バージョン 11.1 の新機能および変更点

IBM® Interact 11.1 には、いくつかの新機能と変更点が含まれています。それらを以下に示します。

JBoss および Tomcat のサポート

  • JBoss Application Server (WAS) に、WAR ファイルまたは EAR ファイルから Interact アプリケーションを配置できます。
  • Tomcat Application Server (TAS) に、WAR ファイルから Interact アプリケーションを配置できます。Tomcat アプリケーション・サーバー (TAS) での EAR ファイルの配置はサポートされていません。

組み込みの分散キャッシュ

新しいキャッシュ・マネージャー「Ignite」が「キャッシュ・マネージャー」ノードの下に追加されます。キャッシュ InteractCache および PatternStateCache は EHCache または Ignite のどちらかをお互いに独立して使用できます。

次のパラメーターが構成で使用可能です。

cacheType、discoveryIPAddresses、localPort、numberOfBackups および overflowToDisk。

イベント・パターンは、学習で使用できます。

イベント・パターンの状態で学習を行えるようになりました。構成設定 Affinium|Campaign|partitions|partition1|Interact|flowchart:eventPatternPrefix で指定した接頭部の値を含むイベント・パターンの名前は、学習モデルおよびグローバル学習属性に追加できます。これはプロファイル属性と同じに扱われます。

API および OMO ゲートウェイでの HTTP プロキシ・サポート

  1. HTTP 接続を使用するようにトリガー・メッセージが構成されている場合、オプションで HTTP プロキシを Interactとエンドポイント間の認証を使用して構成することができます。
  2. クライアント・ライブラリー (interact_client.jar) を使用してクライアントと Interact ランタイム・サーバーを接続している場合、オプションで HTTP プロキシをクライアント・アプリケーションと Interact ランタイム間の認証を使用して構成することができます。

Interact RunTime で getOffers API のオファー・フィールドを制限する機能。

startSession、setAudience または postEvent のパラメーターで UACIOfferFields および UACIExcludeOfferFields の属性を受け渡すことにより、オファーの属性を 'getOffers' API 呼出しの結果に組み込み/除外できます。

オファーの取り込み

特定のセッションの間 getOffers 呼び出しでのオファー・アービトレーション中にすべてのリアルタイム非表示ルールを無視できるように、API パラメーター UACIIgnoreSuppressionRules が追加されています。また、BlackList オファーも無視するかどうかを指定できるように、UACIIgnoreBlackList という API パラメーターも追加されています。デフォルトでは false に設定されています。

セキュリティー管理

Interact ランタイム・ユーザー・インターフェースへのアクセスには認証が必要です。Marketing Platform で定義されたログイン ID および Interact 管理ロールのみがこのページにアクセスできます。Interact JSP ページにアクセスするには、認証を受ける必要があります。

動的に変更した構成を有効にするために、Interact サーバーを再起動する必要はありません。

以前の Interact では、構成を変更した場合、Interact サーバーの再起動が必要でした。これは非効率であり、配置の失敗やエラーを引き起こすこともありました。新しい拡張機能により、構成変更 (設定) は Interact サーバーを再起動することなく直ちに有効になるようになりました。configurationRefreshInMins 設定が導入されました。

ロギング拡張機能

  • 非同期ロギングにすぐに使用可能なオプション。
  • データベースで一元管理するためのすぐに使用可能なオプション: セッション・アフィニティーが実施されていない場合、同じセッションに属するアクティビティーが複数のランタイム・インスタンスによって処理されることがあります。今後、これらのアクティビティーは一元管理する場所にログが記録されるようになり、そこでサーバー固有のアクティビティーをトラッキングできます。
注: リリース 11.1 から log4j2 バージョンがサポートされるようになり、ロギング関連の変更は interact_log4j.properties ではなく interact_log4j2.xml で行う必要があります。アプリケーション・サーバーを開始する前に、 インストール済みディレクトリーを指すINTERACT_HOME 環境変数も設定する必要があります。これを行わないと、Interact ログは生成されません。また、PatternStateEtl ユーティリティー/ツールを実行して ETL レポートを生成している場合は、そのユーティリティー/ツールを実行しているプロンプトで INTERACT_HOME を明示的に設定します。そうしないと、patternState ETL ユーティリティー・ログは生成されません。

フローチャートおよび方法でのリアルタイム属性のサポート

以前の Interact の場合、フローチャートや方法の式の作成に使用される属性は、マップされたプロファイル・テーブルに存在する必要があります。属性がプロファイル・テーブルには存在しないものの、API パラメーターやその他のソースを介して提供されるというシナリオでは、属性名をプロファイル・テーブル列に手動で追加する必要があり、そのために不要な問題が起きていました。Interact 設計時にリアルタイム属性の追加および管理をサポートするようになり、そのためプロファイル・テーブルに存在する必要はなく、いったん定義したらフローチャートや方法の式に使用できます。Interact ランタイムでは、フローチャートおよび方法の式で使用されるリアルタイム属性を startSession または postEvent API のパラメーターとして渡すことができます。オファーの評価の処理中に、Interact はその API パラメーター、または渡されていない場合にはリアルタイム属性のデフォルト値を使用します。

オファー除外: 排他的なオファー非表示:

getOffers API の起動のたびに返されるオファーの最大数を制限するために、各方法ルールに新たにフィールドを追加しました。

このフィールドは、この処理が適格リストの最も高いスコアになった場合に返すことができるオファーの最大数を制限する正の整数値になります。

配置の拡張機能

  • 失敗した配置の自動クリーンアップ。
  • パフォーマンス改善。

倍精度オファー・スコアを返す

開発企画書:

Interact のスコアは、外部モデリング・ツールから提供されます。スコアは、10 進数字で提供されます。

オファーが要求中のインバウンド・チャネルに返される場合、チャネルはこのスコアを使用してオファーの優先順位を付けます。

例えば、チャネルが 2 つのオファーを要求し、それぞれのオファー・スコアが 20.2 と 20.1 である場合、チャネルは 20.2 を先に表示します。

小数部の桁が削除されないため、チャネルは、より高いスコアのオファーがわかるようになりました。

技術事例:

getOffer は、1 つの追加の NameValuePair を返すようになりました。

name = ScoreInDouble で、値は倍精度のスコアです。

外部の学習

組み込みの学習エンジンに対していくつか拡張を行っています。

  • 監視モードを削除します。
  • 学習がグローバルに有効である場合に、ランダムに選択したオファーのデータを収集します。
  • オファーのスコアがさらに正確なものになり、ユーザーに提示される可能性が高くなるように、新たに導入したオファーに対して最新の重み平均を計算する場合の方法を更新しました。