マスター・リスナー

クラスター化リスナー構成には、常にマスター・リスナーが含まれます。マスター・リスナーは軽量のアプリケーションであり、ロード・バランシングの実行を担当します。クラスター内で実行中の各リスナーに、要求を割り振ります。

マスター・リスナーには、クラスター全体で負荷分散を調整するロード・バランサー・コンポーネントが組み込まれています。マスター・リスナーとロード・バランサーは、1 つの単位として機能します。

マスター・リスナーが何らかの理由 (ハードウェア、ソフトウェア、またはネットワークの障害) でダウンすると、IBM® Campaign Web アプリケーションがその障害を検出します。Web アプリケーションは、次のノードにマスター・リスナーになることを依頼します。要求されたリスナーは、マスター・リスナーの選択を実行し、最も優先順位の高い使用可能なノードがマスター・リスナーになります。フェイルオーバーは自動的に行われます。ロード・バランサーはマスター・リスナーのコンポーネントなので、その後は新しいマスター・リスナーがロード・バランシングを処理します。

クラスター内には必ず 1 つのマスター・リスナーがあります。クラスター内のノードは、いずれもマスター・リスナーとして動作できます。Campaign の構成設定が、最初にマスター・リスナーとして動作するノード (masterListenerPriority) と、クラスター化ノード全体に渡ってロード・バランシングが行われる方法 (loadBalanceWeight) を決定します。

単一リスナーしか持たない場合は、ロード・バランシングもフェイルオーバーも実行不可能です。他の追加リスナー・ノードがない単一のリスナーは、すべての責務を実行します。ただし、障害が発生したときに再接続は可能であり、リスナーは可能であればいつでも自動的に再開されます。再始動時に、リスナーはそのすべてのバックエンド・プロセス接続をリカバリーします。

例えば、リスナー・プロセスが再開されると、Web サーバーとリスナーとの間の通信は、ユーザーの介入なしで復元されます。Web サーバーは、リスナーが使用可能になるまで再試行し、進行中だった各ユーザー・セッションのリスナーと再接続します。