マニュアル探査ツールの機能

マニュアル探査ツールは、内部プロキシー・サーバーを使用して、このプロキシーを通過する HTTP/HTTPS トラフィックを記録します。マニュアル探査ツールからブラウザーを始動すると、ブラウザーのプロキシー情報が更新されて、ブラウザーからのすべてのトラフィックがツールのプロキシー・サーバーを通過するようになります。記録しているブラウザーの元のプロキシー設定は、記録セッションを閉じると復元されます。記録セッションの進行中はブラウザーのプロキシー設定を変更しないでください。また、マニュアル探査ツールで他の Web サイトを参照しないでください。そのトラフィックも記録されて、スキャン・データに問題が生じる原因になるからです。記録セッションの終了時に、データを HTTP トラフィック・ファイルに保存し、それを使用して Enterprise Console 上にスキャンを構成します。このファイルのフォーマットは、クイック・スキャン、記録されているログイン、および探査データと互換性があります。

スキャン対象の URL を追加するためのサイトのマニュアル探査 の指示に従い、このツールをダウンロードしてインストールします。

注: マニュアル探査ツールは、NIST に準拠しています。詳細については、FIPS 140-2 および NIST SP800-131a セキュリティー標準のサポートを参照してください。

ブラウザーがプロキシーを使用するように構成されていない場合

図 1(a) は、ブラウザーがどのプロキシー設定も使用するように構成されていない場合の典型的なシナリオを示しています。図 1(b) は、そのブラウザーをマニュアル探査ツールから開始した場合に、ブラウザーの動作がどのように変更されるかを示しています。ツールはブラウザーのプロキシー設定を 127.0.0.1:9999 に変更します。これは、内部プロキシー・サーバーのデフォルト構成です。ブラウザーを閉じると、プロキシー設定は前のブラウザーの設定 (この場合は、「no proxy」の設定) に戻ります。

ブラウザーが既にプロキシー設定を使用するように構成されている場合

図 2(a) は、ブラウザーがインターネットに接続するための既存のプロキシー設定を持っている場合の典型的なシナリオを示しています。ここでは、proxyhost は、ブラウザーの構成済みプロキシー・サーバー・アドレスを示しています。マニュアル探査ツールからブラウザーを起動すると、ツールは既存のプロキシー情報を収集します。マニュアル探査ツールは、図 2(b) に示されているように、この元のプロキシー設定 (Proxyhost:port) を使用して、インターネットに接続します。次に、記録セッション用に、ブラウザーのプロキシー設定を自身のプロキシー設定 (127.0.0.1) で置き換えます。ブラウザーが閉じられると、そのプロキシー設定は元の値 (この場合は、Proxyhost:port) に戻ります。