SMTP 受信機能拡張をサポートする

Domino® 多くの SMTP 拡張機能 (ESMTP) をサポートしています。拡張機能には、コマンドを組み合わせる (パイプライン)、転送を受け付ける前にメッセージのサイズを確認するようにサーバーを設定する、ほかのサーバーとの安全な TLS 接続を確立する、MIME 形式で送信状態の通知を作成するといった機能があります。これらの拡張機能を使用するサーバーのサーバー設定文書でこれらのオプションをそれぞれ有効または無効にします。

手順

  1. 設定するサーバーのサーバー設定文書が既に存在することを確認します。
  2. Domino® Administrator で、[設定] タブをクリックし、[メッセージング] セクションを展開します。
  3. [設定] をクリックします。
  4. 管理するメールサーバーのサーバー設定文書を選択し、[サーバー設定の編集] をクリックします。
  5. [ルーター/SMTP][詳細][コマンドと拡張] タブをクリックします。
  6. 以下のフィールドに入力し、[保存して閉じる] をクリックします。
    表 1. [インバウンド SMTP コマンドと拡張] フィールド
    フィールド Enter
    SIZE 拡張 以下のいずれかを選択します。
    • [有効] - (デフォルト) Domino® で接続ホストに最大メッセージサイズが宣言され、転送を受け付ける前に送信ホストのメッセージサイズの見積もりをチェックします。転送されるメッセージが最大サイズを超えていることを送信側が示している場合は、Domino® でメッセージを受け付けないことを示すエラーが返されます。
    • [無効] - Domino® では最大メッセージサイズは通知されず、転送前にインバウンドメッセージサイズもチェックされません。
    Pipelining 拡張 以下のいずれかを選択します。
    • [有効] - (デフォルト) Domino® が同一のネットワークパケットで複数の SMTP コマンドを受け付けられるようにしてパフォーマンスを向上させます。
    • [無効] - Domino® では 1 つのパケットで複数の SMTP コマンドを受け付けません。
    DSN 拡張 以下のいずれかを選択します。
    • [有効] - Domino® では、失敗したメッセージ、遅延されたメッセージ、配信されたメッセージ、中継されたメッセージについて、送信者に配信ステータスの通知を返すことを求める受信要求をサポートします。低優先度の配信時間帯になるまで保持された低優先度メッセージに対する遅延レポートは、Domino® により要求に応じて SMTP メッセージの送信者に送信されます。
    • [無効] - (デフォルト) Domino® は SMTP メッセージに対して配信ステータス通知を返しません。
    8 ビット MIME 拡張 以下のいずれかを選択します。
    • [有効] - Domino® では 8 ビットのメッセージがそのまま受け付けられ、エンコードされていない多言語文字の受け付けが可能になります。
    • [無効] - (デフォルト) Domino® では、8 ビット文字を含むインバウンドメッセージは 7 ビット ASCII エンコードを使用して送信することが必要になります。
    HELP コマンド 以下のいずれかを選択します。
    • [有効] - (デフォルト) Help コマンドにより、Domino® にサポートされるコマンドのリストが表示されます。
    • [無効] - Domino® は HELP コマンドを無効にします。
    VRFY コマンド 以下のいずれかを選択します。
    • [有効] - Domino® はインバウンド要求を受け付けてユーザー名を確認します。
    • [無効] - (デフォルト) Domino® はユーザー名を確認する要求を拒否します。
    注: このコマンドを有効にすると、組織外のユーザーがグループ名を拡張でき、組織内の有効なメールアドレスを調べることができます。セキュリティを考慮する場合は、この機能拡張を無効にします。
    EXPN コマンド 以下のいずれかを選択します。
    • [有効] - Domino® ではメーリングリストやグループが拡張され、個別の受信者名が表示されます。
    • [無効] - (デフォルト) Domino® では、メーリングリストやグループが拡張されません。
    注: このコマンドを有効にすると、組織外のユーザーがグループ名を拡張でき、組織内の有効なメールアドレスを調べることができます。セキュリティを考慮する場合は、この機能拡張を無効にします。
    ETRN コマンド 以下のいずれかを選択します。
    • [有効] - Domino® で他の SMTP ホストからのインバウンドの Pull 要求が受け付けられ、呼び出し側サーバーへのメッセージが転送されます。ETRN サポートを有効にすると、リモート SMTP ホストが、メッセージを Domino® サーバーに転送すると同時に配信待ちメッセージを要求できるようにして、帯域幅を効率的に使用できます。
    • [無効] - (デフォルト) Domino® では、他の SMTP ホストからのインバウンドの Pull 要求は受け付けられません。
    TCP/IP ポート上の TLS 接続 以下のいずれかを選択します。
    • [有効] - Domino® では STARTTLS コマンドがサポートされ、SMTP TCP/IP ポート経由の暗号化された TLS チャネルが作成できるようになります。
    • [必要] - Domino® では、STARTTLS コマンドを発行するホストからのみ TCP/IP ポートを介したインバウンド SMTP 接続が受け付けられます。
    • [無効] (デフォルト) - Domino® では、SMTP TCP/IP ポートを使用した TLS 接続は許可されません。
    注: Domino® はリモートサーバーからの STARTTLS コマンドを受け付けた後、サーバーの TLS ポートの設定を使用してそのセッションに対する認証を制御します。Domino® で SMTP AUTH コマンドを使用するリモートホストを認証するには、名前とパスワードによる認証を Domino® TLS ポートに対して有効にする必要があります。
  7. SMTP タスクを再ロードするか、SMTP の設定を更新して、新しい設定を有効にします。