インストールと構成

Domino® メール・サーバー上で HCL Verse™ をインストールして構成するには、以下のステップを実行します。

始める前に

Domino サーバーがシステム要件を満たしていることを確認します。

注: リリース 1.0.8 時点で、VOPDesign.nsf はキットから削除されました。ユーザーのメール・ファイルが Domino 9.0.1 FP9 以降のメール・テンプレートにあることを確認します。

手順

  1. Domino サーバー上で HCL iNotes を有効にします。HTTP サーバー・タスクを実行し、iNotes® の設定を構成していることを確認してください。Domino 資料の「iNotes の構成」のトピックを参照してください。
  2. ユーザーを iNotes ユーザーとして登録します。Domino 資料の「iNotes ユーザーの登録」のトピックを参照してください。
  3. 国際文字が正しく表示されるようにするには、出力に UTF-8 を使用するように Web サーバーを構成します。
    1. Domino ディレクトリーで、サーバー文書を編集モードで開きます。
    2. 「インターネット・プロトコル」タブをクリックし、次に「Domino Web エンジン」タブをクリックします。
    3. 「文字セット」セクションで、「出力に UTF-8 を使用」に対して「はい」を選択します。

    また、Web サイト文書を使用する場合は、Domino 資料の「Web ページの検索時に使用するキャラクタセットを指定する」のトピックを参照してください。

  4. まだない場合は、メール・ファイル上で全文索引を作成します。詳しくは、Domino 資料の「単独のデータベースの全文索引」のトピックを参照してください。
  5. Domino サーバー上で、次の notes.ini 設定を構成します。
    HTTPJVMMaxHeapSize=2048M
    HTTPJVMMaxHeapSizeSet=1
    設定が存在しない場合は、追加します。設定が存在する場合は、これらの値が含まれることを確認します。
  6. Domino サーバーで SSL を有効にします。Verse では、HTTPS と有効な証明書が必要です。HCL カスタマー・サポート・サイトにあるこの記事の「Generating a keyring file with a third party CA SHA-2 cert using OpenSSL and KYRTool on a Windows™ workstation」の手順に従ってください。
    注:
    • Domino サーバーの前面でプロキシー・サーバーを使用している場合は、HTTPS のサポートと有効な証明書がプロキシー・サーバーで必要になります。
    • 「SSL キーファイル名」フィールドが、作成したファイル名と一致することを確認してください。詳しくは、Domino 資料の「サーバーキーリングファイルを作成する」のトピックにある「キーリングのファイル名」フィールドの説明を参照してください。
    • Domino 11 には KYRTool のバージョンが付属しています。Domino の他のバージョンについては、HCL サポート・サイトのこちらからツールのバージョンを入手できます。
  7. SSL ポートのステータスが有効になっていることを確認します。詳しくは、Domino 資料の「Web サーバーのインターネットポートとプロトコルに関する設定値を変更する」のトピックを参照してください。
  8. Domino サーバー上で ID ボールトを構成し、Verse ユーザーをボールトに割り当てていることを確認してください。ID ボールトは、ユーザーが電子署名または暗号化されたメッセージを読んだり送信するために必要になります。詳しくは、Domino 資料の「Notes ID ボールト」のトピックを参照してください。
    注: ユーザーをボールトに割り当てるために使用するセキュリティー設定文書の「ID ボールト」タブで、「Notes ベースのプログラムに Notes ID ボールトの使用を許可」オプションを選択します。
  9. ユーザーが、 Domino ディレクトリーのユーザー文書に、有効なインターネット・アドレスを持っていることを確認します。
    1. ユーザー文書を開きます。
    2. 「基本」タブの「インターネット・アドレス」フィールドに有効なアドレスが指定されていることを確認します。例えば、sdaryn@renovations.com です。
  10. Verse パッケージからファイルを解凍します。パッケージには以下のファイルが含まれます。
    HCL_Verse_On_Premises.zip
    iwaredir.ntf
    readme.zip
  11. Domino Web サーバーを停止します。サーバー・コンソールから以下のように入力します。
    tell http quit
  12. 前バージョンの Verse がインストールされている場合は、製品のインストール状況に応じて以下のディレクトリーから既存の Verse jar ファイルを削除します。
    <Domino program directory>/osgi/shared/eclipse/plugins

    または

    <Domino data directory>/domino/workspace/applications/eclipse/plugins 

    ワイルドカード構文 "*-1.0.*-0.0-*.jar", core-1.0.*.*.jar および servlet-1.0.*.*.jar を使用して、Verse 版の jar ファイルのみが削除されるようにします。

