スマート・リストとオファー・バージョンの照会ビルダー

スマート・リストとオファー・バージョンの照会ビルダーの両方で、任意のオファー属性に基づく照会が可能です。ただし、スマート・オファー・リストは、パラメーター化された任意のオファー属性について、デフォルト値しか参照しません。このため、スマート・オファー・リストは、オファー・バージョンではなく、オファーにしか適用されません。

オファー属性レベルで定義されたオファーを最適化ルールに含めることができます。このタスクは、スマート・オファー・リストを使用するか、オファー・バージョンの照会ビルダーを使用するという 2 つの方法のいずれかで行うことができます。特定の値を持つ特定のオファー属性を検索した結果は、スマート・オファー・リストを使用したか、オファー・バージョンの照会ビルダーを使用したかによって変わってくる可能性があります。

スマート・リスト

スマート・リストとは、オファー属性レベルで照会により定義されたオファー・リストです。静的オファー属性はオファーに関連付けられた値を使用し、パラメーター化されたオファー属性はデフォルト値を使用します。静的オファー属性に対する照会には、スマート・オファー・リストを使用するのが一番良い方法です。スマート・オファー・リストは Campaign で作成します。望むオファー属性と属性値を指定する照会を作成すると、スマート・オファー・リストのスコープが形成されます。

例えば、一定の値を持つすべてのオファーをグループ化するスマート・オファー・リストを作成するとします。この値は、それぞれのオファーに関連付けられた静的カスタム属性です。具体的に説明すると、作成したスマート・オファー・リストの照会により、値が $1 未満 (Offer Value < 1) のすべてのオファーが指定されます。このスマート・オファー・リストを「低評価オファー」と呼ぶことにします。

すると、「低評価オファー」スマート・オファー・リストを最適化ルールに含めることができます。例えば、「低評価オファー」オファー・リストのすべてのオファーを、コール・センターなど、費用のかかるすべてのチャネルから除外する「顧客」ルールを作成します。

スマート・オファー・リストについて詳しくは、「IBM® Campaign ユーザー・ガイド」を参照してください。

オファー・バージョンの照会ビルダーによる結果の違い

また、オファー・バージョンの照会ビルダーを使用して、パラメーター化されたオファー属性に対して照会を実行することができます。パラメーター化されたオファー属性とは、オファーが使用されるたびに値を変えることができるオファー属性であり、複数のオファー・バージョンが作成されます。例えば、オファー当たりのコストが $1 未満のオファーで、オファー当たりのコストがパラメーター化されたオファー属性であるものを含めるためなどの場合です。

「Cost per Offer」属性がパラメーター化されたオファー属性ではない場合、スマート・オファー・リストとオファー・バージョンの照会ビルダーは同じ結果を返します。しかし、「Cost per Offer」がパラメーター化されたオファー属性である場合、「低評価オファー」スマート・オファー・リストを使用して $1 未満のオファーを含めた場合に Contact Optimization が返すオファーは、オファー・バージョンの照会ビルダーを使用してコストが $1 未満のオファーを検索したときに Contact Optimization が返す結果とは異なる可能性があります。これは、オファー属性がパラメーター化されていると、スマート・オファー・リストがデフォルトのオファー属性値にのみ基づいて結果を返すためです。しかし、オファー・バージョンの照会ビルダーは、パラメーター化されたオファー属性値の実際のパラメーター化された値に基づいて結果を返すことも、オファー・バージョンに基づいて結果を返すこともできます。

注: 最適化ルールのスコープにパラメーター化されたオファー属性を含める場合は、オファー・バージョンの照会ビルダーを使用してください。

スマート・オファー・リストについて詳しくは、「IBM Campaign ユーザー・ガイド」を参照してください。

それぞれの例について、以下のデータが適用されます。

表 1. スマート・オファー・リストとオファー・バージョンの照会ビルダーのデータ例
オファー/オファー・バージョン パラメーター パラメーター化された値 デフォルト値 パラメーター化されているか
1 オファー当たりのコスト $12 $7 Y
2 オファー当たりのコスト --- $5 N
3 オファー当たりのコスト $9 $10 Y

スマート・オファー・リスト - コストが $10 未満のすべてのオファーを含むスマート・オファー・リストを作成します。このスマート・リストを最適化ルールに含めます。セッションを実行すると、Contact Optimization はオファー・バージョン 1 およびオファー 2 を返します。

オファー・バージョンの照会ビルダー - コストが $10 未満のすべてのオファーを指定する照会を、Contact Optimization オファー・バージョン照会ビルダーで作成します。セッションを実行すると、Contact Optimization はオファー 2 およびオファー 3 を返します。

この相違は、スマート・オファー・リストがパラメーター化された値すなわちオファー・バージョンを検索せず、一方で照会ビルダーは検索することに起因します。したがって、オファー・バージョンの照会ビルダーはオファー・バージョン 3 のパラメーター化された値 $9 を考慮できますが、スマート・オファー・リストはそのデフォルト値である $10 しか考慮しません。