Ounce/Make コマンド構文および Make オプション

Ounce/Make は、実行時の動作を変更できる複数のオプションをサポートしています。

これらのオプションは、プロパティー・ファイルで設定 (詳しくは、Ounce/Make プロパティー・ファイルを参照) しても、コマンド行で指定しても構いません。プロパティー・ファイルでオプションを設定した場合、Ounce/Make を実行するたびにコマンド行でオプションを指定する必要はありません。

概要

Ounce/Make は以下の構文をサポートしています。

ouncemake [options] [-- make_options]

オプション

すべてのオプションの前には、ハイフン (-) を付ける必要があります。オプションは別個に指定する必要があります。1 つのハイフンの後にオプションを連結することはできません。例えば、次のコマンドの場合を考えてみます。

ouncemake -sr

この構文はサポートされていませんが、以下のコマンドは実行できます。

ouncemake -s -r
注: 各オプションはスペースで区切る必要があります。

Ounce/Make を実行する場合、省略形のオプションを使用することも、完全な単語を使用することもできます。

以下の表には、各オプションを説明する列があります。

  • オプション: 呼び出したときに Ounce/Make で認識されるオプションを示します。
  • デフォルト: 該当する場合、オプションを指定しなかったときに Ounce/Make がデフォルトでどのように動作するかを説明します。
  • 説明: そのオプションを使用した場合の Ounce/Make の動作を説明します。
オプション オプションを指定しなかった場合のデフォルト 説明
-a <application_name>
-application
<application_name>
オフ 指定した場合、Ounce/Make によって作成されたすべてのプロジェクトを含む <application_name>.paf というアプリケーション・ファイルが作成されます。このファイルは、ouncemake を実行したディレクトリーに作成されます。
-b
-build
オフ Make オプションを収集すると同時にビルドを実行します。

このオプションは Cygwin とは互換性がありません。

-r
-recursive
非再帰的 Ounce/Make は、他の Make ファイルへのすべての呼び出しを再帰的にたどります。例えば、サブディレクトリー内にあるすべての Make ファイルを呼び出すために、Make ファイルがソース・コード・ツリーのルートに存在する場合は、ルートの Make ファイルが入っているディレクトリー内で ouncemake -r を呼び出すと、Ounce/Make は、サブディレクトリーの Make ファイルへの呼び出しをたどります。
-nr
-non_recursive
非再帰的 Ounce/Make は、他の Make ファイルへの呼び出しを再帰的にたどりません。
-s
-single_project
マルチプロジェクト・モード シングル・プロジェクト・モード。シングル・プロジェクト・モードでは、Ounce/Make は、呼び出し元のディレクトリーにプロジェクト・ファイルを 1 つのみ生成します。

指定しなかった場合、Ounce/Make はマルチプロジェクト・モードになります。

-ns
-non_single_project
-m
-multiple_project
マルチプロジェクト・モード マルチプロジェクト・モード。このモードでは、Ounce/Make は、Make ファイルを検出するたびに、各ディレクトリー内に AppScan® ソース プロジェクト・ファイルを生成します。
-nv
-non_verbose
-q
-quiet
非冗長モード 非冗長モード。Ounce/Make は、それ自体の出力メッセージのみを出力します。Make からの出力は表示しません。
-v
-verbose
冗長モード 冗長モード。Ounce/Make は、それ自体の出力に加えて、Make の出力も標準出力に出力します。
-l
log_level
1 (オフ) 1 ~ 10。10 を指定すると、ログ・レベルが最大になります。
-c <clean_command>
-clean <clean_command>
オフ 指定すると、Ounce/Make は <clean_command> をコマンドとして解釈し、それを実行します。<clean_command> は、ユーザーが clean を行うために一般的に実行するコマンドである必要があります。例えば、make clean は、clean を実行するための一般的なコマンドです。コマンドは引用符で囲む必要があります。

Ounce/Make を実行する前には clean が必要であるため、このオプションを指定しなかった場合、続行するかどうかを確認するプロンプトが表示されます。

-nc
-no_clean
オフ clean を実行せず、clean が実行されない予定であることを思い出させるプロンプトを表示しないことを Ounce/Make に指示します。
-p <properties_file>
なし Ounce/Make が使用するプロパティー・ファイルをユーザーが指定できます。<properties_file> は、Ounce/Make が使用するプロパティー・ファイルへの絶対パスである必要があります。
-?
-h
-help
なし Ounce/Make オプションのヘルプ。