インターネットサービスを IP アドレスにバインドする

HCL Domino® サーバーに TCP/IP 用の HCL Notes® ネットワークポート (NRPC ポート) が複数あり、SMTP、POP3、IMAP、LDAP、Domino® IIOP (DIIOP)、またはインターネットクラスタマネージャ (ICM) サービスもホスティングしている場合、これらのサービスで使用する NRPC ポートを NOTES.INI ファイルに指定する必要があります。インターネットサービス用の NRPC ポートを指定しないと、NOTES.INI ファイルのポート設定に最初にリストされているポートがデフォルトで使用されます。複数のインターネットサービスに同じ NRPC ポートを指定できます。

SMTP、POP3、IMAP、LDAP、DIIOP、ICM サービスをバインドするには

このタスクについて

各 NRPC ポートを IP アドレスにバインドします。指定する NRPC ポートの名前が分からない場合は、サーバー文書を開いて、[ポート] > [Notes ネットワークポート] タブをクリックし、TCP プロトコルに関連付けられているポートを確認します。

手順

NOTES.INI ファイルで、表に記載されている情報を使用して、各インターネットサービス用の適切な NRPC ポートを指定します。
1. インターネットサービスネットワークポート
サービス アクション
POP3

POP3NotesPort=port name と入力します。port name は、このサービスに関連付ける NRPC ポートの名前です。

IMAP

IMAPNotesPort=port name と入力します。port name は、このサービスに関連付ける NRPC ポートの名前です。

SMTP

SMTPNotesPort=port name と入力します。port name は、このサービスに関連付ける NRPC ポートの名前です。

LDAP

LDAPNotesPort=port name と入力します。port name は、このサービスに関連付ける NRPC ポートの名前です。

DIIOP

DIIOPNotesPort=port name と入力します。port name は、このサービスに関連付ける NRPC ポートの名前です。

ICM

ICMNotesPort=port name と入力します。port name は、このサービスに関連付ける NRPC ポートの名前です。

次の例では、2 つの NRPC ポートにそれぞれ IP アドレスをバインドし、2 つ目の NRPC ポートを SMTP サービス用に指定します。太字の部分が NOTES.INI ファイルの Ports セクションに追加する部分です。太字以外の行は、Domino® サーバーのセットアッププログラムか Domino® Administrator の [ポートセットアップ] ダイアログボックスでポートを有効にした時点で Domino® によって追加されます。

Ports=TCPIP, TCP1P2
TCPIP=TCP, 0, 15, 0
TCPIP_TCPIPAddress=0,10.33.52.1
TCPIP2=TCP, 0, 15, 0
TCPIP2_TCPIPAddress=0, 209.98.76.10
SMTPNotesPort=TCPIP2

HTTP サービスをバインドするには

このタスクについて

Domino® Web サーバー (HTTP サービス) の場合は、サーバー文書を使用して、HTTP をホスト名の IP アドレスにバインドします。

手順

  1. サーバー文書の [インターネットプロトコル] > [HTTP] タブで、[ホスト名] フィールドにサーバーの IP アドレスまたは FQDN を入力します。IP アドレスや FQDN は複数指定できます。
  2. [ホスト名へのバインド] フィールドで [有効] を選択します。
    注: サーバーがパーティションサーバーで、別々の IP アドレスが設定された複数の Web サイトがある場合は、パーティションの IP アドレスと各 Web サイトか仮想サーバーの IP アドレスを、セミコロンで区切って [ホスト名] フィールドに入力します。このフィールドには FQDN 名を指定することもできます。既にこのフィールドにリストされている IP アドレスを持つ Web サイトや仮想ホストを追加しないでください。

以下の例に、複数のサイトまたは仮想サーバーを実行する Domino パーティションの [ホスト名] フィールドに IP アドレス値を指定する方法を示します。

最初の例のパーティションは、2 つの Web サイトを含む仮想ホストを実行します。一方の Web サイト sales.renovations.com はパーティションと同じ IP アドレスを使用し、もう一方の Web サイト accounting.renovations.com は独自の IP アドレスを使用します。

この場合、[ホスト名] フィールドに次のように入力します。

9.88.43.113;9.88.46.110

この例では、以下のようになります。

9.88.43.113 はパーティションと Web サイト sales.renovations.com の両方の IP アドレスです。

9.88.46.110 は Web サイト accounting.renovations.com の IP アドレスです。

次の例の Domino パーティションは、仮想ホスト sales.renovations.com として機能します。このホストは、accounting.renovations.com と northeastsales.renovations.com の 2 つの仮想サーバーを実行します。パーティションと仮想ホストは 1 つの IP アドレスを共有しますが、2 つの仮想サーバーはそれぞれ独自の IP アドレスを持ちます。

この場合、[ホスト名] フィールドに次のように入力します。

9.88.43.113;9.88.46.114;9.88.46.115

この例では、以下のようになります。

9.88.43.113 はパーティションと仮想ホスト sales.renovations.com の両方の IP アドレスです。

9.88.46.114 は仮想サーバー 1 (accounting.renovations.com) の IP アドレスです。

9.88.46.115 は仮想サーバー 2 (northeastsales.renovations.com) の IP アドレスです。