Contact Optimization の計画
Contact Optimization の実装を開始する前に、いくつかの質問に答える必要があります。
オーディエンス・レベルの選択
オーディエンス・レベルとは、顧客、見込み顧客、アカウント、世帯など、コンタクト可能なエンティティーです。Contact Optimization セッションは、単一のオーディエンス・レベルで動作します。最適化の対象として選択したオーディエンス・レベルによっては、複数の Contact Optimization セッションが必要になることがあります。
最適化の指標の選択
オーディエンス・レベルを決定した後の次の質問は、「最適化に使用する指標や目標は何か」ということです。例えば、最大化したいのは利益なのか、収益なのか、ROI なのかということです。この質問への回答により、最適化に使用する「スコア」が何なのかが決まります。最適化するスコアの一部の例を以下に挙げます。
- 利益金額
- 売上金額
- レスポンスの確率
- 予想される収益性の金額
- オファー当たりのコストの収益性の金額
Contact Optimization は、最適化された (存続している) トランザクションの中で、このスコアの合計を最大化します。同一の最適化セッションに参加するすべてのマーケティング・キャンペーンとフローチャートは、最適化のためには同じ意味のスコアを使用しなければなりません。
ルールと制約の決定
最適化の指標を認識したら、次に「最適化プロセスを推進するための、自分のビジネスのルールと制約は何か」について考えます。以下に示すオプションで、最適化を通じて対処できるビジネス上のさまざまなタイプの問題を説明します。
- チャネル・キャパシティーの最適化。チャネル・キャパシティーが決まっている中で、どの顧客といつ、どのチャネルを使用してコミュニケーションするか。
- 顧客の最適化。顧客とコミュニケーションをとる機会が限られている中で、コンタクトの負担を管理しながら、どの顧客にどのようなオファーを行うか。
- オファーの最適化。配布数が制限されている場合に、オファー X をどの顧客に対して行うか。
- 時間の最適化。互いに競合し合うのはどのオファーか。別のオファーが既に提示されている場合にのみ行うオファーをどれにするか。特定の顧客に最初に提示する価値が最も高いのはどのオファーか。
- 予算の最適化。さまざまなキャンペーン、オファー、顧客にどのように資金を割り当てるか。
これら多くの課題に対応する最適化を作成することができます。また、以下のようなルールと制約を組織全体にわたって使用することを検討することもできます。
- グローバル抑制。E メールを受け取らないことを選択した顧客には、絶対に E メールによるコンタクトを行わない。
- コンタクトの負担を管理するルール。セグメント、チャネル、期間、または特定のオファーによってコンタクトの数を制限する。
期間の選択
組織に適したルールと制約を決定した後に、「どの期間を最適化するか」について考えます。時間枠とは、まだ配信されていない複数の推奨コンタクトにまたがって将来を検討する対象となる時間の長さのことです。時間枠が大きいほど、最適化の対象となる機会が多くなります。ただし、時間枠が広すぎるのは、さまざまな理由から避けるべきです。例えば、6 カ月の時間枠を使おうとすると、少なくとも 6 カ月前に、すべてのキャンペーンを設計して実装する必要があります。
スコア設定方式の選択
Contact Optimization は最適化上の問題を解決するときに、ある推奨トランザクションを別のトランザクションに優先して選択するための指標としてスコアを使用します。このため、スコアを生成する方法が必要になります。一般的な方法には以下のようなものがあります。
- オファーごとまたはオファーとセルの組み合わせごとの定数
- 個人ごと、オファーごと、またはオファーとセルの組み合わせごとの計算
- (個人、オファー、チャネル、または時間に基づく) 予測モデル
最適化範囲の決定
上記の質問に回答していくにつれ、小規模に始める (少数のキャンペーンのみ、1 つの製品ラインのみ、または 1 つのビジネスの部門のみ) ことが必要かもしれません。最初は単純な最適化上の問題を処理します。オファー、予算、および顧客の最適化を行いながら利益を最大化することを考えるかもしれませんが、最初は少数のルールと制約を適用するのが良い方法といえます。次に、ルールと制約を増やす前に、結果を分析します。制約を増やすたびに、結果の最適性は低下することを忘れないでください。したがって、まず自分にとって最も重要な制約に集中し、追加の制約のビジネス上の利益を慎重に評価します。最初の最適化セッションの結果を調べた後に、さらにルールと制約を追加して、複雑性を増していくことができます。ビジネスに使用するルールと制約の適正なセットを見つけ出すにはいくつかのテストが必要です。ルールは時間をかけて洗練する必要があります。