試用版サーバーをセットアップする一時コンテナーを作成する

新しい Domino 試用版サーバーを Docker コンテナーとしてデプロイするには、まず、リモート Domino サーバーのセットアップを完了するための一時コンテナーを作成します。

このタスクについて

  • docker runこの手順で説明する引数を指定したコマンドを使用して、リモート・サーバーのセットアップを実行できる Domino を実行するコンテナを作成します。リモート・サーバーのセットアップのみがサポートされます。Docker 互換の Red Hat ユニバーサル・ベース・イメージ(UBI)には、グラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI)と表示をサポートするために必要なX11ライブラリは含まれていません。docker runについて詳しくは、Domino Docker 資料の『Docker 実行コマンド引数』を参照してください。
  • ドメイン内に追加のサーバーをセットアップする際に、サーバー ID が Domino ディレクトリに保存されていない場合は、サーバー ID を使用できます。この手順の docker cp コマンドを使用して、サーバー ID ファイルを Domino ボリュームにコピーします。
  • Domino サーバー ID がパスワードで保護されており、Domino コンテナーをデタッチモード (-d) で実行する予定の場合は、パスワードを保存するためのシークレットファイルを作成する必要があります。シークレット ファイルを手動で作成する場合は、そのファイルを使用できるようにします。 この手順のdocker cp コマンドを使用して、ファイルを Domino ボリュームにコピーします。詳しくは、Domino Docker 資料の『パスワードで保護されたサーバー ID のシークレット・ファイルの作成』を参照してください。
  • リモート・サーバーのセットアップが完了した後 (正常終了でも失敗でも)、コンテナーは停止します。この手順のコマンドには 、不要になったコンテナーを削除する --rm引数が含まれています。
  • リモート・サーバーのセットアップに必要なのはポート 8585 と 1352 のみです。追加のポートを指定する必要はありません。

手順

  1. 次の手順で必要な Domino Docker イメージの名前を指定するには、Docker ターミナルの画面で次のコマンドを実行して、システム上の Docker イメージの名前を一覧表示します。
    docker image ls
  2. コンテナーを作成して実行してサーバーのセットアップを完了するには、次のコマンドを発行します。
    docker run --rm  --name <container name> -v <Docker volume name>:<data directory> -v <full path to license key file>:/local/notesdata/trial_account.txt --hostname <your_hostname> -p 8585:8585 -p 1352:1352 <image> --setup 
    次の例では、イメージ domino-docker:V120_06102021prodtrial-all に基づいてコンテナー dominosetup を作成し、ホスト・システム docker.renovations.com/tmp にある試用版ライセンス・キー・ファイル trial_account.txt を使用して実行します。データ・ディレクトリー /local/notesdata が作成され、notesdata という名前のボリュームによって参照されます。
    docker run --rm  --name dominosetup -v notesdata:/local/notesdata -v /tmp/trial_account.txt:/local/notesdata/trial_account.txt --hostname docker.renovations.com -p 8585:8585 -p 1352:1352 domino-docker:V120_06102021prodtrial-all --setup 
    注: 日時の競合を避けるため、Docker コンテナーはホスト・システムと同じタイム・ゾーンで実行する必要があります。デフォルトでは、Domino 試用版の Docker コンテナーは UTC タイム・ゾーンにあります。ホスト・システムが UTC でない場合は、run コマンドにパラメーター -v /etc/timezone:/etc/timezone:ro を追加して、ホスト・システムから読み取り専用モードで Domino 試用版コンテナーに /etc/timezone 構成ファイルをマウントします。
    docker run --rm  --name <container name> -v <Docker volume name>:<data directory> -v <full path to license key file>:/local/notesdata/trial_account.txt -v /etc/timezone:/etc/timezone:ro --hostname <your_hostname> -p 8585:8585 -p 1352:1352 <image> --setup 
  3. Domino サーバーがリッスンモードで起動します。リモート・サーバーのセットアップを実行する前に、必要に応じて次の手順を実行します。それ以外の場合、このステップをスキップします。
    1. ドメイン内に追加のサーバーを設定していて、サーバー ID ファイルが Domino ディレクトリーに保存されていない場合は、Docker ターミナルの画面で次の Docker コマンドを実行して、ID ファイルをボリュームにコピーします。
      docker cp <file on local host> <container name>:<data directory>
    2. パスワードで保護されたサーバー ID ファイルのパスワードを保存するためにシークレット・ファイルを手動で作成した場合は、同じコマンドを発行してシークレット・ファイルをボリュームにコピーします
  4. リモートサーバーのセットアップを実行します。詳しくは、Domino インストール資料の『Domino サーバーセットアッププログラムをリモートで使用する』を参照してください。
    注: リモート・サーバーのセットアップ中に、[Domino サーバーで有効にするインターネットサービスを設定します] ダイアログ・ボックスで [Web ブラウザー (HTTP サービス)] を選択します。

タスクの結果

サーバーのセットアップが完了すると、コンテナーは停止し、削除されます。

次のタスク

Domino 試用版サーバーのコンテナーを作成します