インストールと構成

Domino® メール・サーバー上で HCL Verse をインストールして構成するには、以下のステップを実行します。

始める前に

Domino サーバーがシステム要件を満たしていることを確認します。
注: リリース 1.0.8 時点で、VOPDesign.nsf はキットから削除されました。ユーザーのメール・ファイルが Domino 9.0.1 FP9 以降のメール・テンプレートにあることを確認します。
Domino サーバー間で要求を分散させるためにプロキシーを利用する高可用性 (HA) Verse デプロイメントの利点と要件については、サポート・サイトの記事「HCL Verse 高可用性を実現するためのプロキシーの構成」を参照してください。この記事では、F5 BIG-IP LTM 仮想アプライアンスをプロキシー・テクノロジーとして使用し、LTPA ベースの Domino 認証で SSO を行うケース・スタディーを紹介します。以下のファイルは Verse とともにインストールされますが、HA プロキシー構成にのみ使用されます。
  • servers-lookup-<version>.jarここで、<version> は Verse のバージョンに固有です。このファイルの詳細については、記事のセクション「serverslookup サーブレットをハブ・サーバーにデプロイする」を参照してください。
  • catalog12.ntf. このファイルの詳細については、記事のセクション「ドメイン・カタログを維持する Domino ドメイン「ハブ」サーバー」を参照してください。

手順

  1. Domino® サーバー上で HCL iNotes を有効にします。HTTP サーバー・タスクを実行し、iNotes® の設定を構成していることを確認してください。Domino 資料の「iNotes の構成」のトピックを参照してください。
  2. ユーザーを iNotes® ユーザーとして登録します。Domino 資料の「iNotes ユーザーの登録」のトピックを参照してください。
  3. 国際文字が正しく表示されるようにするには、出力に UTF-8 を使用するように Web サーバーを構成します。
    1. Domino® ディレクトリーで、サーバー文書を編集モードで開きます。
    2. 「インターネット・プロトコル」タブをクリックし、次に「Domino Web エンジン」タブをクリックします。
    3. 「文字セット」セクションで、「出力に UTF-8 を使用」に対して「はい」を選択します。

    また、Web サイト文書を使用する場合は、Domino 資料の「Web ページの検索時に使用するキャラクタセットを指定する」のトピックを参照してください。

  4. まだない場合は、メール・ファイル上で全文索引を作成します。詳しくは、Domino 資料の「単独のデータベースの全文索引」のトピックを参照してください。
  5. Domino® サーバー上で、次の notes.ini 設定を構成します。
    HTTPJVMMaxHeapSize=2048M
    HTTPJVMMaxHeapSizeSet=1
    設定が存在しない場合は、追加します。設定が存在する場合は、これらの値が含まれることを確認します。
  6. Domino® サーバーで SSL を有効にします。Verse では、HTTPS と有効な証明書が必要です。HCL カスタマー・サポート・サイトにあるこの記事の「Generating a keyring file with a third party CA SHA-2 cert using OpenSSL and KYRTool on a Windows workstation」の手順に従ってください。
    注:
    • Domino サーバーの前面でプロキシー・サーバーを使用している場合は、HTTPS のサポートと有効な証明書がプロキシー・サーバーで必要になります。
    • 「SSL キーファイル名」フィールドが、作成したファイル名と一致することを確認してください。詳しくは、Domino 資料の「サーバーキーリングファイルを作成する」のトピックにある「キーリングのファイル名」フィールドの説明を参照してください。
    • Domino 11 には KYRTool のバージョンが付属しています。Domino の他のバージョンについては、HCL サポート・サイトのこちらからツールのバージョンを入手できます。
  7. SSL ポートのステータスが有効になっていることを確認します。詳しくは、Domino 資料の「Web サーバーのインターネットポートとプロトコルに関する設定値を変更する」のトピックを参照してください。
  8. Domino® サーバー上で ID ボールトを構成し、Verse ユーザーをボールトに割り当てていることを確認してください。ID ボールトは、ユーザーが電子署名または暗号化されたメッセージを読んだり送信するために必要になります。詳しくは、Domino 資料の「Notes ID ボールト」のトピックを参照してください。
    注: ユーザーをボールトに割り当てるために使用するセキュリティー設定文書の「ID ボールト」タブで、「Notes ベースのプログラムに Notes ID ボールトの使用を許可」オプションを選択します。
  9. ユーザーが、 Domino® ディレクトリーのユーザー文書に、有効なインターネット・アドレスを持っていることを確認します。
    1. ユーザー文書を開きます。
    2. 「基本」タブの「インターネット・アドレス」フィールドに有効なアドレスが指定されていることを確認します。例えば、sdaryn@renovations.com です。
  10. Verse パッケージからファイルを解凍します。パッケージには以下のファイルが含まれます。
    catalog12.ntf
    HCL_Verse.zip
    iwaredir.ntf
    readme.html
    servers-lookup-<version>.jar
  11. Domino サーバーを停止します。サーバー・コンソールから以下のように入力します。
    quit
  12. 前バージョンの Verse がインストールされている場合は、以下のディレクトリーから既存の Verse .jar ファイルを削除します。
    <Domino data directory>/domino/workspace/applications/eclipse/plugins 

