プッシュ: Campaign フローチャートでのプッシュ・プロセスの構成

IBM Campaign を IBM Engage に統合した場合は、フローチャートに「プッシュ」プロセスを構成して、Engage からモバイル・プッシュ通知を送信できます。

始める前に

このタスクを実行する前に、以下の操作を実行する必要があります。

  • IBM Campaign: マーケティング・キャンペーンを作成し、フローチャートを追加します。
  • IBM Engage: プッシュのテンプレートおよび本文を作成します。
  • IBM Engage ユーザーは IBM Campaign ユーザーに以下の情報を提供する必要があります。
    • Campaign で生成されるコンタクト・リストのために使用する Engage データベースの名前。これは、メッセージの送信に使用する特定のプッシュ・チャネル用のデータベースです。
    • Engage データベース表のフィールドのリスト。各フィールドのデータ・タイプ (テキスト、日付、時刻など) とデータ形式の例を含むもの。
    • Engage プッシュ・テンプレートの名前。
    • (フローチャートの実行時に) コンタクト・リストを新規作成するか、それとも既存のものを更新するか。
    • 既存のプッシュ名を新しい名前 (例えば、メッセージの送信に使用されたフローチャートを示すもの) でオーバーライドするかどうか。
    • Campaign フローチャートを実稼働モードで実行した場合にただちにプッシュ通知を送信するかどうか。

このタスクについて

フローチャートには複数のチャネル (E メール、SMS、プッシュ) を含めることができますが、チャネルごとに別のプロセスとして構成する必要があります。このトピックでは、Campaign フローチャートでプッシュ・プロセス・ボックスを使用する方法について説明します。

注: プッシュ・メッセージを送信するには、プッシュ・プロセス・ボックスでメッセージの配信を構成するか、または IBM Marketing Cloud の送信エクスペリエンスを使用する必要があります。IBM Marketing Cloud プログラムによるプッシュ・メッセージのトリガーは、Campaign 統合ではサポートされていません。
注: モバイル・アプリ・メッセージングについて詳しくは、 http://www.ibm.com/support/knowledgecenter/SSTSRG/Mobile_App_Messages.htmlを参照してください。

手順

  1. モバイル・プッシュ・キャンペーンで使用するセグメントを選択するためのプロセスをフローチャートに構成します。他のフローチャートと同様に、「選択」、「セグメント」、「マージ」などの複数のプロセスを使用できます。
  2. フローチャートにプッシュ・プロセスを追加します。プッシュ・プロセスは、フローチャート内の最後のプロセスでなければなりません。
  3. ステップ 1 で作成した少なくとも 1 つのプロセスを、入力としてプッシュ・プロセスに接続します。以下に例を示します。
    • 単一の選択プロセス (25 歳から 31 歳までのすべての男性など) をプッシュ・プロセスに接続します。
    • 複数の選択プロセス (高価値、中価値、および低価値のコンタクトなど) をプッシュ・プロセスに接続します。
    • 顧客を地理別のセグメントに分け、セグメントごとに別のプッシュ・プロセスに接続します (地域別にプッシュするために複数の固有のリストが生成されます)。
  4. プッシュ・プロセスをダブルクリックして、「プッシュ・プロセス構成」ダイアログを開きます。
  5. プッシュ・プロセスの「Engage プロパティー」タブを構成します。
    「Engage プロパティー」タブ (プッシュ・プロセス)

    Engage データベース

    必須。コンタクト・リストに関連付けられた、柔軟な Engage データベースを選択します。すべての共有 Engage データベースがリストされます。プッシュ・チャネルに使用する柔軟なデータベースを選択する必要があります。

    統合環境で E メール・チャネル、SMS チャネル、およびプッシュ・チャネルを使用する場合は、チャネルごとに別のデータベースを使用してください。

    選択された入力セル

    必須。モバイル・プッシュ通知を受信するセグメントを選択します。表示される入力セルは、プッシュ・プロセスに接続したプロセス・ボックス (「選択」、「セグメント」など) によって異なります。例えば、2 つの選択プロセスからプッシュ・プロセスに入力を提供する場合は、2 つの入力セルがリストされます。通常は、すべての入力セルを選択します。その後、選択したセルのすべての ID が、コンタクト・リストの作成に使用できるようになります。

    すべて選択

    リストされている入力セル (プッシュ・プロセスへの入力として接続されているセグメント) をすべて一括で選択します。

    すべてクリア

    選択のリストを素早くクリアします。

    単一のコンタクト・リストを使用

    プロセスが実行されるときに毎回同じコンタクト・リストを使用する場合は、「単一のコンタクト・リストを使用」を選択します。その後、Engage コンタクト・リストを選択します。リスト内のすべてのコンタクトが含められます。

