POP3 サービスポートを有効にして設定する

POP3 クライアントがサーバーのメールファイルにアクセスできるように、サーバーで POP3 ポートを使用可能にする必要があります。TCP/IP ポート、SSL ポート、それら両方を使用可能にできます。デフォルトでは、Domino® POP3 サービスは TCP/IP ポート 110 を使用します。このトピックでは、POP3 ポートを有効または無効にする方法、POP3 サービスで標準以外のポートを使用する設定方法、ポートのセキュリティオプションの変更方法の手順を説明します。

インターネットサイト文書を使用するサーバーで POP3 認証オプションを設定する

このタスクについて

インターネットサイト文書を使用するサーバーでは、POP3 サービスはポート認証の設定をサーバー文書ではなく POP3 サイト文書の [セキュリティ] タブから取得します。その結果、インターネットサイト文書が使用される場合、後述の TCP/IP と TLS ポート認証設定は、サーバー文書から取得できません。このような場合でもサーバー文書内の設定からは POP3 TCP/IP ポートと TLS ポートのポート番号とステータスを取得でき、POP3 ポートにサーバーアクセスの制限を適用できます。

サーバーがインターネットサイト文書を使用できるかどうかを判別するには、サーバー文書の [基本] タブにある [「サーバー - インターネットサイト」の文書からインターネット設定を読み込む] フィールドの値を確認します。このフィールドが [有効] に設定されている場合、サーバーはインターネットサイト文書を使用してそのすべてのインターネットプロトコル (POP3、IMAP、SMTP など) を設定します。

サーバーがインターネットサイト文書を使用する場合、サイト文書を使用してサーバーのすべてのインターネットプロトコルを設定する必要があります。POP3 サイト文書が Domino® ディレクトリに存在しないか、設定した POP3 サイト文書の認証オプションが [いいえ] に設定されている場合、ユーザーは POP3 サービスに接続できません。どちらの場合も、POP3 クライアントは POP3 サービスに接続しようとすると「This site is not enabled on the server」というエラーメッセージを受け取ります。

POP3 TCP/IP ポートを有効にするには

このタスクについて

複数の TCP/IP ポートを使用するサーバーでは、デフォルトで POP3 サービスは NOTES.INI ファイルで最初にリストされたポートを優先パスとして使用します。デフォルト以外のポートを使用するサービスについては、特定のポートを使用するようにそのサービスを設定することができます。

手順

  1. Domino® Administrator で [設定] タブをクリックし、POP3 サービスを提供しているサーバーのサーバー文書を開きます。
  2. [ポート] > [インターネットポート] > [メール] タブをクリックします。
  3. デフォルトの TCP/IP ポートを有効にするには、[メール (POP)] 列で、[TCP/IP ポートステータス] フィールドの値を [有効] に変更します。
  4. [保存して閉じる] をクリックするか、次の手順に従って別の設定を編集します。

POP3 TCP/IP ポートを設定するには

手順

  1. Domino® Administrator で [設定] タブをクリックし、POP3 サービスを提供しているサーバーのサーバー文書を開きます。
  2. [ポート] > [インターネットポート] > [メール] タブをクリックします。
  3. [メール (POP)] 列で、以下のフィールドに入力し、[保存して閉じる] をクリックします。
    1. [POP3 TCP/IP] フィールド

    フィールド

    Enter

    TCP/IP ポート番号

    業界標準ポートを使用して TCP/IP 経由で POP3 に接続する場合は、[110] (デフォルト) を選択します。別のポートを指定することもできますが、ほとんどの場合は、[110] で正常に機能します。標準以外のポートを指定する場合は、そのポートが別のサービス用に予約されていないことを確認してください。ポート番号には、1 から 65535 のいずれかの数値を指定できます。

    TCP/IP ポートステータス

    新しく作成したグループのオプションとして、

    • [有効] - (デフォルト) POP3 クライアントは TLS を使用せずに Domino® サーバーに接続できます。接続するには、ユーザーは名前とインターネットパスワードを入力する必要があります。
    • [無効] - TLS を使用して接続できない限り、POP3 クライアントは Domino® サーバーに接続できません。

    サーバーアクセス設定を実施

    新しく作成したグループのオプションとして、

    • [はい] - POP3 サービスへのアクセスは、サーバー文書の [セキュリティ] タブのサーバーアクセスの設定によって制御されます。サーバーへのアクセスが許可されていないユーザーは、POP3 サービスを経由してメールにアクセスできません。
    • [いいえ] - (デフォルト) POP3 サービスは、サーバー文書のサーバーアクセスの設定を無視します。
  4. POP3 タスクを再起動し、新しい設定を有効にします。

POP3 TLS ポートを有効にして設定するには

始める前に

Domino® のセキュリティーモデルについて理解してから、Domino® サーバーに TLS を設定します。

手順

  1. Domino® Administrator で [設定] タブをクリックし、POP3 サービスを提供しているサーバーのサーバー文書を開きます。
  2. [ポート] > [インターネットポート] > [メール] タブをクリックします。
  3. [メール (POP)] 列で、以下のフィールドに入力し、[保存して閉じる] をクリックします。
    2. [POP3 TLS ポート] フィールド

    フィールド

    Enter

    TLS ポート番号

    業界標準ポートを使用して TLS 経由で POP3 に接続する場合は [995] (デフォルト) を選択します。別のポートを指定することもできますが、ほとんどの場合は、[995] で正常に機能します。標準以外のポートを指定する場合は、そのポートが別のサービス用に予約されていないことを確認してください。ポート番号には、1 から 65535 のいずれかの数値を指定できます。

    TLSポート・ステータス

    新しく作成したグループのオプションとして、

    • [有効] - POP3 クライアントは TLS 経由で POP3 サービスに接続できます。
    • [無効] - (デフォルト) クライアントは TLS 経由で接続できません。

    認証オプション: クライアント認証

    [TLS ポートステータス] が [有効] に設定されている場合、次のいずれかを選択します。

    • [はい] - POP3 TLS ポートは、クライアント証明書を使用する POP3 クライアントを認証します。接続しているクライアントに証明書がない場合、サーバーは名前とパスワードによる認証の使用に戻します。
    • [いいえ] - (デフォルト) POP3 TLS ポートは、クライアント証明書による認証をサポートしません。

    認証オプション: 名前とパスワード

    [TLS ポートステータス] が [有効] に設定されている場合、次のいずれかを選択します。

    • [はい] - POP3 クライアントは、TLS 経由で POP3 サービスに接続する場合、名前とパスワードによる認証を使用します。
    • [いいえ] - (デフォルト) POP3 TLS ポートは、名前とパスワードによる認証をサポートしません。
  4. POP3 タスクを再起動し、新しい設定を有効にします。

POP3 の追加設定を実行する

このタスクについて

POP3 サービスポートの設定に加えて、サーバーの NOTES.INI ファイルに変数を設定することによって、POP3 サービスの機能をカスタマイズできます。POP3 サービスの設定に使用する変数の先頭には、POP3 という接頭辞が付きます。