リソースバランシングの 1 次ゴールと 2 次ゴール

リソースのバランスをとるには、最初に 1 次ゴールと 2 次ゴールを決定し、これらのゴールに対してどれだけの比重をかけるかを指定します。ゴールのデフォルトは、1 次が Notes® Transactions、2 次が Disk Space です。トランザクションは通常全ユーザーとサーバーアクティビティの要素となるものであり、ディスク容量は通常制限があるリソースであるため、これらはバランスをとるべき測定単位です。

リソースバランシングにおける 2 番目の要素は許容度です。許容度を指定する際は、リソースに求める精度のレベルを指定します。一般に、この値を小さくすると移動回数が増えますが (許容度が低くなります)、リソースの分布は向上し、目標精度に近くなります。許容度の値を大きくすると、移動回数は減少しますが、アクティビティは均一に分散されません。1 次ゴールと 2 次ゴールの両方に対して許容度の値を設定します。ただし、移動回数を決定するという意味では、1 次ゴールの許容度のほうが 2 次ゴールの許容度よりもはるかに重要です。

最後に、1 つの監視期間で収集したデータと Trend データのどちらを使用するかを指定します。データを収集する日時も選択します。

結果として表示されるリソースチャートは、一部のサーバーの場合はかなりアクティブに、他のサーバーはあまりアクティブでなく表示されることがあります。1 つのサーバーにアクティビティが集中しないように、サーバー間でアクティビティのバランスをとることができます。リソースバランシングは、1 次または 2 次ゴールに基づいて実行できます。特に希望がない場合、1 次ゴールには Notes Transaction を 2 次ゴールには Disk Space を設定することを推奨します。

2 次ゴールよりも 1 次ゴールの方がより重きを置かれているため、1 次ゴールに最も困難なリソースを設定し問題の解決をはかります。たとえば、一部のサーバーにはディスク容量があるのに他にはほとんどないと考える場合、Disk Space 統計を 1 次ゴールに設定します。

表 1. 統計 (名前順)

統計名

説明

AvgSpaceUsed

データベースアクティビティデータが記録する実際使用されているディスク容量の割合。

DiskSpace

データベースアクティビティデータが記録するデータベースが占めるディスク容量のバイト数。

FullTextIndexSize

このデータベースの全文索引のサイズ。

HTTP BytesFromServer

ユーザーセッションデータが記録するデータベースから送信されるバイト数。

HTTP BytesToServer

ユーザーセッションデータが記録するデータベースに送信されるバイト数。

HTTP RequestMsecs

ミリ秒単位のリクエスト時間。

HTTP Requests

HTTP 要求の数。

Notes BytesFromServer

ユーザーセッションデータが記録するサーバーから送信されるバイト数。

Notes BytesToServer

ユーザーセッションデータが記録するサーバーに送信されるバイト数。

Notes Connects

ユーザーセッションデータが記録するデータベース接続の数。

Notes DocumentsRead

データベースアクティビティデータが記録するデータベース読み込み数。

Notes DocumentsWritten

データベースアクティビティデータが記録するデータベース書き込み数。

Notes Transactions

ユーザーセッションデータが記録するトランザクション数。

Replica BytesRead

レプリケータタスクが記録する読み込まれたバイト数。

Replica BytesWritten

レプリケータタスクが記録する書き込まれたバイト数。

ユーザー

ユーザーセッションデータによって記録されたユニークユーザーの数。