コンテナー化された Domino サーバーのアップグレード

コンテナー化された Domino サーバーのアップグレードは、非コンテナーサーバーのアップグレードとは異なります。

このタスクについて

コンテナー化された Domino サーバーをアップグレードするには、現在の Domino バージョンのコンテナーを削除してから、新しい「アップグレード」コンテナーを作成します。アップグレード・コンテナーは、以前の Domino バージョンのコンテナーと同じボリューム (データディレクトリ) を使用します。作成する際には、次の docker run 引数を指定します。

--update (必須) 新しい Domino イメージから既存のボリュームにテンプレートをコピーします。
--run-design (オプション) ボリューム内のデータベースの設計をアップグレードする Domino 設計プロセスを実行します。

次の手順では、一時的なアップグレード・コンテナーを作成し、テンプレートのアップグレードが完了したら削除し、新しいバージョンの Domino を実行する新しいコンテナーを作成します。または、一時的なアップグレード・コンテナーの作成を省略し、Domino コンテナーを直接作成して、新しいバージョンの Domino を実行することもできます。この方法を使用するには、この手順の 1 ~ 3 を完了した後、手順 Dominoのコンテナーを作成するに直接進みます。指示に従いますが、docker run コマンドに --update と(オプションで) --run-design 引数を含めます。この方法の欠点は、コンテナーを停止して起動する (またはDominoを終了して再起動する) たびに、テンプレートがイメージからボリュームにコピーされ、(オプションで) デザインプロセスが実行されることです。

podman を使用する場合は、この手順のコマンドの dockerをpodmanに置き換えます。例:

podman load --input <tar archive file>

手順

HCL Licensing Portal から新しい Domino Docker Web キットをダウンロードします。
Docker ターミナル・ウィンドウから、Web キットで提供されている domino-docker tar アーカイブ・ファイルを Docker にロードします。
```
docker load --input <tar archive file>
```
例:
```
docker load --input Domino_1101FP1_DockerImage.tgz
```
既存の Domino コンテナーを削除します。
```
docker rm <container>
```
例:
```
docker rm domino1101
```
次の手順で必要な Domino Docker イメージの名前を指定するには、Docker ターミナルの画面で次のコマンドを実行して、システム上の Docker イメージの名前を一覧表示します。
```
docker image ls
```
次のコマンドを発行して、一時的なアップグレードコンテナーを作成します。--update 引数は、新しいイメージからボリュームにテンプレートをコピーします。--run-design 引数は、ボリューム内のデータベースをアップグレードするための設計プロセスを実行します。--rm 引数を指定すると、サーバーを終了したときに、コンテナーが自動的に削除されます。
```
docker run --rm --name <container name> -v <docker volume name>:<data directory> 
  --hostname <hostname> <image> --update --run-design
```
例:
```
docker run --rm --name dominoupgrade -v notesdata:/local/notesdata --hostname docker.renovations.com 
    domino-docker:V1101FP1 --update --run-design
```
Domino サーバーを終了します。コンテナーが停止し、削除されます。
手順 Dominoのコンテナーを作成するを完了します。