リレーの概要

リレーはインストール済み環境のパフォーマンスを大幅に向上できる、オプションのネットワーク・コンポーネントです。

多くの場合、ダウンロードやパッチは大規模なファイルであり、プログラムの帯域幅の非常に大きな部分を占めます。リレーは、ダウンロードの負荷の大部分を BigFix サーバーから引き継ぐように設計されています。パッチをサーバーから直接ダウンロードする代わりに、指定されたリレーからダウンロードするようにクライアントに指示できるので、サーバーの負荷とクライアント/サーバーのネットワーク・トラフィックの両方が大幅に減少します。リレーは、クライアントから受信したデータをサーバーに渡す前にコンパイルおよび圧縮するので、アップストリーム方向の処理でも同様に役立ちます。Windows 200x、Windows 7、Vista、または XP ベースのクライアントならどれでも、リレーとして使用できます。その他にも、Solaris や一部の Linux バリアントなど、同様にリレーをサポートできるオペレーティング・システムがあります。最新情報については、サポート・サイトを参照してください。

1 台のリレーは以下の 2 つのボトルネックを同時に解決します。

  • BigFix サーバーの負荷を軽減しますこのサーバーには多くの任務がありますが、中でも困難なジョブはパッチおよびその他のファイルの配布です。リレーのセットアップによりこの負荷を軽減できるので、サーバーは各クライアントに同じファイルを配布する必要がなくなります。代わりに、ファイルを一度だけリレーに送信すれば、リレーがそのファイルを複数のクライアントに配布します。サーバーのオーバーヘッドは平均して、リレーとクライアントの比率に応じて減少します。
  • 低帯域幅接続での輻輳を緩和します。BigFix サーバーがリモート・オフィスの十数台のコンピューターと低速の VPN 経由で通信している場合、それらのコンピューターの 1 つをリレーとして指定してください。これにより、BigFix サーバーは、各 BigFix クライアントに VPN 経由で個別にパッチを送信する代わりに、1 つのコピーだけをリレーに送信します。リレーは、それ自身の高速 LAN を経由してリモート・オフィスの他のコンピューターにファイルを配布します。これによって、ネットワークのリモート・グループの VPN ボトルネックが効果的に除去されます。
    注: リレーを LAN 上のスイッチを経由して接続されたサブネットで使用すると、全体のネットワーク使用量も緩和することができます。詳しくは、HCL ソフトウェア・サポートにお問い合わせください。

リレーの割り当ては簡単で、クライアントはリレーを自動的にディスカバーしてリンクするように構成できます。プログラムによってクライアントが最も近いリレーをディスカバーできるようにすることも、クライアントを手動で構成することもできます。