特定の送信元からのインターネットメールを受信しないように制限する

不特定多数に送られる商用メール (UCE) で同じメッセージの膨大なコピーが送信され、サーバーがいっぱいになることがあります。UCE を受け入れると、パフォーマンスが低下しシステムリソースを消費します。制限を指定して、UCE がサーバーに配信されたり中継されるのを防止できます。制限を指定すると、悪質なユーザーからのシステムへのいやがらせや不要なメールを防ぐことができます。

このタスクについて

リソースを節約するため、メッセージを受信する前に SMTP トランザクション中にメッセージエンベロープに指定された送信者のアドレスが Domino® SMTP リスナーによって確認されます。ある発信元からのメールを拒否するように Domino® サーバーを設定すると、Domino® でその発信元からのメールはすべて拒否されます。たとえば、拒否されたドメインのユーザーがメールを中継して送信した場合、Domino® でそのメールは発信元に基づいて拒否されます。Domino® では、メッセージが拒否されるたびに Notes Log (LOG.NSF) にエントリが作成されます。

注: SMTP ではメール専用または多目的のグループタイプの名前を解決できます。サーバー設定文書で SMTP とルーターの設定を作成または変更するときは、必ずメール専用または多目的のグループタイプであるグループ名を入力してください。これらのグループは 1 次ディレクトリに入れる必要があります。この内容は、[制限] タブ、[SMTP インバウンド] タブ、[SMTP アウトバウンド] タブの設定に適用されます。

手順

  1. 設定するサーバーのサーバー設定文書が既に存在することを確認します。
  2. Domino® Administrator で、[設定] タブをクリックし、[メッセージング] セクションを展開します。
  3. [設定] をクリックします。
  4. メールを制限するメールサーバーのサーバー設定文書を選択し、[サーバー設定の編集] をクリックします。
  5. [ルーター/SMTP] > [制限と制御] > [SMTP インバウンド] タブをクリックします。
  6. 以下のフィールドに入力し、[保存して閉じる] をクリックします。
    1. インバウンド送信者制御フィールド

    インバウンド送信者制御フィールド

    Enter

    送信者のドメインを DNS で確認

    新しく作成したグループのオプションとして、

    • [有効] - Domino® により DNS で送信側ホストから受信した MAIL FROM コマンドのアドレスのドメイン部分と一致する MX、CNAME、A レコードがないかチェックし、送信者のドメインの存在が確認されます。一致するものがない場合、Domino® によりホストからのインバウンドメールが拒否されます。
    注: これにより、レコードが DNS エントリにない正当なホストからのメールが Domino® で拒否されることがあります。
    • [無効] - (デフォルト) Domino® により DNS で送信者のドメインの存在はチェックされません。

    次のインターネットアドレス/ドメインからのメールのみを許可

    サーバーがメッセージを受け付けるインターネットアドレス。このフィールドにアドレスを入力すると、そのアドレスと一致する送信者だけがローカルインターネットドメインのユーザーにインターネットメールを送信できます。その他のすべてのアドレスからのメールは拒否されます。

    SMTP カンバセーション中に、Domino® SMTP リスナーは、このフィールドのエントリと、接続ホストから受信した MAIL FROM コマンドのアドレスを比較します。

    たとえば、このフィールドに renovations.com と入力すると、Domino® は、MAIL FROM コマンドのアドレスが renovations.com で終わっている場合にのみ受信メールを受け付けます。Domino® は、その他すべてのインターネットアドレスからのメッセージを拒否します。

    メッセージ送信を許可する送信元のアドレスのリストを含む Notes® グループを作成し、このフィールドにそのグループ名を入力できます。入力したグループ名が有効なのは、ドメイン部分やドット (.) が含まれていない場合のみです。

    次のインターネットアドレス/ドメインからのメールを拒否

    サーバーがメッセージを拒否するインターネットアドレス。

    SMTP カンバセーション中に、Domino® SMTP リスナーは、このフィールドのエントリと、接続ホストから受信した MAIL FROM コマンドのアドレスを比較します。

    このフィールドにアドレスを入力すると、そのアドレスに一致するメッセージ以外のすべてのメッセージがユーザーに配信されます。このフィールドの内容と一致するアドレスからのメールだけが拒否されます。

    たとえば、このフィールドに renovations.com と入力した場合、Domino® は renovations.com で終わる送信者を除いてすべてのインターネットアドレスとドメインからのメッセージが受け付けます。Domino® は renovations.com で終わるその他すべてのインターネットアドレスからのメッセージを拒否します。

    メッセージを拒否する送信元のアドレスのリストを含む Notes® グループを作成し、このフィールドにそのグループ名を入力できます。入力したグループ名が有効なのは、ドメイン部分やドット (.) が含まれていない場合のみです。

  7. SMTP タスクを再ロードするか、SMTP の設定を更新して、新しい設定を有効にします。