パフォーマンスに悪影響を与える可能性があるユースケース

このセクションでは、Contact Optimization のパフォーマンスに悪影響を与える可能性がある様々なユースケースを示します。

オファー・バージョンを使用したルールのあるスマート・オファー・リスト

オファー・バージョンを使用したルールのあるスマート・オファー・リストを使用する場合は、入出力集中のデータ・セットアップ・セクションで使用される追加の照会があります。このリストに含まれるオファーの数が多く、オファー当たりの属性数も多い場合、これらの照会の実行には長い時間かかることがあります。

顧客サンプルごとの反復の最大数が大きい

各顧客サンプルに使用する反復の最大数は、Optimize|AlgorithmTuning|MaxIterationsPerCustomerSample プロパティーを使用して構成できます。セッション・レベルの拡張設定と構成プロパティーの両方を確認してください。

ルールとデータによっては、顧客サンプルがこの制限に達しないことがあります。この値を大きくすると結果の最適度が上がりますが、反復の数を多くしてもパフォーマンスの低下に見合うだけの最適度の改善は見られないことがほとんどです。多くの場合、5 回の反復で十分な最適度が達成され、12 回程度を超える反復が必要になることはめったにありません。

顧客サンプルの反復動作を分析するには、Contact Optimization ログで「反復: (Iteration:)」という文字列を検索してください。このログ・エントリーの後に示される数字が、何回目の反復であるかを示しています。各チャンクは反復 1 から始まり、数が増えていきます。これは、ログ内の各反復番号を数えて動作を確認する場合や、その結果を使用してヒストグラムを作成する際に役立ちます。

処理不能な顧客の数が多い

パフォーマンスに影響するもう 1 つの大きな要因は、処理不能な顧客の数です。Optimize|AlgorithmTuning|MaxAlternativesPerCustomerEvaluated プロパティーの値が大きいと (例えば 100 以上)、処理不能な顧客に対処するために長い時間がかかります。

処理不能な顧客が多い場合は、ルールまたはデータに論理上のエラーがないかどうか調べてください。ただし、特に顧客当たりの推奨トランザクション数が多い場合には、顧客ごとのソリューションを取得するために必要な時間が長くなる可能性があります。その場合は、MaxAlternativesPerCustomerEvaluated パラメーターの値を小さくして、パフォーマンスの改善と引き換えに、許容する処理不能な顧客数を増やすことが最善であることがあります。

Contact Optimization バージョン 7.5.3 以降では、各顧客サンプルについて評価された代替手段の最小数、最大数、平均数を示す、より詳細なログが生成されます。

ソルバー・サブルーチンの呼び出し

顧客ごとのルールの特定の組み合わせを使用した場合に、パフォーマンスが大幅に低下することがあります。この状況は、顧客ごとの最小/最大トランザクション数のルールで最小制約がゼロではないものが少なくとも 1 つあり、これに 1 つ以上のパッケージ・ルールが組み合わされた場合に発生することがあります。
注: 7.5.3 より前のバージョンでは、「A と B を共に送らない」もこの場合パッケージ・ルールとみなされます。

これら 2 つのルールを持つことに加え、そのスコープが重なり合っており、両方のルールが同じ推奨トランザクションに適用されなければなりません。さらに、パッケージ・ルールの優先ソリューションにより「最小/最大」ルールがその最小値を下回るようなスコアである必要があります。これらの条件がすべて満たされる場合、コア・アルゴリズムでは最適な結果を効率的な方法で検出できず、ソルバー・エンジンに対するより低速の呼び出しを使用しなければなりません。この状態が発生していることは、サーバー・ログに「ソルバー・サブルーチン・パラメーター: (Solver subroutine parameters:)」というメッセージが記録されていることから判別できます。

「A と B を共に送らない」ルールを使用したときにパフォーマンスの問題が発生する場合、パフォーマンスを改善する最善の方法は、Contact Optimization バージョン 7.5.3 以降にアップグレードすることです。

多くのケースでスコアが同じになる

スコアが同じになるケースが多い場合、LRE での意思決定が非効率的になることがあります。このシナリオが発生しているかどうかは、サーバー・ログに「追加の代替手段が生成されました: (Additional alternative generated:)」という文字列が記録されていることから判別できます。

この状況を回避するには、推奨トランザクションに割り当てるスコアの種類を増やしてみてください。

Agent Information テーブルの多数のエージェント

Agent Information テーブルに多数のエージェントが存在する場合、エージェント・ルールが使用される Contact Optimization セッションのパフォーマンスが低下します。エージェントを異なる Agent Information テーブルおよび Agent Customer Relationship テーブルに分割することにより、キャンペーンおよび関連する Contact Optimization セッションを再設計することをお勧めします。エージェントの分割リストに応じて異なるキャンペーンおよび Contact Optimization セッションを作成する必要があります。