SPSS スコア・プロセス

IBM® Campaign は、SPSS スコア・プロセス・ボックスをフローチャートの一部として実行します。スコア設定対象の個人およびそのデータは、SPSS スコア・プロセス・ボックスで定義されているソース・セルに由来します。

SPSS スコア・プロセス・ボックスは、正しく構成されていて、IBM SPSS® Collaboration and Deployment Services リポジトリー内の少なくとも 1 つのモデリング・ストリームを指している必要があります。

SPSS スコア・プロセスは、同じ入力セルに対して最大 5 つまでの異なるモデルを使用してスコア設定を実行できます。複数のモデルを使用すると、異なるオファーに対するレスポンスの可能性を、オファーにつき 1 モデルずつ比較できます。例えば、レスポンスの可能性を生成するために 1 つのモデルを使用してスコア設定を行い、購入量の多さを予測するために別のモデルを使用します。

SPSS スコア・プロセス・ボックスを削除すると、IBM Campaign は、関連するすべてのファイルを共有フォルダーおよび partition/<partition n>/tmp フォルダーからクリーンアップします。

ファイルの長さエラー

SPSS スコア・プロセス・ボックスの実行時に Delimited file length exceeds allowable maximum length というメッセージが頻繁に出される場合は、構成パラメーターの値を増やすことができます。

  1. IBM Campaign の構成で、Affinium|Campaign|partitions|partition1|server|internal に移動します。
  2. numRowsReadToParseDelimitedFile をデフォルト値の 100 より大きい数値に変更します。

    この値は、SPSS スコア・プロセス・ボックスで処理されるレコードの合計数に応じて決まります。この構成プロパティーに指定した値の半分のレコードが、IBM SPSS Modeler Advantage Enterprise Marketing Management Edition から受け取ったスコア出力ファイルの先頭から処理されます。残りの半分のレコードは、ファイルの末尾から処理されます。こうしてすべてのフィールドの最大フィールド幅が決定されます。

    この構成パラメーターに大きい値を設定すると、処理されるレコード数が増えるため、すべてのフィールドの最大フィールド幅をより正確に識別するために役立ちます。

    この構成パラメーターに 0 を設定すると、ファイル全体がスキャンされ、すべてのフィールドのフィールド幅が正確に識別されます。このようにすればエラーは解決されますが、ファイル・サイズが大きい場合に SPSS スコア・プロセスの実行時間が増えます。

以下のステップで、SPSS スコア・プロセスについて説明します。

  1. SPSS スコア・プロセスを実行すると、IBM Campaign により、以下の情報が指定されます。
    • IBM SPSS Collaboration and Deployment Services リポジトリー内のモデリング・ストリーム
    • スコア設定対象のデータの入出力ファイルのパス
    • スナップショット・プロセス・ボックスからなどのスコア設定結果
  2. IBM Campaign により、スコア設定対象のオーディエンス・メンバーの入力ファイルが作成されます。このファイルには、モデルに必要なフィールドまたは変数が含まれます。
  3. SPSS スコア・プロセスが実行されます。結果は、サーバー上の共有ディレクトリーのファイルに格納されます。IBM Campaign は、スコア設定されたフィールドを自動的に取り出し、永続的な派生フィールドとして下流のプロセス・ボックスで使用できるようにします。
  4. 下流のプロセスでは出力スコアを使用して、データをさらに副選択またはセグメント化することや、スコア値のスナップショットを取得することができます。
    注: 下流のプロセスで使用するスコア出力を SPSS スコア・プロセスから入手できない場合、下流のプロセスは失敗します。この障害が発生する場面としては、例えば、スコア構成がモデリング・ストリームで変更され、異なる出力が定義された場合などがあります。