  13. HCL_Verse_On_Premises.zip ファイルの内容を以下のディレクトリーに解凍します。

    <Domino data directory>/domino/workspace/applications <Domino data directory> 通常は、HCL\Domino\Data (Windows) /local/notesdata (Linux)

    注: ディレクトリー構造を保った状態で解凍します。解凍すると、Verse .jar ファイルが以下のディレクトリーに置かれます。
    <Domino data directory>/domino/workspace/applications/eclipse/plugins 
    注: Verse 1.0.6 時点で、.jar ファイルは 4 つだけで、以前のバージョンよりも少なくなっています。
  14. iwaredir.ntf を Domino データ・ディレクトリーにコピーします。
  15. リダイレクター・データベースがない場合は、データ・ディレクトリーにコピーした iwaredir.ntf テンプレートを使用してこれを作成します。詳細は、Domino 資料の「以下でメールにアクセスするための iNotes Redirect の使用: iNotes」を参照してください。それ以外の場合は、データ・ディレクトリーにコピーした新規 iwaredir.ntf テンプレートを使用して、既存のリダイレクター・データベースの設計を置換します。
    注: このバージョンのリダイレクター・テンプレートには、英語、中国語 (中国)、中国語 (台湾)、フランス語、ドイツ語、イタリア語、日本語、韓国語、ポルトガル語 (ブラジル)、およびスペイン語の翻訳が含まれています。
    1. HCLNotes® から、サーバー上のリダイレクター・データベースを開きます。デフォルトのファイル名は iwaredir.nsf です。
    2. 「ファイル」 > 「アプリケーション」 > 「設計の置換」をクリックします。
    3. データ・ディレクトリーにコピーした新規 iwaredir.ntf テンプレートを選択します。
    4. 「置換」をクリックし、「はい」をクリックします。
  16. リダイレクター・データベースの「UI セットアップ」ページで、ユーザーが Verse にログオンできるようにするオプションを選択します。
    Domino を使用して認証する場合:
    • 個人オプションを有効にしますか?いいえ
    • ログイン・オプションを有効にしますか?はい
    • HCL Verse を有効にしますか?はい
    SAML を使用して認証する場合:
    • 個人オプションを有効にしますか?いいえ
    • SAML オプションを有効にしますか?はい
    • 「デフォルトのメール・アプリケーション」 「Verse」を選択します。
    注: 「HCL Verse を有効にしますか?」オプションは SAML 認証には適用されません。
  17. サーバーのホーム URL を /verse または /iwaredir.nsf?open に設定します。詳しくは、Domino 資料の「Web サイト文書の HTML、CGI、アイコン、Java ファイルを設定する」のトピックを参照してください。
  18. 以前のリリースからアップグレードする場合は、単純に Domino Web サーバーを開始します。サーバー・コンソールから以下のように入力します。
    load http
    Domino を初めてセットアップする場合は、次のようにしてサーバーを停止して再起動する必要があります。
    restart server
  19. サーバー上に資格情報ストア・アプリケーションがない場合は、Domino コンソールで以下のコマンドを実行して作成します。最初のコマンドは、credstore と呼ばれる認証に使用される文書の暗号鍵を作成します。2 番目のコマンドは、暗号鍵を格納するアプリケーション credstore.nsf を作成します。
    keymgmt create nek credstore
    keymgmt create credstore credstore
    メール・サーバーがクラスター内にある場合は、以下のステップを実行して、追加の各サーバーで資格情報ストアを構成します。
    1. credstore.nsf を作成したサーバーのサーバー・コンソールで、次のコマンドを入力して、Domino データ・ディレクトリーのファイルに暗号鍵をエクスポートします。
      KEYMGMT export nek credstore <keyname>.key <password>

      以下に例を示します。

      KEYMGMT export nek credstore NameVerseKey.key Password
    2. 鍵ファイルを各 Domino クラスター・メンバーのデータ・ディレクトリーにコピーします。
    3. 各 Domino サーバーのサーバー・コンソールで、次のコマンドを入力して、暗号鍵をインポートします。
      KEYMGMT import nek <keyname>.key <password>

      以下に例を示します。

      KEYMGMT import nek NameVerseKey.key Password

      次の応答が表示されます。

      NEK credstore - Fingerprint XXXX XXXX XXXX XXXX XXXX XXXX
      NEK credstore imported successfully
    4. 初期サーバーからすべての Domino クラスター・メンバーまでの credstore.nsf のレプリカを作成します。
  20. Verse が動作することを確認するには、サーバー上にメール・ファイルを持つユーザーに以下のステップを実行してもらいます。
    1. ブラウザーで https://domino_hostname/verse に移動します。
    2. ログインします。
    3. Verse のユーザー・インターフェースが表示されることを確認します。