Domino Web サーバー:

Domino® は、インターネットおよびイントラネットのクライアントがアクセス可能な Web サイトをホストできる統合 Web アプリケーションサーバーを提供します。さらにそのサーバーは、ファイルシステムか Domino データベースに保管されたページをサービス提供できます。

Web ブラウザが Domino データベースのページを要求すると、Domino は文書を HTML に変換します。Web ブラウザが HTML ファイルのページを要求すると、Domino はファイルシステムからファイルを直接読みます。その後、Web サーバーは HTTP プロトコルを使用して Web ブラウザに情報を転送します。

Domino を使用して Web ページをデータベースに文書として保存する方法は、静的な HTML ページに保存する方法よりはるかに優れています。Domino を使用すると、データベースの変更がすべて自動的に Web サーバーに反映されます。

Domino のアプリケーションは、すべて Web アプリケーションにできます。Web アプリケーションを作成する前に、HTML に変換できる Domino の機能を使いこなすようにしてください。また、アプリケーションにアクセスするのが Web ブラウザユーザーか、Notes® クライアントか、その両方かも判断する必要があります。Notes の式言語を使用して、アプリケーションにアクセスしているユーザーの種類を調べ、ユーザーの種類によってアプリケーションによる情報の表示を変更できます。

Domino の Web サイトには、単独のデータベースを設置することも、リンクで接続した複数のデータベースを設置することもできます。Web サイトのホストとなるだけでなく、Web サーバーではメールサービスやディレクトリサービスといったほかのサーバータスクも実行できます。組織外のユーザーがサーバー上のデータベースにアクセスするのを禁止するには、データベース上でセキュリティを確立する必要があります。

Web アプリケーションの設計についての情報は、HCL Domino Designer ヘルプ を参照してください。

Domino 次の Web サーバー機能があります。

  • Notes の機能を HTML コードに変換します。例えば、ホットスポットリンクは HTML コードではアンカー (<A>) タグになります。
  • パススルー HTML。この HTML コードは、Domino がページの変換で解釈しないフォーム、文書、[データベースについて] 文書、[データベースの使い方] 文書に含まれる HTML コードです。パススルー HTML 経由で、Web 固有のテキストの書式指定、リンク、イメージ、コマンド、プログラムなどが利用できます。パススルー HTML を使用すると、HTML コードと Domino の機能を組み合わせることができます。
  • データベースの ACL など Domino の標準のセキュリティ機能と、SSL や、名前とパスワードによる認証などのインターネットのセキュリティ機能を使用して、アプリケーションを保護します。
  • Java™ アプレットを文書のパススルー HTML を使用して参照することも、文書に埋め込むこともできます。
  • JavaScript™ をパススルー HTML として文書に挿入することも、文書に直接埋め込むこともできます。
  • CGI プログラムを文書のパススルー HTML を使用して参照できます。CGI では、EXE、CMD、BAT ファイルや、Perl、Python、PHP で記述されたスクリプトをサポートしています。
  • サーバーのハードディスクのディレクトリで、静的な HTML ページを参照できます。文書内のパススルー HTML から参照することも、URL を使用して直接要求することもできます。
  • 多くの Web ブラウザやプロキシサーバーが Domino ページをキャッシュできるよう、Domino URL で最後に更新されたヘッダーをサポートします。
  • データベースやビューを開くなどの Domino の機能を Web クライアントから使用できるように、URL 拡張機能もサポートします。
  • URL とディレクトリを別の場所にリダイレクトしたり、マッピングし直したりできます。
  • 別々の DNS 名を持つ複数の Web サイトが、単一のサーバーマシン上に存在できます。
  • クラスタサーバーをサポートします。最初のサーバーが利用できないとき、応答するサーバーをフェイルオーバーし、負荷を分散して最大限の応答速度を実現します。
  • Domino DSAPI (Domino Web Server Application Programming Interface) では、受信した URL のマッピングと変換、ユーザーの認証と認可、要求の処理、ロギングなど、要求処理のあらゆるフェーズをサポートしています。

Web アプリケーションユーザーの認証をカスタマイズする方法の詳細については、Domino/Notes 用の Lotus® C API Toolkit の DSAPI マニュアルを参照してください。

Web ログ (ブログ) と RSS 配信

Web ログ (ブログ) と RSS 配信を Domino Web サーバーで運用できます。Notes Basic には、Domino Web ログ (ブログ) の作成と、ビューの内容を使用して RSS 配信を作成することで Notes アプリケーションからコンテンツを供給するための、2 つのアプリケーションテンプレートが含まれています。

Domino ブログテンプレート (DOMINOBLOG.NTF) の使用の詳細については、HCL Notes ヘルプ を参照してください。

Domino RSS テンプレート (RSS_GENERATOR.NTF) の使用の詳細については、テンプレートと共に入手可能なドキュメントを参照してください。

Domino XML サービス

サーバーで HCL Digital Experience の Common Mail と Common Calendar ポートレットを操作できるように、Web サーバーで Domino Web XML サービスを有効にします。Domino での Common PIM ポートレットの設定と使用の詳細については、最新の Digital Experience のマニュアルを参照してください。

Web サイトのコンテンツを変更する

公開用の Web サーバーとは別に、準備用の補助的なサーバーを設置すると便利です。Web コンテンツ管理者は、ユーザーに公開されていない準備用サーバーでコンテンツを変更します。変更が完全に終われば、準備用サーバーから公開用サーバーに Web サイトを複製します。また、複製する前に準備用サーバーでブラウザを使用して変更結果を確認できます。

準備用サーバーを使用する場合、Web コンテンツ管理者だけにアクセス権を与えます。また、Web コンテンツ管理者には必ず準備用サーバーと公開用サーバー両方の複製アクセス権を与えます。