Interact 学習モジュール

Interact 学習モジュールでは、オファーに対する訪問者のレスポンスおよび訪問者属性がモニターされます。

学習モジュールのモード

学習モジュールには、次の 2 つの一般的なモードがあります。

  • 探索 - 学習モジュールは、活用モード中に使用する見積もりを最適化するのに十分なレスポンス・データを収集するために、オファーを提供します。探索中に提供されるオファーは、必ずしも最適の選択を反映するものではありません。
  • 活用 - 探索の段階で十分なデータが収集されると、学習モジュールは、確率を使用して、提示するオファーの選択を補助します。
学習モジュールは、2 つのプロパティーを使用して探索モードと活用モードを切り替えます。2 つのプロパティーとは、以下のものです。
  • confidenceLevel プロパティーを使用して構成する信頼性レベル。
  • 学習モジュールがランダム・オファーを提示する確率。これは、percentRandomSelection プロパティーを使用して構成します。

信頼性レベル・プロパティー

confidenceLevel には、オファーのスコアをアービトレーションで使用するために必要な学習モジュールの確度 (または信頼度) を表すパーセントを設定します。最初に、学習モジュールに処理するデータがない場合、学習モジュールではマーケティング・スコアが全面的に信頼されます。すべてのオファーが minPresentCountThreshold で定義されている回数提示されると、学習モジュールは探索モードになります。処理するデータが多くない場合、学習モジュールは、計算されたパーセントを正確なものとして信頼しません。したがって、学習モジュールは探索モードのままです。

学習モジュールでは、各オファーに重みが割り当てられます。重みを計算するために、学習モジュールは、構成された信頼性レベル、承認データの履歴、および現行セッションのデータを入力として取る式を使用します。式によって、本質的に探索と活用の間のバランスが取られ、適切な重みが返されます。

ランダム選択のプロパティー

初期段階中にシステムが良い結果を出すオファーに偏らないように、Interact では percentRandomSelection パーセント分の回数、ランダム・オファーが提示されます。このランダム・オファーのパーセントによって、最も成功しそうなオファー以外のオファーを学習モジュールに強制的に提示させて、そのようなオファーでもより多く提示すれば成功する可能性が高くなるのかを調べることができます。例えば、percentRandomSelection を 5 に構成した場合、学習モジュールは 5% の確率でランダム・オファーを提示し、そのレスポンス・データを計算に追加します。

「ランダムのパーセント」を設定すると、「対話式チャネル」ウィンドウの「インタラクション・ポイント」タブのゾーンごとに、スコアを考慮することなく、返されるオファーがランダムに選択される確率を指定できます。

学習モジュールによるオファーの決定方法

学習モジュールでは、提示されるオファーが以下の方法で決定されます。

  1. 訪問者がオファーを選択する確率が計算されます。
  2. 手順 1 の確率を使用してオファーの重みが計算され、探索モードと活用モードのどちらにすべきかが決定されます。
  3. マーケティング・スコアおよび手順 2 のオファーの重みを使用して、オファーごとに最終スコアが計算されます。
  4. 手順 3 で決定されたスコアに基づいてオファーがソートされ、要求された数の上位オファーが返されます。

例えば、学習モジュールが、訪問者がオファー A を承認する確率を 30%、オファー B を承認する確率を 70% と判断し、この情報を活用すべきだと判断したとします。処理ルールでは、オファー A のマーケティング・スコアは 75、オファー B は 55 です。ただし、手順 3 の計算では、オファー A よりオファー B の方が最終スコアが高くなっているため、ランタイム環境ではオファー B が提示されます。

重み係数のプロパティー

学習は、recencyWeightingFactor プロパティーおよび recencyWeightingPeriod プロパティーにも基づきます。これらのプロパティーを使用すると、新しいデータに追加する重みを、古いデータの重みよりも大きくできます。recencyWeightingFactor は、最近のデータに与えられる重みの割合です。recencyWeightingPeriod は、最近であると見なされる期間です。例えば、recencyWeightingFactor を 0.30 に、recencyWeightingPeriod を 24 に構成します。これらの設定は、過去 24 時間のデータが、考慮するすべてのデータの 30% を占めることを意味します。1 週間分のデータがある場合は、最初の 6 日間の平均データが全部でデータの 70% になり、最終日のデータが 30% になります。

書き込まれるステージング・テーブル・データ

すべてのセッションで、以下のデータが学習ステージング・テーブルに書き込まれます。

  • オファー・コンタクト
  • オファーの承認
  • 学習属性

構成可能な間隔で、集約機能によってステージング・テーブルからデータが読み取られ、そのデータが編集されてテーブルに書き込まれます。学習モジュールでは、この集約データが読み取られて計算に使用されます。