    新規の実行でリストを再利用する前にリストからすべてのコンタクトを削除する場合は、「コンタクト・リストを消去してから更新」にチェック・マークを付けます。

    以下のコントロールを使用して、後続の各実行でコンタクト・リストを更新する方法を指定します。

    • 常に新しいコンタクトを追加: 一致するコンタクトを更新しません。リストにないコンタクトが Campaign データに含まれている場合は、それらをリストに追加します。
    • 一致するコンタクトを更新します。見つからないコンタクトはスキップします: 既存のコンタクトを Campaign のデータで更新します。新しいコンタクトはリストに追加されません。
    • 一致するコンタクトを更新します。見つからないコンタクトを追加します: 既存のコンタクトを Campaign のデータで更新します。リストにないコンタクトは追加されます。

    プロセス・ボックスのテスト実行や実稼働実行を行うと、コンタクト・リストが作成または更新されます。リスト内のすべてのコンタクトがプッシュに含められます。

    実行するたびに新しいコンタクト・リストを作成

    プロセスを実行するたびに新しいコンタクト・リストを作成する場合は、「実行するたびに新しいコンタクト・リストを作成」を選択します。リスト内のすべてのコンタクトが含められます。

    コンタクト・リストの「名前」を指定します。

    「サフィックスの追加」または「プレフィックスの追加」を選択して、 タイム・スタンプをファイル名の先頭または末尾のどちらに含めるかを指定します。リスト名を固有にするために、必ず、プロセス実行のタイム・スタンプが追加されます。

    オプションで、ファイル名の一部として、キャンペーン ID またはプッシュのセル名、またはその両方を含めます。

  6. プッシュ・プロセスの「コンテンツのカスタマイズ」タブを構成します。
    「コンテンツのカスタマイズ」タブ (プッシュ・プロセス)

    プッシュ・テンプレート

    必須。Engage のプッシュ・テンプレートを選択します。すべての共有テンプレートがリストされます。テンプレートによって、プッシュ通知の内容が決まります。このダイアログ・ボックスで変更を行わない場合、すべての内容がテンプレートからそのまま取り込まれます。ここで加えた変更は、テンプレートの内容をオーバーライドします。テンプレートには変更は保存されませんが、このプロセス・ボックスの現在の実行で送信されるプッシュ通知には、変更した内容が使用されます。

    プッシュ名

    必須。プッシュ名によって、Engage と Campaign でこのプッシュを識別します。指定した名前が、Engage テンプレートに指定されている「プッシュ名」の代わりに使用されます。プッシュとフローチャートの目的を示す名前にすると、後でわかりやすくなります。静的テキストのみを使用してください (変数は使用しないでください)。この名前は受信者には表示されません。

    レスポンス・トラッキングをサポートするために、プロセス実行時にプロセス実行のタイム・スタンプが名前に追加されます。これにより、すべてのプロセス実行のプッシュ名が固有になります。また、レスポンスをトラッキングするためにキャンペーン・コードも含められます。この固有のプッシュ名は、Engage によって生成されるすべてのイベントに含められるので、レスポンスの関連付けに使用されています。

    注: 「プッシュ名」に使用できる最大文字数は 256 です。これには、付加されるタイム・スタンプ、および接頭部として追加されるキャンペーン・コードが含まれます。「プッシュ名」の文字数が 256 を超える場合は、ユーザーが入力した名前が切り捨てられます。

    プッシュ通知をただちにすべての連絡先に送信する

    重要: このオプションを使用すると、Campaign で実稼働実行を行ったときにただちにプッシュ通知がすべての受信者に送信されます。先にテスト実行を行うことをお勧めします。
    • 「プッシュ通知をただちにすべての連絡先に送信する」オプションは、「プッシュ・テンプレート」を選択した場合にのみ使用可能です。
    • 「プッシュ通知をただちにすべての連絡先に送信する」にチェック・マークを付けると、Campaign で実稼働実行を行ったときにプッシュ通知がすべての受信者に送信されます。(Campaign のテスト実行では、このオプションを選択するかどうかにかかわらず、プッシュは送信されません)。
    • プッシュの送信に Engage を使用したい場合は、このオプションのチェック・マークを外したままにします。このオプションにチェック・マークを付けない場合、Campaign で実稼働実行を行うと、コンタクト・リストが Engage にアップロードされますが、プッシュ通知は送信されません。その後、IBM Engage からのプッシュを開始/スケジュールできます。
  7. プッシュ・プロセスの「フィールド・マッピング」タブを構成します。
    「フィールド・マッピング」タブ (プッシュ・プロセス)

