行がルーターによって中止されるまでの最大時間 (秒単位)。ルーターは配信前エージェントの完了まで待機するため、エージェントを制限できない場合サーバーの配信パフォーマンスが低下することがあります。デフォルトタイムアウトは 30 秒です。

    メール転送ルールを使用

    Notes ユーザーは、メールファイルルールを作成し、新しいメールを自動的に処理できます。ユーザーメールルールは、新しく配信されるメールが特定の条件を満たす場合に実行されるアクションを指定します。このフィールドを使用して、選択したメッセージのコピーを自動的に他の受信者に送信する [次の宛先にコピーを送信] ルールアクションをこのサーバーのルーターがサポートするかどうかを指定します。このオプションは、ユーザーのユーザー文書内で指定された転送ルールあるいはその他のタイプのメールサーバー転送またはリダイレクトのルールに影響を与えません。

    新しく作成したグループのオプションとして、
    • [有効] - ルーターが Notes クライアントメールルールの [次の宛先にコピーを送信] アクションをサポートして、ユーザーが他の受信者にメッセージのコピーを自動的に送信できるようにします。[外部インターネットアドレスへのメール転送ルールを拒否する] 設定を使用して、外部ドメインに送信されるメッセージを制御します。
    • [無効] - Notes クライアントが [次の宛先にコピーを送信] ルールアクションを使用できないようにします。

    外部インターネットアドレスへのメール転送ルールを拒否する

    このオプションは、[メール転送ルールを使用][有効] で、Domino 9.0.1 Feature Pack 9 以降で提供される pubnames.ntf テンプレートにアップグレードする場合に表示されます。
    新しく作成したグループのオプションとして、
    • [有効] - ユーザーが [次の宛先にコピーを送信] ルールアクションを使用してメッセージを外部ドメインに転送しないようにします。[これらの追加インターネットドメインへの転送を許可する] オプションを使用して、例外を作成し、メッセージを特定の外部ドメインに送信できるようにします。
    • [無効] - ユーザーが [次の宛先にコピーを送信] ルールアクションを使用してメッセージをすべての外部ドメインに転送できるようにします。

    これらの追加インターネットドメインへの転送を許可する

    このオプションは、[外部インターネットアドレスへのメール転送ルールを拒否する][有効] な場合に使用可能です。これは [次の宛先にコピーを送信] ルールアクションを使用してユーザーがメッセージを転送できるようにする例外の、個々のドメインを指定するときに使用します。たとえば、mail.renovations.com と指定します。または、ワイルドカードを使用して複数のドメインを指定します。たとえば、 *.renovations.com です。

    すべての外部ドメインへの転送を拒否するにはこのオプションを空白のままにします。

    転送メールのリバースパス

    新しく作成したグループのオプションとして、

    • [リバースパスを NULL に設定] -- デフォルト設定です。送信ステータスレポートは送信されません。
    • [既存の値を保存] -- 設定を現状のままにします。メッセージの発信者 (メッセージの元の送信者) は、送信エラーレポートを受け取ることがあります。

タスクの結果

変更内容が有効になるのは、次にルーターの設定を更新した後です。

次のタスク

新しい設定を直ちに有効にするには、配信設定を再ロードします。