iNotesSametime のセットアップ

HCLiNotes® にはインスタントメッセージ (IM) 機能が統合されているため、ユーザーは他のユーザーとオンラインでチャットできるほか、他のユーザーのオンラインステータスを示すインスタントメッセージリストを保持することができます。

このタスクについて

インスタントメッセージの在席状況機能により、メールメッセージ、ビュー、フォルダ内のユーザー名の横にオンラインステータスが表示されます。また、HCLSametime® を組織で購入した場合は、Web 会議機能を利用できます。

現在の Web ページのプロトコルとは異なるプロトコルで Sametime サーバーにアクセスするには、notes.ini ファイルの設定 iNotes_WA_SametimeProtocol を使用します。

iNotes 用に Sametime をインストールしてセットアップするには、以下に示すインストール手順に従います。

Sametime のインストールについては、Sametime Administration 製品資料を参照してください。

Domino サーバーでの iNotes のセットアップ

手順

  1. サーバーのセットアップ時に適切な選択を行うことにより、サーバー上で iNotes をセットアップします。
  2. ユーザーを最新バージョンのメールテンプレート (mail85.ntf など) に登録します。

Sametime サーバーのセットアップ

このタスクについて

Sametime サーバーは、iNotes サーバーと同じ Domino® ドメイン内に存在している必要があります。

手順

  1. インスタントメッセージを、iNotes サーバーと同じ Domino ドメイン内に存在する専用の Domino サーバーにインストールして構成します。
  2. Sametime サーバーが iNotes サーバーとは異なるドメイン内に存在する場合は、「異なるドメイン内に存在する SametimeiNotes のセットアップ」に記載されている手順に従ってください。
  3. 処理を進める前に、Sametime サーバーが正しく機能していることを確認します。1 つのコミュニティに複数の Sametime サーバーが存在する場合は、それらのサーバー間で IBM Domino シングルサインオン (SSO) が正しく機能していることを確認してください。

接続文書の作成

このタスクについて

Sametime サーバーが iNotes サーバーと同じドメイン内に存在しない場合は、iNotes サーバー用の接続文書と Sametime サーバー用の接続文書を作成します。Sametime サーバーが iNotes サーバーと同じドメイン内に存在する場合でも、登録サーバーによってクラスタ化されていない場合は、Domino ディレクトリを複製するための接続文書を作成します。

接続文書を作成し、以下の情報を入力します。

手順

  1. iNotes サーバーで、以下のステップを実行します。
    1. [受信側サーバー] フィールドに Sametime サーバーの名前を入力します。例:Sametime/Renovation
    2. [送信側ドメイン] フィールドに iNotes サーバーの名前を入力します。
    3. [受信側ドメイン] フィールドに Sametime サーバーの名前を入力します。
  2. Sametime サーバーで、以下のステップを実行します。
    1. [受信側サーバー] フィールドに iNotes サーバーの名前を入力します。
    2. [送信側ドメイン] フィールドに Sametime サーバーの名前を入力します。
    3. [受信側ドメイン] フィールドに iNotes サーバーの名前を入力します。

iNotes ユーザーに対する Sametime サーバーの指定

このタスクについて

iNotes ユーザーに対して Sametime サーバーを指定するには、以下の 2 つの方法があります。
  • すべての iNotes ユーザーに対して、一度にインスタントメッセージを有効にして Sametime サーバーを設定するには、サーバー設定文書の [HCL iNotes] タブにあるインスタントメッセージの設定を使用します。これにより、ユーザーは、ユーザープリファレンスを設定してインスタントメッセージの有効と無効を切り替えることができます。
  • 一部のユーザーに対してはインスタントメッセージを有効にしない場合は、以下の手順に従って、インスタントメッセージを使用するユーザーごとにユーザー文書を編集します。

手順

  1. Domino Administrator から [ユーザーとグループ] タブをクリックします。
  2. [HCL iNotes Domino ディレクトリ] を選択し、[ユーザー] をクリックします。
  3. 名前をダブルクリックしてユーザーのユーザー文書を開きます。
  4. [編集] をクリックします。
  5. [Sametime サーバー] フィールドに Sametime サーバーの名前を入力します。
  6. [保存して閉じる] をクリックします。
  7. ユーザーごとにステップ 3 から 6 を繰り返します。

IBM iNotes の連絡先リストのセットアップ

このタスクについて

iNotes では、ブラウザ用の Sametime Connect に代わる独自の連絡先リストが使用されます。iNotes の連絡先リストをセットアップするには、以下の手順を実行します。

