高速アップグレード・プロセスに関連する手順の概要

IBM Marketing Software の高速アップグレード・プロセスは、短時間でアップグレード・プロセスを完了できるようにするために導入されました。これにより、実稼働環境のダウン時間を短縮できます。また、ユーザーが存在する環境をそのまま残すために、高速アップグレード・プロセスはクリーン 11.1.0 環境で実行されます。Windows オペレーティング・システムのスクリプト・ファイルの拡張子は「.bat」で、Unix オペレーティング・システムでは、これは「.sh」ですので

注意してください。本書の指示に従いスクリプトを実行する場合、対応する拡張子を選択してください。

クリーン 11.1.0 環境のインストール

手順

  1. 古いバージョンの製品と同じ製品がインストールされたクリーン 11.1.0 環境をセットアップする必要があります。
  2. 同じハードウェアまたは異なるハードウェアでクリーン 11.1.0 環境をセットアップできます。
    異なるハードウェアでクリーン 11.1.0 環境をセットアップすることをお勧めします。同じハードウェアにインストールした場合、新しい環境用の JVM メモリー・オプションを構成し、古いバージョンと 11.1.0 バージョンの両方に対して十分なディスク・スペース、メモリー、および CPU を用意する必要があります。
  3. クリーン 11.1.0 環境のインストールは、古いバージョンで使用されているスタックの組み合わせを使用して行う必要があります。例えば、既存の 8.6 バージョンが DB2 データベースを備えた RHEL オペレーティング・システムにインストールされている場合、同じ系統のオペレーティング・システムと同じベンダーのデータベースに対してクリーン 11.1.0 をインストールする必要があります。ただし、11.1.0 がサポートするサード・パーティー・ソフトウェア (オペレーティング・システム、アプリケーション・サーバー、データベースなど) のバージョンを使用する必要があるので注意してください。
  4. 11.1.0 アプリケーションが稼働中であることを確認します。

システム・データベースのマイグレーション

このタスクについて

以下の手順はデータベース固有の手順です。これらの手順を完了するために DBA に相談してもかまいません。

手順

  1. 古いバージョンのシステム・テーブルのバックアップを作成する必要があります。
  2. また、11.1.0 バージョンのシステム・テーブルのバックアップも作成する必要があります。
  3. クリーン・インストールした 11.1.0 アプリケーションを停止します。
  4. 11.1.0 クリーン・アプリケーションのシステム・テーブルをクリーンアップします。これには、システム・テーブルからテーブル、制約、索引などをすべて削除することが含まれます。
    または、古いバージョンから 11.1.0 バージョンにシステム・データをマイグレーションするために、新しいデータベース・スキーマを作成することもできます。
  5. 各データベース・スキーマに従い、すべての必須製品について、古いバージョンのシステム・テーブルから 11.1.0 アプリケーションのシステム・テーブルにデータベース・バックアップをリストアします。

高速アップグレードの実行

手順

  1. 最初に Marketing Platform のアップグレード・プロセスを実行する必要があります。IBM Campaign がインストールされているスイートの一部である場合、IBM Campaign の高速アップグレードを実行します。他の高速アップグレードは、その後でのみ実行します。
  2. 高速アップグレード・プロセスでエラーが発生した場合、技術サポートに連絡します。

高速アップグレード後

手順

  1. 高速アップグレードの完了後、すべての製品に対して構成手順を実行する必要があります。詳しくは、このガイドの各製品セクションを参照してください。
  2. アップグレードされた環境で UAT を実行します。UAT に合格し、新しい 11.1.0 環境を実稼働で使用できるようになった後、古いバージョンはシャットダウンしてかまいません。