IBM Campaign Web アプリケーション・クラスタリング

クラスター内で IBM® Campaign Web アプリケーション (J2EE アプリケーション) を構成するには、IBM Campaign のインストール中に追加のタスクを完了します。

Campaign クラスター化 Web アプリケーション環境は、Interact、Distributed Marketing、Marketing Operations、および eMessage に統合することができます。

概要

Campaign Web アプリケーション・サーバー・コンポーネントは、Web アプリケーションがクラスター化環境にデプロイされている場合に、ロード・バランシングをサポートします。

Campaign では、ユーザー・インターフェースでの応答時間を向上させるために、オファーなどの特定のオブジェクトは Web アプリケーション・サーバーでキャッシュされます。ロード・バランス環境では、campaign_ehcache.xml を構成した場合に、ある Web アプリケーション・サーバーで作成されたオファーは、別のサーバーを介してセッションに接続するユーザーに対して使用可能になります。

キャッシュされるオブジェクトとしては、オファー、オファー・テンプレート、オファー属性、キャンペーン、セッション、フォルダー、属性、イニシアチブ、セグメントがあります。

クラスター化構成を使用して、Web アプリケーション・サーバーの障害時に、アプリケーション可用性の中断を最小限に抑えることができます。Campaign システム・テーブルは外部データベースに格納されるので、スタンバイ・サーバーにデータを複製する必要はありません。プライマリー Web アプリケーション・サーバーで障害が起こった場合は、スタンバイ・サーバーで Campaign Web アプリケーションが開始されなければなりません。開始された Campaign Web アプリケーションは、Campaign システム・テーブル・データベースからすべての現行データを取得します。

メイン・ステップ

IBM Campaign をクラスター化された Web アプリケーション環境にインストールするには、第 2 章から第 8 章までの説明に従いながら、この章で示す情報をそれらの手順に補足します。

IBM Campaign をクラスターにインストールする場合、インストール済み環境を構成する多くの方法があります。以下のステップで、基本的なプロセスを説明します。

  1. 1 つのシステムでインストーラーを実行します。 通常は、管理サーバー (またはご使用のアプリケーション・サーバー・タイプにおいて同等のもの) です。
  2. すべての IBM Campaign インストールのアップロード・ファイルを保管するためのファイル・ディレクトリーを作成し、共有します。
  3. EAR または WAR ファイルを作成し、クラスターおよび Web サーバーに展開します。
  4. 各システムが IBM Marketing Platform システム・テーブルおよび IBM Campaign システム・テーブルを共有するように構成します。
  5. 各システムが共有ファイル・ディレクトリーを使用するように構成します。
  6. クラスター内のどのサーバーが通知を送信するかを決定します。次に、その他のすべてのサーバーで通知プロセスを抑制します。
  7. IBM Campaign「 インストール・ガイド」で説明しているように、テンプレートおよびオファー・フォルダーの分散キャッシング用に campaign_ehcache.xml を構成します。キャッシュの更新頻度を指定するには、offerTemplateDataTTLSeconds などの Campaign キャッシュ構成設定を調整します。ただしこの調整を行う場合、小さい値を設定するとキャッシュの更新が増えるため、パフォーマンスに悪影響を及ぼす場合があります。構成設定についての説明が、「IBM Campaign 管理者ガイド」に記載されています。
注: IBM Campaign を Websphere クラスター内にデプロイした後に問題が発生した場合、ファイル commons-lang.jar をディレクトリー /data/webservers/IBM/WAS85ND/lib/ext にコピーします。