手順

  1. 以下の手順を実行して、Java™ サーブレットのサポートを構成します。
    1. Domino Administrator クライアントで、iNotes サーバーのサーバー文書を編集モードで開きます。
    2. [インターネットプロトコル] - [Domino Web Engine] タブをクリックします。
    3. [Java サーブレット] セクションの [Java サーブレットサポート] フィールドで、リストから [Domino Servlet Manager] を選択します。
    4. 文書を保存して閉じ、サーバーを再起動します。
  2. 以下の手順を実行して、IBM Sametime の構成ファイルを編集します。
    1. Sametime サーバーで、Sametime 設定アプリケーション (stconfig.nsf) を開きます。
    2. [フォーム別] ビューで、コミュニティ接続文書を開きます。
    3. [コミュニティの信頼する IP] フィールドに、iNotes サーバーの IP アドレスを追加します。
    4. 文書を保存して閉じ、Sametime サーバーを再開します。
  3. 以下の手順を実行して、サーブレット構成ファイルを編集します。
    1. iNotes サーバーのデータディレクトリに、次の行を含むテキストファイルを servlets.properties という名前で作成します: servlet.DWABuddyList.code=com.lotus.dwa.stbuddy.DWABuddyList
    2. 現在の環境でリバースプロキシサーバーを使用している場合は、Sametime サーバーの完全修飾ドメイン名または IP アドレスを、次の行とともに servlet.properties ファイルに追加しなければならないことがあります: servlet.DWABuddyList.initArgs=stserver=sametime.company.com

iNotes サーバーと IM サーバー間の Domino Web SSO 認証のセットアップ

このタスクについて

Domino シングルサインオン (SSO) 認証を使用すると、Web ユーザーは、IBM Domino WebSphere® アプリケーションサーバー に一度ログインすれば、シングルサインオン (SSO) が有効になっている同じ DNS ドメイン内の他の DominoWebSphere アプリケーションサーバー に、再度ログインすることなくアクセスできるようになります。複数サーバー環境では、Domino ドメイン内の 1 つ以上のサーバーが既に IBM Domino SSO 用に構成されている可能性があり、Domino ディレクトリに Domino Web SSO 設定文書が既に存在している可能性があります。Sametime をインストールすると、LtpaToken という Web SSO 設定文書が作成されます (Domino ディレクトリに存在しない場合)。LtpaToken 設定文書が既に存在している場合、Sametime はそれを変更しようとはしません。

iNotes サーバーが Web SSO 用に構成されていない場合に、IBM Sametime で Web SSO を構成するために作成された Web SSO 文書を使用するには、このセクションの手順を実行します。

以下のステップを実行して、iNotes サーバーを Web SSO 用に構成します。
  1. Sametime のインストール後に、Domino ドメイン全体に Domino ディレクトリが複製されたことを確認します。
  2. Sametime をインストールしたときに作成された Web SSO 設定文書 (LtpaToken) を更新します。
    1. Domino ディレクトリを開き、[設定] > [Web] > [Web 設定] ビューを選択します。
    2. このビューから、Web SSO 設定のリストを展開する。
    3. [Web SSO Configuration for LtpaToken] 文書を編集モードで開きます。
      注: この文書を編集できない場合は、文書内の設定を記録し、文書を削除して新しい文書を作成してください。
  3. これらのフィールドを必要に応じて更新します。
    • Domino [サーバー名] -- シングルサインオンに参加するすべての iNotes サーバーと Sametime サーバーの名前が、このフィールドに入力されていることを確認します。
    • [DNS ドメイン] -- iNotes サーバーと Sametime サーバーの完全修飾ドメイン名が入力されていることを確認します。
  4. [保存して閉じる] をクリックします。
  5. iNotes サーバーのサーバー文書で、シングルサインオンと基本認証を有効にします。[Web SSO 設定] フィールドを更新するときに、リストから [LtpaToken] を選択します。
  6. 更新内容がドメイン内のすべてのサーバーに複製されていることを確認します。

iNotes サーバーが既に Domino Web SSO 用に構成されている場合は、以下のステップを実行して iNotes サーバーの Web SSO 設定を更新します。現在の設定に Sametime サーバーを追加する必要があります。

  1. 既存の Domino Web SSO 設定文書 (LtpaToken) を更新します。
  2. Sametime サーバーのサーバー文書を更新する。
  3. 更新内容がドメイン内のすべてのサーバーに複製されていることを確認します。

IBM Domino SSO は推奨される認証方法ですが、認証シークレット/トークンデータベースを既に使用している場合は、引き続き使用することができます。例えば、複数サーバー SSO 以外の機能 (単一サーバー SSO など) 用に構成されているサーバーがドメイン内に存在する場合は、認証シークレット/トークンを使用する必要があります。

iNotes でインスタントメッセージが機能するかどうかの検証

このタスクについて

iNotes の「ようこそ」画面でusernameのテキストの横にインスタントメッセージのステータスが表示されない場合は、Domino ディレクトリでそのユーザーのユーザー文書を確認します。この文書にデータを入力して Sametime サーバーを構成した場合は、[Sametime サーバー] フィールドが正しいかどうかを確認します。[基本] タブの [リアルタイムコラボレーション] セクションを確認してください。

手順

  1. 複製が完了していること、ユーザー文書が Sametime サーバーに存在すること、更新した Web SSO 文書 (LtpaToken) がシングルサインオンに参加するすべてのサーバーに存在することを確認します。
  2. インスタントメッセージを iNotes クライアントでテストする前に、インスタントメッセージが正しく機能するかどうかを検証します。
  3. iNotes をブラウザ内で起動します。オンライン在席状況が表示されている任意のビューまたは文書で、チャット相手となるユーザーの [応答可ステータス] アイコンをクリックしてインスタントメッセージ接続をテストします。