IMAP ユーザーのユーザー文書を設定する

IMAP ユーザーが Domino® サーバーのメールファイルにアクセスするには、Domino ディレクトリにユーザー文書を持っている必要があります。既にユーザー文書を持っているユーザーに対しては、必要に応じて既存文書の設定を編集し、IMAP サポートを提供します。ユーザーが既存のユーザー文書を持たない場合は、ユーザー文書を新規作成する必要があります。ユーザー文書を手動で作成することも、Domino 登録プロセスを使用してユーザー文書を自動的に作成することもできます。Domino 登録プロセスを使用する場合は、[ユーザー登録] ダイアログボックスの [メールシステム] フィールドで [IMAP] を選択します。

このタスクについて

デフォルトでは、Domino 登録プロセスによって、IMAP ユーザーに必要なユーザー文書とメールファイルが作成される以外に、各ユーザーに対して Domino ディレクトリには、Notes® ID ファイルと対応する Notes パブリック暗号キーが生成されます。IMAP クライアントからのみ Domino にアクセスするユーザーには Notes ID は必要ないため、ユーザー登録時には [Notes ID を作成する] オプションの選択を解除します。ただし、新規の IMAP ユーザーが Notes クライアント、Domino Administrator クライアント、Domino Designer クライアントから Domino にアクセスする必要もある場合は、ID ファイルの作成が有効になっていることを確認します。

次の手順では、IMAP ユーザーに必要なユーザー文書の設定と、ユーザー文書を手動で作成する方法について説明しています。

手順

  1. Domino Administrator から [ユーザーとグループ] タブをクリックします。
  2. [Domino ディレクトリ] > Address Book > [ユーザー] を選択します。
  3. 以下のいずれかを実行します。
    • 該当するユーザーのユーザー文書が存在しない場合は、[ユーザーの追加] をクリックして、ユーザー文書を新規作成します。
    • 既存のユーザー文書の名前を選択して、[ユーザーの編集] をクリックします。
  4. [基本] タブをクリックし、以下のフィールドに入力し、[保存して閉じる] をクリックします。
    表 1. [基本] タブのフィールド
    フィールド Enter

    ユーザー名

    IMAP サーバーでの認証にクライアントが使用するログイン名は、Domino ディレクトリで一意でなければなりません。

    サーバー文書の [セキュリティ] タブでサーバーに確立されているインターネットアクセスセキュリティのレベルに応じて、IMAP クライアントに設定されているログイン名またはユーザー名がこのいずれかのフィールドのエントリに一致する必要があります。[ユーザー名] フィールドのエントリは、常にログイン名として受け入れられます。インターネット認証が [弱いセキュリティと複数の名前のバリエーション] を許可するよう設定されている場合、[名] フィールドと [姓] フィールドのエントリもログイン名として受け入れられます。

    インターネットパスワード

    IMAP クライアントから Domino サーバーにアクセスする際にユーザーが使用するパスワードです。IMAP ユーザーは、組織のパスワードクオリティの要件を満たしたインターネットパスワードを使用する必要があります。

    メールシステム

    ユーザーが Notes クライアントアクセスを必要としない場合は、[IMAP] を選択します。

    ドメイン

    サーバーがある Notes ドメイン名。

    メールサーバー

    IMAP ユーザーの Domino メールサーバーの名前。

    メールファイル

    Domino データディレクトリからのユーザーのメールファイルの相対パス -- 例: MAIL\AJONES

    転送先アドレス

    IMAP クライアントから Domino サーバーのメールファイルにアクセスするユーザーに対しては、このフィールドは空白のままにしておきます。

    インターネットアドレス

    組織内でユーザーがメールの受信に使用するインターネットアドレスです。このアドレスは、IMAP クライアントに指定されているインターネットアドレスと一致する必要があります。

    受信メールの形式

    新しく作成したグループのオプションとして、

    • [送信者の形式を保持] - (デフォルト) メールファイルに Notes リッチテキスト形式または MIME 形式のメッセージを含めることができます。メッセージをメールファイルに配信する際、ローカルルーターは現在のメッセージ形式を保持します。サーバーで MIME 形式で受信されるメッセージはメールファイルに MIME 形式で保存され、サーバーで Notes リッチテキスト形式で受信されるメッセージは Notes リッチテキスト形式で保存されます。IMAP クライアントが Notes のリッチテキスト形式で保存されているメッセージを要求する場合、IMAP サービスはクライアントに送信する前にそのメッセージを MIME 形式に変換する必要があります。保存されているメッセージは Notes のリッチテキスト形式のままであるため、IMAP クライアントがこのメッセージを要求するたびに、IMAP サービスは変換を実行する必要があります。
    • [MIME 優先] - メールファイルで、メッセージは MIME 形式のみで保存されます。IMAP クライアントだけからメールにアクセスするユーザーに対しては、このオプションを選択します。IMAP クライアントは MIME 形式のメッセージが必要なため、MIME 形式でメールを保存すると IMAP サービスがクライアントにメッセージを渡す前に変換する必要がなく、IMAP ユーザーに対してパフォーマンスを最高の状態に保てます。また、MIME 形式で保存すると、ルーターが配信するメッセージに特別な IMAP 属性を追加できます。
    • [Notesリッチテキスト優先] - メールファイルで、メッセージは Notes 形式のみで保存されます。ルーターは、MIME 形式で受信したメッセージを配信する前に Notes リッチテキスト形式に変換します。また、IMAP タスクでは、メッセージを IMAP クライアントに送信する際に MIME 形式に変換する必要があります。パフォーマンスを最高の状態に保つには、主に IMAP クライアントから Domino メールファイルにアクセスするユーザーに対してはこのオプションを選択しないようにします。
    暗号化されていないメールを受信したとき、暗号化した後にメールファイルに保存

    [いいえ] (デフォルト) を選択します。IMAP クライアントは Notes 暗号化メールを読めません。

    IMAP クライアントだけからメールを読み取るユーザーが、Notes 暗号化メールを受信しないようにするには、ユーザー文書からユーザーの Notes パブリック暗号キーを削除します。

    注: Notes クライアントから Notes データベースにアクセスするユーザーのユーザー文書から、Notes パブリックキーを削除しないでください。

次のタスク

IMAP ユーザーのためのメールファイルを作成する」の手順を実行します。