転送制御を設定する

転送制御は Domino® でのサーバー間のメッセージ転送に影響を与えます。転送制御は、使用されるスレッド数、メッセージの配信が失敗する前に使用できる中継数、低優先度メールの配信時間帯、タイムアウトとパージ期間を制御します。転送制御は、SMTP 配信と Notes® 配信の両方に適用されます。

手順

  1. 設定するサーバーのサーバー設定文書が既に存在することを確認します。
  2. Domino® Administrator で、[設定] タブをクリックし、[メッセージング] セクションを展開します。
  3. [設定] をクリックします。
  4. 管理するメールサーバーのサーバー設定文書を選択し、[サーバー設定の編集] をクリックします。
  5. [ルーター/SMTP] > [制限と制御] > [転送制御] タブをクリックします。
  6. [転送制御] セクションの以下のフィールドに入力し、[保存して閉じる] をクリックします。
    1. 転送制御のフィールド
    フィールド Enter
    最大転送スレッド数 メッセージを他のすべてのサーバーに転送するために Domino® が作成するサーバースレッドの最大数。値は、Notes® 配信と SMTP の両方に適用されます。ルーターはサーバーのメモリを基に、転送スレッドの最大数のデフォルト値を設定します。通常は、ルーターに最大数を選択させるのが最善の方法です。手動で最大数を設定する場合は、サーバーの負荷に応じて、1 から 25 の値を入力します。
    同時に転送できる最大転送スレッド数 メッセージを単独の受信側サーバーに転送するために Domino® ルーターが使用できるサーバースレッドの最大数。値は、Notes® 配信と SMTP の両方に適用されます。

    値を指定しない場合、デフォルト値は、最大転送スレッド数の半分で、切り捨てが行われて最も近い整数になります。たとえば、最大転送スレッド数が 5 の場合、同時に転送できる最大転送スレッド数のデフォルト値は 2 になります。SMTP リレーホストにアウトバウンドインターネットメールを送信するサーバーでは、この設定で、リレーホストにメールを転送するために使用できる合計スレッド数が決まります。

    注: デフォルトでは、1 つの Domino® ドメインから別のドメインに Notes® 配信を使用してメッセージを転送するとき、ルーターは同時に複数のスレッドを使用しません。Domino® ドメイン間で複数の同時転送スレッドを使用できるようにするには、変数 RouterAllowConcurrentXFERToALL をサーバーの NOTES.INI ファイルに追加します。
    最大ホップ数 メッセージの配信が不能となり配信不能メッセージが送信される前に Domino® によりサーバー間でメッセージを転送できる最大回数。デフォルト値は 40 です。
    低優先度メールの配信時間帯 Domino® が低優先度とマークされたメッセージを配信する時間帯です。デフォルトでは、午前 0 時から午前 6 時です。

    低優先度メールを指定した時間に配信するには、メッセージ優先度に従うようにルーターを設定する必要があります。メッセージ優先度を無視するようにルーターを設定すると、低優先度メールに特別な処理は行われません。

    低優先度遅延通知 指定された時間帯になるまで低優先度メッセージを保持するようにルーターを設定した場合、メッセージの発信者に遅延理由が分からないことがあります。低優先度メッセージの遅延を送信者に通知するには、ルーターに遅延通知を自動的に生成させます。ルーターは、保持した低優先度メッセージすべてに遅延通知を生成することも、特別な理由でメッセージを保持した場合にのみ遅延通知を生成することもできます。新しく作成したグループのオプションとして、
    • [無効] - ルーターは、優先度のためにメッセージが遅延された場合に送信者に通知しません。
    • [優先度がポリシーにより変更された時のみ] - ルーターは、サイズ制限の結果、低優先度と指定されたメッセージに対してのみ優先度関連の遅延を送信者に通知します。
    • [ユーザーのリクエストが低優先度の時のみ] - ルーターは、送信者が低優先度と指定したメッセージにのみ優先度関連の遅延を送信者に通知します。
    • [すべての低優先度メッセージ] - ルーターは、すべての低優先度メッセージに対して優先度関連の遅延を送信者に通知します。
    転送再試行間隔の初期値 メッセージ転送に失敗してから再試行するまでルーターが待機する時間 (分)。再度失敗すると、Domino® では次に再試行するまでの間隔が 2 倍の長さになります。さらに再試行する必要がある場合、再試行初期値の 3 倍の間隔で実行されます。

    デフォルトの間隔は 15 分です。値を小さくすると、1 時間当たりの再試行回数が増加し、メッセージ配信の成功率も増える可能性があります。値を大きくすると、1 時間当たりの再試行回数が減少し、配信時間が長くなります。

    ルーターは、メッセージの保持期間が設定したタイムアウト値 (デフォルトでは 24 時間) に達するまで配信待ちメッセージの転送を試み続けます。メッセージのタイムアウト時間の経過後、ルーターは、送信者に対する送信エラーレポートを生成します。

    期限切れメールのパージ期間 ルーターがどれくらいの間隔 (秒) で MAIL.BOX のパージする期限切れメッセージをチェックするかを指定します。デフォルト値は 15 分です。
    遅延通知の転送と送信 新しく作成したグループのオプションとして、
    • [有効] -- 遅延通知の転送と配信を許可します。
    • [無効] -- 遅延通知の転送と配信を禁止します。
    遅延通知の送信間隔 高、中、低優先度のメッセージがメッセージキューに入れられ、ルーターがそのメッセージの作成者に遅延レポートを送信するまでの時間を定義できます。各優先度について、デフォルトは 4 時間です。

    高、中、低優先度メールの時間を、それぞれ時間と分で指定します。

    注: NOTES.INI ファイルに指定された値は、サーバー設定文書の設定をオーバーライドします。メッセージ転送設定に NOTES.INI ファイルを使用している場合、Domino® サーバーコンソールに、サーバー設定文書でその設定が指定されている可能性があることを示すメッセージが表示されます。

タスクの結果

変更内容が有効になるのは、次にルーターの設定を更新した後です。

次のタスク

新しい設定を直ちに有効にするには、配信設定を再ロードします。