サーバーの基本的なパフォーマンスと容量を向上させる

Activity Trends を使用してリソースバランスを支援したり、他の方法でパフォーマンスと容量を改善したりすることができます。

IBM Domino の Activity Trends 機能

Domino® Administrator の Activity Trends を使用すると、サーバー、データベース、ユーザー、ユーザーのデータベースへの接続に関連する現在の状態の情報と過去のトレンドとしてアクティビティ統計を収集し、保存することができます。サーバー間でのデータベースワークロードの配分を決めることができ、また、推奨リソースバランシングプランを検討することができます。推奨される変更事項を円滑に遂行するために、Activity Trends で提供されたワークフローを使用することもできます。

サーバーの容量と応答時間を向上させる

次に説明するサーバーの容量と応答時間を向上させるためのヒントは、NotesBench コンソーシアムのメンバーによって発表された NotesBench レポートの分析を基にしています。この情報の中には、旧バージョンの Domino® から派生する情報もあるため、Lotus® Domino® 7 以降のリリースに完全には適用できない場合もあります。

サーバーのメモリがサポートするユーザー数に適していることを確認します。大部分の NotesBench ベンダーは、1 アクティブユーザーあたり 300 K から 400 K を使用しています。メモリ設定でも、NSF_BUFFER_POOL_SIZE を最大値に設定しています。Domino® サーバーは最初に空きメモリの 3 分の 1 を取得し、必要な場合のみ (負荷に応じて) メモリを増やしていくため、この値を設定する必要はありません。メモリ設定を決定する場合、公表されている物理的なメモリ設定を最高限度とする必要があります。

  1. I/O サブシステムを向上させます。たとえば、次の作業ができます。
    • EISA ベースのシステム (コントローラなど) から、PCI ベースのシステムに移行する。
    • EISA/PCI ボードを PCI 専用ボードに交換する (これにより、低速の EISA デバイスで I/O スループットが低下しなくなります)。
    • ストライピングを使用して、配列内のすべてのドライブに負荷を分散する。RAID 0+1 のようなハードウェア RAID を構築してパフォーマンスと可用性を向上させます。
    • 複数の I/O コントローラを使用して論理ボリュームを分散し、分散したコントローラ上にあるデータベースを参照するファイルポインタを使用する。I/O サブシステムに最新の BIOS が備わっているようにします。スループットのボトルネックが発生した場合、これによって安価に解消できます。
  2. 高速なディスクドライブを使用します。
  3. ストライプサイズを増やします。ベンダーが使用しているサイズを確認するには、NotesBench レポートを参照してください。
  4. 高速の CPU を使用します。NotesBench ベンダーは、100 Mhz から 200 Mhz の Pentium、Sparc、PowerPC® プロセッサから、さらに高速のプロセッサに移行しています。ただし、負荷がかかるハイエンドの Domino® サーバーには、一貫して Pentium II システムよりも P6 ベースのシステムを採用しています。レベル 2 キャッシュのサイズは、予期するユーザー負荷と応答時間に対応できるものでなければなりません。ベンダーは、特に 3 つ以上の CPU が搭載されている設定では、256 K から 512 K へ、1 MB から 2 MB のレベル 2 キャッシュシステムに移行しています。
  5. ネットワークを向上させます。NotesBench ベンダーは次の作業をしています。
    • 10 Mbps のカードとネットワークから 100 Mbps の設定に移行。
    • ハイエンドのユーザー負荷に対してはネットワークトラフィックを分散するために、複数の LAN セグメント (各パーティションに 1 セグメント) を使用。
  6. ネットワークプロトコルを IP に変更します。
  7. HTTP サーバーのログ記録を使用不可にすることによって、Web サーバーのパフォーマンスを向上させることができます。ログ記録のオプションは、サーバー文書に保存されます。HTTP サーバーの [ログ書き込み] セクションには、[ログファイル][DOMLOG.NSF] の 2 つのフィールドがあります。この両方のフィールドを無効にすると、Web サーバーのパフォーマンスが向上します。
  8. 入力補完機能を無効にすると、サーバーの全般的なパフォーマンスを向上させることができます。入力補完機能を使用すると、ユーザーが最初に数文字を入力すると、サーバーが残りを自動的に入力してくれます。サーバーでアドレスの入力補完機能を無効にするには、サーバーの Domino® ディレクトリにある設定文書を開きます。[基本] タブの [アドレス入力補完機能] フィールドで [無効] を選択します。文書を保存して閉じます。