    以下のファイルを削除します。ats-*.jarsequoia-osgi-*.jarcore-*.jarservlet-*.jarservers-lookup-*.jar

  13. HCL_Verse_On_Premises.zip ファイルの内容を以下のディレクトリーに解凍します。

    <Domino data directory>/domino/workspace/applications <Domino data directory> 通常は、HCL\Domino\Data (Windows) /local/notesdata (Linux)

    注: ディレクトリー構造を保った状態で解凍します。解凍すると、Verse .jar ファイルが以下のディレクトリーに置かれます。
    <Domino data directory>/domino/workspace/applications/eclipse/plugins 
    注: Verse 1.0.6 時点で、.jar ファイルは 4 つだけで、以前のバージョンよりも少なくなっています。
  14. iwaredir.ntf を Domino データ・ディレクトリーにコピーします。
  15. リダイレクター・データベースがない場合は、データ・ディレクトリーにコピーした iwaredir.ntf テンプレートを使用してこれを作成します。詳細は、Domino 資料の「以下でメールにアクセスするための iNotes® Redirect の使用: iNotes®」を参照してください。それ以外の場合は、データ・ディレクトリーにコピーした新規 iwaredir.ntf テンプレートを使用して、既存のリダイレクター・データベースの設計を置換します。
    注: このバージョンのリダイレクター・テンプレートには、英語、中国語 (中国)、中国語 (台湾)、フランス語、ドイツ語、イタリア語、日本語、韓国語、ポルトガル語 (ブラジル)、およびスペイン語の翻訳が含まれています。
    1. HCLNotes® から、サーバー上のリダイレクター・データベースを開きます。デフォルトのファイル名は iwaredir.nsf です。
    2. 「ファイル」 > 「アプリケーション」 > 「設計の置換」をクリックします。
    3. データ・ディレクトリーにコピーした新規 iwaredir.ntf テンプレートを選択します。
    4. 「置換」をクリックし、「はい」をクリックします。
  16. リダイレクター・データベースの「UI セットアップ」ページで、ユーザーが Verse にログオンできるようにするオプションを選択します。
    Domino を使用して認証する場合:
    • 個人オプションを有効にしますか?いいえ
    • ログイン・オプションを有効にしますか?はい
    • HCL Verse を有効にしますか?はい
    SAML を使用して認証する場合:
    • 個人オプションを有効にしますか?いいえ
    • SAML オプションを有効にしますか?はい
    • 「デフォルトのメール・アプリケーション」 「Verse」を選択します。
    注: 「HCL Verse を有効にしますか?」オプションは SAML 認証には適用されません。
  17. サーバーのホーム URL を /verse または /iwaredir.nsf?open に設定します。詳しくは、Domino 資料の「Web サイト文書の HTML、CGI、アイコン、Java ファイルを設定する」のトピックを参照してください。
  18. IBM Domino サーバーを開始します。
  19. サーバー上に資格情報ストア・アプリケーションがない場合は、作成します。詳しい方法については、Domino 資料を参照してください。
  20. Verse が動作することを確認するには、サーバー上にメール・ファイルを持つユーザーに以下のステップを実行してもらいます。
    1. ブラウザーで https://domino_hostname/verse に移動します。
    2. ログインします。
    3. Verse のユーザー・インターフェースが表示されることを確認します。