クラスタ内での障害復旧

障害復旧は、障害の発生後にクリーンアップを実行して自身を再起動するという HCLDomino® サーバーの機能です。障害復旧は Domino クラスタで良好に機能します。フェイルオーバー先の Domino サーバーが設定されていない場合でも、障害復旧によってユーザーは自分のデータに常時アクセスできます。ユーザーが別のクラスタサーバーにフェイルオーバーしても、障害が発生したサーバーが障害復旧によって再び使用可能になるため、可用性が高まります。また、設定されたワークロード均衡化パラメータによっては、新規データベースを開くときに元のサーバーにフェイルオーバーするユーザーもいます。

このタスクについて

オペレーティングシステムクラスタを Domino クラスタと同時に使用している場合は、オペレーティングシステムクラスタの設定内容に応じて、障害復旧を使用するかどうかを決定します。ハードウェアの障害時のみにフェイルオーバーするようにオペレーティングシステムクラスタを設定した場合、障害復旧は適切に機能します。障害復旧によって Domino が現在のサーバーで再起動し、オペレーティングシステムのフェイルオーバーは発生しないようになります。

ハードウェアとソフトウェアの障害時にフェイルオーバーするようオペレーティングシステムクラスタを設定した場合は、オペレーティングシステムクラスタがクラスタにある別のサーバーで Domino を再起動するため、障害復旧は必要ありません。実際、オペレーティングシステムクラスタが Domino を再起動するときに Domino 自身が再起動しないようにするために、障害復旧を無効にする必要があります。

デフォルトでは、障害復旧は無効になっています。サーバー文書で障害復旧を有効にします。

手順

  1. Domino Administrator または Web サーバー管理クライアントで、[設定] タブをクリックします。
  2. タスクペインで [サーバー] を展開し、[すべてのサーバー文書] をクリックします。
  3. 結果ペインで目的のサーバー文書を選択し、[サーバーの編集] - [基本] タブの順にクリックします。
  4. [障害復旧] セクションの [障害/クラッシュの後、サーバーを自動的に再起動する] フィールド内で [有効] をクリックします。
  5. オプション: 必要に応じて、次のフィールドに入力します。
    • [サーバーの障害/クラッシュのあとに実行するスクリプト] フィールドに、クリーンアップスクリプトの名前を入力します。
      注: このフィールドでは NSD (Notes System Diagnostic) を有効にしないでください。NSD は [診断情報を収集するために NSD を実行] フィールドで有効にします。
    • [診断情報を収集するために NSD を実行] フィールドで、[有効] を選択して障害やクラッシュが起きたときに NSD を有効にします。
    • [クリーンアップスクリプト/NSD 最大実行時間] フィールドに、クリーンアップスクリプトが強制終了されるまでに実行できる最大時間を入力します。指定できる最大時間は 1,800 秒です。
    • [Fault Recovery 実行制限] フィールドに、指定時間内に再起動できる最大回数を入力します。再起動の回数がこの値を超えると、サーバーは再起動しません。
    • [障害通知のメール先] フィールドに、サーバーが再起動するたびに電子メール通知メッセージを受け取るユーザーまたはグループの名前を入力します。
  6. その他の必要な変更をサーバー文書に加え、[保存して閉じる] をクリックします。