    最新表示最新表示

    選択した「Engage データベース」のテーブル・フィールド情報をリフレッシュします。新しいフィールドを Engage データベースに追加したり、既存のフィールドを変更したりした場合に、このオプションを使用してください。

    重要: フィールド情報が変更された場合は、すべてのテーブル列マッピング情報が削除されます。最新表示が完了した後にすべてのフィールド・マッピングを確認する必要があります。

    選択フィールド

    このリストには、プッシュ・プロセスに入力を提供するプロセスのフィールドがすべて表示されます。これらは、Campaign のデータベースまたはフラット・ファイルに格納されている、コンタクト名、住所、人口統計、購入履歴などの情報のデータを含む IBM Campaign のフィールドです。

    Engage にエクスポートするフィールド

    このリスト内のフィールドは、Engage コンタクト・リストを作成または更新するためのデータを提供します。Campaign のデータベースまたはフラット・ファイルから、マップされたフィールドの値が取得されます。

    Campaign の候補フィールドEngage にエクスポートするフィールドにマップする場合、マップ対象のフィールドで、テキスト、日付、時刻など、同じフィールド・タイプ (データ・タイプ) が使用されていることを確認します。データ・タイプが一致しない場合、システムが候補フィールドの値をマップ対象の Engage データベース・フィールドにインポートしようとしたときにエラーが発生します。

    このリスト内のフィールドの順序が Engage のコンタクト・リスト内のフィールドの順序と一致するようにしてください。矢印アイコンを使用して、選択したフィールドをリスト内で上下に移動できます。例えば、「名」を「姓」の前に移動したりします。注: このリストのフィールドの順序によって、コンタクト・リストを作成するために生成されるコンマ区切り値 (CSV) ファイルのフィールドの順序が決まります。

    特定のレコードのフィールド値が欠落していると、コンタクト・リストの該当するフィールドが空になります。言い換えると、コンタクト・リストの作成に使用されるコンマ区切り値 (CSV) ファイルの該当するフィールドにデータが取り込まれません。

    マッピングが完了したら、同期フィールドとして使用する 1 つまたは複数のフィールドの「同期」列にあるチェック・マーク チェックマーク をクリックします。同期フィールドを選択しない場合は、デフォルトで campaignaudienceId が同期フィールドとして使用されます。

    同期

    「Engage にエクスポートするフィールド」リストで、Engage 側の固有のモバイル・ユーザー ID を示す「同期」列のフィールドにチェック・マーク (1 つ以上) を付けます。例えば、携帯電話番号フィールドを使用します。

    プッシュには、Engage の柔軟なデータベースが使用されます。このデータベースのデータを更新するときには、「同期」に指定したフィールドが 1 次キーとして扱われ、「同期」フィールドの列と一致する行が更新されます。例えば、「携帯電話」「同期」フィールドである場合、「同期」フィールドの条件と一致する行が更新されます。

    プロファイル

    これを使用して、Campaign のデータベース・フィールドに保管されている実際の値を確認できます。そのためには、「選択フィールド」を選択し、「プロファイル」をクリックします。すべての値を確認できるように、プロファイルの作成が完了するまで待ってください。例えば、「姓」というフィールドのプロファイルを作成すると、そのフィールドに保管されている名前のリストが表示されます。

    ユーザー定義フィールド

    オプションで、「ユーザー定義フィールド」ボタンをクリックして、照会、セグメント化、ソート、計算、またはテーブルへの出力提供に使用する新しい変数を作成します。ユーザー定義フィールドは、データ・ソースには存在しない変数であり、1 つ以上の既存のフィールド (データ・ソースが異なる場合でも) から作成されます。

  8. プッシュ・プロセスの「全般」タブを構成します。
    「全般」タブ (プッシュ・プロセス)

    プロセス名

    記述名を割り当てます。プロセス名は、フローチャートでボックス・ラベルとして使用されます。また、さまざまなダイアログやレポートでプロセスを識別するためにも使用されます。この名前は顧客には表示されません。

    注記

    このプロセスの目的や結果をわかりやすく伝える情報を提供します。フローチャート内のプロセス・ボックス上にカーソルを置くと、このフィールドの内容が表示されます。この注記は顧客には表示されません。

  9. 「OK」をクリックして、構成ダイアログを保存して閉じます。
  10. フローチャートを保存します。

次のタスク

これで、テスト実行のための準備が整いました。プッシュ: テスト実行を参照してください。テスト実行は、世界中に通知を送信する前にその通知が適切に構成されていることを確認する機会であるため、重要です。